音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

不定調性論2019:非論理学のススメ〜芸術表現を構成する"矛盾への理解"について★★★★★

2019GW企画その①です。

 

矛盾への理解2019を推し進めて参りましょう。

おかしな話をマジメに話します。

これからどんどん地下界でこの思想が拡散され、より安心して矛盾と向き合える精神性を底辺から作っていただければと思います。

なお、

論理学の専門家ではないため、論理学の矛盾を話すわけではありません。

 

 

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さて、皆さんは「矛盾」の話を知っていますね。

どんな盾でも突き破る矛

どんな矛にも突き破れない盾

がある、という『韓非子』の一篇にある話。

 

この話の問題は、この商人がだいぶ大雑把な説明をしてしまった点と、矛盾を問い詰められて答えられなかったこの商人のトーク力の無さが問題だったのです。

 

どう答えればよかったかというと、

一級の達人が扱えばどんな盾でも突き破る矛

一級の達人が扱えばどんな矛にも突き破られない盾

である、と言えばよかったのです。そしてかつ、

ちょっとでもポイントがずれればカオス理論に則って、場合によっては矛が勝つし、場合によっては盾が勝つ。後は扱う者の修行の度合いである。もちろん両方が跳ね返ることもあれば、両方破壊されることもある。だからとりあえずこの矛と盾を持ってひたすら日々修行に励むべきだ。

と。付け加えるべきでした。カオス理論がまだなかったのが残念でなりません。

 

ルパン三世の最新テレビアニメ「グッバイ・パートナー」では、「絶対に斬れないクリスタル」が登場し、五右衛門は見事それをぶった切ります。そう、コンピューターが絶対砕けないと断定しても、達人の腕を持ってすれば「斬れることもある」としたわけです。これは寓話です。

もしこのとき別の人間が斬鉄剣を持ってこのクリスタルに挑んでも斬れなかったであろう、ということが容易に想像されます。

これはフィクションであると同時に、"矛盾"の話の答えを示してくれています。

 

カオス理論(バタフライエフェクト)は、ほんのちょっとした起点の差が全く違う結果を生むことが科学的に証明されています。

www.youtube.com

ちょっとでも違う位置から振り子を離せば全く違う動きをします。この予測は困難だと言われます。

だから絶対に突き破れない盾は、商品の名目上、「まあだいたいの攻撃は防ぐが、分子の隙間を狙うことができる神の矛の使い手がいればおそらく突きやぶれる」ものなのです。

となると、「矛盾」というのはごくごく表面上のたとえにすぎません。

 

こうなると疑問が湧いてきます。

命題という範疇があります。

物事を真か偽かで判断する、という話です。

芸術表現、芸術活動とは、この二つの範囲を超えていくことができます。命題を越えることを覚える、ことこそ表現活動の基本です。

なお、純粋な論理学を学習したい方は、別途論理学のルールから学習してください。

 

有名な命題を芸術表現として捉えてみましょう。

「日本一高い山は富士山である」

これを絶対的に真と捉えることで論理学は成り立っています。

そうしないと始まりません。しかしもし富士山が爆発したらわかりません。また1億年後はわかりません。また日本が他の国を占領したらわかりません。この「真」は短い期間でのみ暫定的に成り立つものです。

そのように想像してしまうのがクリエイターの性です。

そしてクリエイターにすれば、映画の中で「富士山よりも高い山を作ろう」と思って脚本を作ることができます。日本人の倫理観として、そういうことはやめよう、という人はいるかもしれませんが、この真を真と思わぬ人の出現を完全に防ぐことはできません。モラルを守らなければならない、という生物学的必要性はないからです。

 

「人は皆死ぬ」

今のところ真ですよね、、でも千年後はわかりません。冬眠や死に近い状況を作ることで1万年ぐらい生きる人類がいるかもしれません。今のところの真なのです。その願望もあってか、これも創作物の中では人間に似せた存在において「ほぼ不死身の存在」を人は作り上げてきました。

この命題が現状は真とされるがゆえに人は心の中で不死身を作り出し、映像表現に表出させ、人に不死身を味あわせてしまいました。こういう現代においてこの命題が真である理由は、曖昧です。

また表現者は真とされるものに異を唱えない限り新たな表現物を作ることができません。

 

同じようなものに「定理」があります。これも絶対的なものです。

三平方の定理非ユークリッド幾何で成り立たないのは有名ですが、私たちの頭の中もいわば、非ユークリッド空間と言えます。時間も空間もめちゃくちゃに自在です。

幾何的な面だけでいえばそれを具現化したのがマウリッツ・エッシャーでしょう。こうした定理を「絶対として諦めずに考えることができた人」だけがアートのその先に行けます。

また芸術表現はこうした発想なしに独自の道を歩むことはできません。

 

 

1+1=2

これはどうでしょう。りんご一個とみかん一個で「二個」でしょうか。これはまず物質的にりんごと空間を隔てる必要があり、りんごとみかんを一定の条件で同値として扱った場合においてのみ

「ここに果物が二個あります」

という表現で妥協することができます。しかし

でもあります。いまりんごとみかんが一個づつあるよ、というのが親切な回答です。

「りんごなどが2個あるよ」というのはどこか変です。

1足す1が「2」ではない、という状況があることを知っています。あとはこういう風に理解したい時としたくない時を自分で選べます。テストでこれをやったら間違いといわれバカにされるからやらないのであり、決してこれが真だと自分が信じているわけではない、という自分に気が付きましょう。

不定調性論ではこれが大切です。理解や同調は、社会の秩序のために自分に余裕があるときに順応しているだけで、その必要がなければ同調なんてしないよ、というスタンスがあるかどうかの独自性をしっかり育てます。

   

目の前の椅子はいきなり飛び上がることはない

まあ、普通ありえません。ポルターガイストでもなければ。

でも私たちは震災でそれを経験しています。

もしいきなり隕石が降ってきたら椅子は飛び上がるでしょう。

それらがありえない、と断言することができない限り、それらは実は当然真ではありません。ちょっと例えがまずいか。

言いたかったのは、「絶対的な真に異を唱えて反例を創造できるか」がアートには必要だ、ということです。

「それは非常識だ」という範囲まで論理学に含めるためにはどうしても次のような図が必要です。

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一般社会での通例慣習知識や現状での科学の常識は論理空間であり、あくまで現状で常識である、というだけで、いつこの真が偽になるかなど実は誰も知りません。思想的にこの空間の中でのみ生きなければならない人もいます。

まず論理学で作られている世界を容認してあげましょう。真は常に真であることを容認する体系において、です。

これは社会一般の人が信じている世界です。

クリエイターはその外にある「非論理空間」を意識しましょう。

 

別れた彼女はきっと僕の元に戻ってくる

そんなことがあり得るわけがありません。これは偽です笑。

でもこの偽を本気で信じることができなければ、backnumberの「はなびら」のような曲を作ることができるでしょうか。真か偽かだけで考えて音楽表現なんかできません。真偽を越えてどこまで妄想することができるか、どこまで偽を具現化できるか、そこに罪悪感を感じず、むしろ快楽にできるか、です。

 

上記の「非論理空間」を具現化することのできる能力を育て上げることで、それは芸術表現になってゆくということです。

反社会的な欲望を持つ人が、早い時期にそれを芸術表現の具現化を通して社会に訴えることができたら、そしてそれを受諾できる社会地域が一箇所でもあれば、彼がそれで生活ができれば、承認欲求が満たせればどんなに良いでしょう。。

 

この「非論理空間」は

・真を偽に変えることができる空間である

・偽を真に変えることができる空間である

という世界が作れることをアートが教えて行く必要があります。

正反対の正しい答えがあり、各々が信じる答えに向かって進んでいくことで生み出されるそれぞれの音楽表現の正当性を大切にしようという考え方です。

 

人に心がある限り、人の意識の中で、真は偽に変えることができます。偽を真に変えることができます。そしてそれを美意識とともに表現することができ、それを求めている同じ人に共感を与えることができます。現実世界でこれを実践すると反社会的行為になりますが、詩を詠んだり、音楽にしたり、芝居にしたり、絵にすることは許されています。

 

だから厳しい修行をした剣士は、絶対に斬れないものを斬ることができるようになる、 

とすることもできます。願望でもあり、その願望を信じてもいます。

 

アーティストは、矛盾を扱えるんです。

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またこうしたことは例えばゲーデルの不完全性定理みたいなものを持ち出して、所詮は不完全だ、という人もまだまだいます。これは不完全性定理をよく理解していないが故に側だけを用いているだけです。論理学の専門家であり数学と物理も理解できないとこの定理がどの範疇で通用するか理解できません。ユークリッド幾何では不完全性定理は適用できない、と書かれていますね。wiki

これらの理論は専門家でないと扱えない領域なのでここでは触れられませんのでそういう良く分からない専門分野での自己に追認は安易にしない方がよいでしょう。

 

私は嘘つきである

これが真であれば、この私は真実を言っているので、私=嘘つきではない、となり矛盾する、という発想があります。これについて音楽家から一言言わせていただきましょう。

 

僕は普段すごく嘘をついていた、でも今日、彼女が僕に向かって微笑んでくれたから、僕は嘘つきをやめたんだ。でも僕はそんな日和見な自分が嫌いだ。

今日だけは懺悔する。悪魔が一瞬だけ誠実さを欲しただけなんだ。僕は嘘つきなんだ。認めないけど。

 

という意味なんですwww

 

 

このように書くと、意味は伝わらなくても、この子の青春が、葛藤が、思春期がかいま見えます。この人の「嘘つき」とは、

ある条件のもとで発せられる心身の熱病である、例えば彼女に無視された朝は、僕は終日嘘をつく

とか。なんです。

ところで嘘の定義、って非論理空間でできます?

 

 

また別の話、

 

昨日、僕の家の前にキリギリスがいた。僕がキリギリスに、そこで何をしているの?と聞くと、キリギリスは、じゃあ君はそこで何をしているんだい、と聞いてきた。だから僕は答えた、そんなの君には関係ない、僕が知りたいのは君がそこで何をしているかなんだ、と答えると、キリギリスは、君と同じだよ、と答えた。

 

この文章に意味や込めたい意図は何もありません。

でもこれは歌になります。「キリギリス」という題名でしょう。歌になると、世の不条理を歌っているように聞こえさせることができます。これが不定調性論でいう「音楽的なクオリア」です。意味ではなく、印象を相手に与えることで、相手は自分に内在する何らかの経験則から、印象を探り当て、勝手に意味を作り上げてくれます。この辺はユーミン研究で書きましたね。

   

そろそろまとめましょう。

・矛盾の話は見方を深めれば矛盾などしていなかった。

・真を偽に変えることでアートが生まれる。

・偽を真に変える強い渇望と勇気を持とう。

・「不可能だから無理」と諦めるのではなく、「不可能でない、と解釈できる方法はないか?」で悩め。

・そうした論理の通用しないフィールドを考える世界を「非論理学」と呼び、それがそこにあることを感じよう。

だんだんこのブログでいつも述べている内容に近づいていきますね?

不定調性論は、この非論理学的フィールドで想像し、具現化します。

 

シュレジンガーの猫の生死がわからないなら、次やる実験では、窓のついた箱を作ればいいんです。

お前は絶対に売れない、と言われたら、じゃあどうやって売れるかを考えればいいんです。本当に売れたいなら。

締め切りが明日だったら、締め切りを伸ばせるかどうか勇気を持って交渉しましょう。そして締め切りを待ってくれた人に菓子折りを持って後日お礼に行けばいいんです。

あなたの問題が、赤の他人にとって何の興味も湧かないならば、そのあなたの問題は大した問題ではないんです。だからちょこっと真を偽に、偽を真に変えてしまって行動を決めればいいんです。

独学で音楽は無理だなんて言わず、どうやれば自分にとって有益な学習が出来るかについて悩みましょう。

ヒット曲を創る事だけが音楽活動じゃない、と認め、自分すらまだ知らない自分の活動を創造することに人生を使いましょう。

これがないからできない、これをしてからあれをやる、何年やったらここにいく、いくら貯まったらこれを買う、という思考は「論理空間」の思考だ、と知った上でグダグダする分には良いと思います。

でもその合間にも常識はずれな方法(非論理空間的)で前に進む人もいます。

音楽理論を知らない人たちが、サンプリングでヒップホップを作って文化を作ったことを知っていますか?「音楽理論を知らないから俺達は音楽をやらない」と考えたわけではありません。それをしたかったからした、結果がこちらから見ると「音楽を知っていれば良いというわけではない」という理屈に見えるだけで、彼等は彼らの努力や研鑽がの上でその手段を見つけただけです。そしてそれらの方法はその当時どんな教科書にも書いていないものだったことでしょう。

 

必ず方法はある、必ずあなたにしかできない方法がある、必ずあなたが予想もしない解決法がある、必ず偽は真になる可能性を持っている。それを信じ続けるのには方法論が必要で、その筆頭として音楽家であれば不定調性論を用いて頂きたいです。

 

こうした思考が「非論理学」であるとしたら、それは芸術家の学問です。

でも会社員にだって応用可能かもしれません。

 

非論理空間を体感し、具現化し、楽しみましょう。

この話題、まだまだ深く掘り下げていく予定です。

 

www.terrax.site

 

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