音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

M-Bankスティービー・ワンダー楽曲(コード進行)研究レポート公開シリーズ16★★★

スティービー・ワンダーの和声構造

~非視覚的クオリアを活用した作曲技法~

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アルバム18;「First Finale(1974)

事例73Smile Please (CDタイム 0:05-)

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Aメロ

EM7 |EM7(11) EM7 |E♭m7 |E♭m7  |

D♭m7|D♭M7 D♭m7 |F#7 |F#7 |

A   |D7 |A♭m7 |D♭m7 |

G |D |F#m7  |B7(#9→♭9) |

 

EM7 |EM7(11) EM7 |E♭m7 |E♭m7  |

D♭m7|D♭M7 D♭m7 |F#7 |F#7 |

A   |D7 |A♭m7 |D♭m7 |

G |D |EM7  |EM7  |

 

Bメロ

G#m7 |C#7 |G#m7 |C#7 |

A#m7 |D#7 |EM7 |EM7 |

G#m7 |C#7 |G#m7 |C#7 |

A#m7 |D#7 |EM7 |EM7 |

AメロのEM7(11)とD♭m7→D♭M7(またはD♭7)のメロディ感が独特で特徴的だ。新たなるブルージー感覚と呼んでも良いかもしれない。不定調性論ではブルースの五音階性を七音音階より音が“抜けている”とは考えない。音と音との歩幅が広い、と考える。ゆえにm3rdとM3rdの境界を曖昧に感じる事が出来る。半音の間を自由にとらえるのに似ている。このことを平均律がベースになったコード表記で考えると、どこか特殊な音楽のような感じになってしまうが、これは文化の違いなので受諾するしかない。

進行は不定調性進行であり、スティービーらしい自在な転調感を持った構造になっている。II-VやV-Iの感覚を活かしながら展開し、合わせて短三度移行による脈絡が自在に泳ぎ回っている。

F#7→A、D♭m7→Gなども面白い。

またBメロでは、スキャットを用いながら、II-Vを全音で連鎖し、トニックまたはセンターコードであるEM7をVI♭M7やII♭M7のようにD#7から半音上げて、その連鎖感を応用している。掲げ上げられた解放終止感・句等点感、ともいえる不定調性進行感で理解しておけば活用できるだろう。

 

事例74Too Shy To Say(CDタイム 0:29-)

 

こちらのページを参照

   

事例75;Boogie On Reggae Woman (CDタイム 0:29-)

 

こちらを参照ください。

 

 

事例76Creepin' (CDタイム 0:00-) 

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イントロ

Bsus4/F#  |B♭sus4/F# |Bsus4/F#  |B♭sus4/F# |

Bsus4/F#  |B♭sus4/F# |Bsus4/F#  |B♭sus4/F B♭7(#9) |

Aメロ

E♭m |E♭m |B  |B  |

/D♭ /E♭ /G♭ A7(♭5)  | /A♭ /B♭ /B DM7(♭5) |DM7(♭5) C#sus4 |

イントロ

Bsus4/F#  |B♭sus4/F# |Bsus4/F#  |F#7(13) B♭7(#9,♭13) |

Aメロ

E♭m |E♭m |B  |B  |

/D♭ /E♭ /G♭ A7(♭5)  | /A♭ /B♭ /B DM7(♭5) |DM7(♭5) C#sus4 |

イントロ

Bsus4/F#  |B♭sus4/F# |Bsus4/F#  |E♭/F#  C7 B7(9)  |

Bメロ

B♭M7  Dm7 |E♭M7 |E♭m7 |Dm7 |

B♭M7  Dm7 |E♭M7 |E♭m7 |Dm7 |

B♭M7/F |B♭m7 |B♭7(♭5) |

イントロから、コードネーム不明の響きが乱立している。フュージョンミュージックのサウンドである。基調はE♭マイナーで、その基調をしっかり出すことで、その他の不定調性進行の変化を包みこんでいる。このアルバムでスティービーは全く機能和声の流れとは関係ない作風を示しながら、こうした調と、浮遊性を融合させた楽曲(恐らく当時のサウンドもこうしたサウンドであった)に仕上げている。

あわせて彼が彼自身である、ということを表現する方法を確立したアルバムのようにも感じる。

 

事例77You Haven't Done Nothin' (CDタイム 0:28)

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Aメロ

E♭m7 |E♭m7 |E♭m7 |E♭m7 |

E♭m7 |E♭m7 |E♭m7 |E♭m7 |

Bメロ

A♭ /G /G♭|F  |Adim7  |B♭ |

E♭u5 /D# /D♭ /C /B |B♭ |

またまたクラヴィが吠える。

このBメロにもトニックコードとドミナントの境目を半音進行で溶解するように紡いでいく手法になっている。この半音感については、先程も述べたとおり、彼の人生観にフィットしている音楽的展開を持つ音楽表現なのではないか、という推論は示した。1000曲の中からピックアップするのであるから、本来以前使ったアルバムでの手法が乗るはずはない。しかしこのように多用されている、という事は、彼に選択されている大きな理由があり、またその1000曲の中には必ずと言っていいほどの頻度でこれらの響きや手法が用いられている、と推測することもできる。

 

事例78They Won't Go When I Go (CDタイム 0:55-) 

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3/4拍子

Aメロ

F#m  C#/G# |F#m/A  Edim/B | F#m/C#  C#dim/D |E  C#/F |

F#m  C#/G# |F#m/A  Edim/B | F#m  C#dim/D |F#m  C# |

F#m  C#/G# |F#m/A  Edim/B | F#m/C#  C#dim/D |E  C#/F |

F#m B7 |E  A7 |D  G7 |C F7 |B♭ E♭7 |A♭ D♭7 |F#m |

Bメロ(CDタイム 3:21-)

F#m  |D/F# |F#m  |B  |×2

E  |E |A7 |D  |C#7 |CM7 |B7 |F#m〜Aメロへ

はじめて三拍子の曲を取り上げた。

ベースラインの動きが特徴的である。dimの響きの不安感がスティービーらしい和声の流れともいえるだろう。怖さと倦怠感が混じり合ったようなクオリアを感じる曲である。

F#m B7 |E  A7 |D  G7 |C F7 |B♭ E♭7 |A♭ D♭7 |F#m |というようなしつこいほどの連鎖を皆さんはどの程度維持展開できるだろう。真っ暗のトンネルがあったとき、普通なら、まっ暗くなった所で進むのを止めるものである。しかしスティービーにはそうした空間限界のようなものはない。明るいライトが付いていようが、真っ暗であろうが、手探りで進んでいくのみである。だからコード進行もどこまでも進める。“なぜみんなは行けるとこまで行かないんだい?”なんて言うセリフが聞こえてきそうである。

   

事例79Please Don't Go (CDタイム 0:21-)

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Aメロ

G  GM7 |G7   |C  |Cm  |

G  |D7  |G  |D7 |

G  GM7 |G7   |C  |Cm  |

G  |D7  |G  |G7  |

Bメロ

Dm7 G7 C  |Cm7 F7  B♭M7 |

Am7(11)  |Am7/D(またはC/G) |

Dm7 G7 C  |Cm7 F7  B♭M7 |

Am7(11)  |Am7/D(またはC/G) |

degreeは省略するが、key=GでG=I、C=IV、Cm=IVm、D7=V7である。

BメロのII-V構造からの開放感のあるB♭M7、そしてさらに広がるAm7(11)の感じは、音楽的なクオリアとしては不定調性進行というまでもなく、Be-Bop的で分かりやすいのではないか、と思う。不定調性進行に慣れていただく最初のステップは、Be-Bop楽曲の分析(またはスタンダードジャズ)をお勧めしたい。

 

例1.)

CM7  |Bm7 E7 |Em7 A7 |Am7 D7 |Dm7 G7 :|

例2.)

CM7  |Bm7 E7 |C#m7 F#7 |D#m7 G#m7 |D♭7sus4 D♭7:|

といった進行にメロディを乗せる訓練、アドリブをする訓練などが、不定調性進行的な和声の流れでメロディを作り上げる力になっていく。

 

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