音楽教室運営奮闘記

不定調性論からの展開紀行~音楽と教育と経営と健康と

コード譜サイトの使い方~不定調性論的思考に

2019.5.11⇨2020.10.6更新

インターネットにはたくさん曲の歌詞とコードが調べられるサイトがありますよね。

 

たとえばコピーしたりするときは、

「白日 コード」

などと検索しますよね、

 

すると

白日 / King Gnu ギターコード/ウクレレコード/ピアノコード - U-フレット

「白日 」 | King Gnu ギターコード譜 | 楽器.me

白日 / King Gnu のコード譜 | コードスケッチ

いくつか出てきます、便利ですね。

昔はこういうのがなかったのでみんな自分でコードを当てていたんです。

ゆえに独自性や個性も生まれたんですが。

 

<コード表記が違う>

画像を添付できないのでリンクしてみて頂きたいのですが、

冒頭のコードがちょっと違いますね。

U-フレットさんは、

C#    Cm7(b5)

となっており、楽器.meさんは

Db  Cm7

となっています。

 

このとき、あなたはどちらが正しいと思いますか??

 

例えばもう一つコードスケッチさんを見て、二番目のコードがm7(b5)だから、きっとCm7(b5)が正しくて、Cm7の方は間違いだ、そう思うかもしれません。

 

不定調性論的思考では、

どちらも正しいと断言できないし、どちらでもOK。

要はあなたの耳にどちらが心地よいかを選べるかどうか。

ですね。

 

私はこれはm7だと聞きとったのでコードサイト多数決に反してm7を使っています。

これは私がビートルズの「Yesterday」が好きで、このI-VIIm7という流れにパブロフの犬的な反応をしてしまうので、このようには判断してしまうからです。

 

ミュージシャンは確かにどちらかのコードを弾いたかもしれません。

たとえ「このコードしかない!」と本人が信じていたとして、じゃあ、だれがそれを「それは正しい」とジャッジするのでしょうか??そんなジャッジが地球規模で下されることなどないんです。

 

つまり、ミュージシャン本人が「これかな?」と思った動機を体現し、メンバーがそれに同意し、録音チームがそれを許容し、レーベルがそれを許容しただけで、誰もジャッジなんてしていないんです。

 

テストに例えれば、それっぽい答えを書いたら、皆がそれに対して「同意」または「許容」することで、○がもらえるようなテストが音楽表現です。

そして5年経ってライブでやるときは、コードを変えているかもしれません。

なぜって、何年も使うと人は飽きるからです。

 

だからどっちでもいいんです。

ただし、「このレコーディングをできる限り正確に再現したい」という場合は別です。

しかしながらこの場合も、ビートルズの「A Hard Days Night」の冒頭のコードと同様に、本人たちが弾いた以上のサウンドが想定されてしまうような場合もあります。 

ミッシェルの二番目のコードのように、正確にコピーすると、逆に周囲が?????となるコードも存在しています。

当時のバンドスコアが、より安易に響くコードになっており、みながそれでコピーしてきているから"ビートルズは簡単なコードしか使っていない"などと言う風説が流布されてしまうんですね、誰もそんな噂流していないのに。

 

また、コード譜サイトだって人が作ったのものですから、間違うこともあります。

参考にさせて頂きつつ、自分でも聴きとりながら演奏し、自分なりにコードをまとめます。

 

細かいコードをどこまでとるか

たとえば、楽器.meさんはコードを凄く細かく取ってくれています。

「春風が吹くだろう」のあたりですが、

Ab  GbonBb  Cdim  F

となっています。一方U-フレットさんは、

G#   F7

となっています。これはどちらが"正しい"のでしょう。

これも先ほどと同じです。ピアノ弾き語りやインストゥルメンタル演奏では、コードは細かく書いてあった方がアレンジはきらびやかにできます(難度は上がる)。中級者以上向きのコードの取り扱いですね。

 

しかし初心者や中級者にはこうした細かいコード移動は難しく、逆にうまく再現できない場合もあります。その場合、

Ab  GbonBb  Cdim  F

このパターンなら、

Ab  GbonBb 

だけ弾いてみたり、

Cdim  F

だけ弾いてみたり、 コードを間引きして、それっぽくなる弾き方を探ることもできます。もちろんU-フレットさんの

G#   F7

で、弾いて「あ、これでいいや」と思えたならそれで結構です。

昔は一旦全部耳コピしてからもう一度自分でアレンジを考えなければなりませんでした。

 

上達していくと、「なんかちょっとしょぼい」と感じるようにもなります。

そうしたら、もっと自分の直感のままにコードを加工していけばいいですし、そんなとき楽器.meさんのような細かいコード割はとても助かるでしょう。

 

初心者の頃は難しいコードもどんどん簡単にして弾いてください。難しいコードはあとで練習すればいいんです。

 

なぜ違うコード解釈になるか

それはあなたの育った環境、学んだ内容、耳の特性、あなたの性格、視聴環境、得意楽器、好きな音楽ジャンルなどによるものではないでしょうか。

演歌歌手がロックを歌うと、当然、演歌調のニュアンスが入ってしまいますよね、これはそうしたい、という思いと、そうなってしまうという反応と様々な経験の結果だと思います。

だから本来一人一人違う解釈(=つまり一時的な解釈なのだ)になって良い、という考え方が不定調性論的な発想です。

後は自己責任です。

 

そして自分の判断を認めてくれる人と一緒に道を切り開いていけたら、とても恵まれています。そういう人を探しましょう!