JINGLE BELLS 2018
メロディに合わせその都度フレージングや横の流れを決め、適当に打っていき、イメージを広げながら細かく推敲して作りました。
最初は自分がよく知っているメロディに不定調性アレンジを施すといいです。
聞いている側もイメージがしやすいですし、自分が何をやりたいかも見えやすいです。
このやり方を「原曲概念」と言います。
不協和音は音量が小さく音価が短ければ、音色になる、を実践しています。これを「微彩音」と呼んでいます。

また0:26頃のこの低音部、音階的に上がっていってるけど音階音がめちゃくちゃというのも非整形展開と呼んでいます。内声でいかにもそれっぽい上がるフレーズ、降るフレーズを音階的に使ったり、シークエンスでいかにもリズミカルだけど一般理論的にめちゃくちゃな音使いをするときなどが該当します。
雪やこんこ
1:26のこのライン、

これも非整形展開と言えます。
Auld Lang Syne
これも自分の和声感覚に素直に応じて作ってみました。
DANNY BOY〜v-solo piano
美しい田舎の町に帰ってきても、心の奥に都会を抱えていたままだから、上手く心が整理できず、風景の美しさに自分が遊離してしまう...みたいなDanny Boy。
言語にできない淋しさです。

0:20あたりのF#m7(b5)。響きが印象的で好きです。
0:44ごろの降りるフレーズ。得意の"崩れ"です。日本人的な「瓦解」の概念です。
調和している全景を見せた後、それが崩れていく様は妙に美しいです。
ビル爆破の寂寞のよう。不定調性論ではこれに名前をつけ崩変移構造(Deformation)と言います。
廃墟探索、"After Dark"という概念と相性が良さそうです。
いわばこれも「ドミナント→トニック」の逆を行っています。
0:51
いきなり無意味なII-V-Iによる寂しいマイナーコードが。F#m7(9)。
一体なんの根拠があってここにII-V-Iあるの?という質問が無意味になる寂寞。
完璧に整備された高速道路のコンクリートの隙間からタンポポが咲いていたりします。
お前なんでそこから生えようとしたん?って聞きたくなりません???
上の和音はgがあって、全体ではF#m7(b9,9)になってて「誤った和音」になっています。これも錯位和音という技法にしています。不思議な響きは時に強烈な意味や問いかけを作るからです。こうした和音を自由に使うには調性音楽という響きのバランスが取れた音楽性では表現できません。また無調だと響きが散逸しすぎて本当に際立たせたい響きや意味のインパクトを上手に作れません。
そこで不定調性というジャンルを創り、そこでなら、こうした「誤った和音」の本来の意義が見つけられるのではないかと考えています。
1:17。青枠の中あたりで低音がうなりを発して溜まっています。クラスターによって、"濁り"を作りました。清水の川の中で元気な魚が水底を叩き、土が舞って、いっとき川は濁ります。イタズラに、無邪気に、時には悪意があって、時には寂しくて辛くて人を殺める不条理。矛盾。でもそれこそがバランスに気がつくターニングポイントです。こうした手法を低域混位と呼んでいます。

1:33。赤枠のように歪な感じになってしまった後、戻るに当たって、前の部分を少しだけ受けて、歪な響きを挟んでメロディが降りてくる感じ、、、
すぐに協和なハーモニーが来ると、
「そんならさっき言ったこと(その前の小節の歪さ)は嘘か!」
と感じます。
必要なのは段階的な歪さの修正こそが、心の傷を癒すような感じになります。
逆崩変移と言ってもいいでしょう。これはいわゆる緊張→緩和に相当するので、
V7→Iと同等の通常の音楽解決であると言えます。


最後のII7。いきなりジャズ。
ガチな不定調性で最初から微妙に逸脱を繰り返していると、このII7はある種のオアシスになります。これこそ和音連鎖のII独特のクオリアを使ったと言えます。
Audiostock初挑戦
1:11あたりから非整形展開が使われています。
Merry Christmas
文字MIDIやってみました。

上から下までしっかり埋めないと文字にならないので、ローインターバルが濁ります。
最後だけ"もろびとこぞりて"的に締めました(偶然)。
ペダルを使えば音は切れても視覚的に音が伸ばせます。