音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

"自分がなぜそれが好きか"を理解する~不定調性論の応用★★★

これも不定調性論の奥義ですよね。

好き勝手にやっていい、という解釈をされてしまう時もあるので時々同じようなことを注記しています。

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たとえば、私は小学生の頃ルパン三世というアニメに出逢いました。 音楽が耳に入った途端、多分人生が変わったのでしょう。スイッチが入った、というか。

一番好きなバージョンは、THEME FROM LUPIN III '78 (2002 Version)です。マルニバージョン、という奴です。これが時々リニューアルされるととても熱くなります。

<公式チャンネル>

ルパン三世のテーマ'78(30周年コンサートDVDより)/大野雄二【公式】 - YouTube

これもヒットアレンジを混ぜ入れた刷新されたマルニなんです。マルニも非公式ですが上がっていますので探してみてください。あれがあったからXm6と#9thをすんなりと理解できた、と言っても過言ではないでしょう。

興味のない人にとっては全部同じやろ、と思うでしょうが。

 

 

問題はこういう自分の好みの根源に気が付いたのが30代をかなり過ぎてから、という天でした。それまでは「なんでこの良さがわからないのか」などと自分の好みを絶対視していました。

 

 

では次にまとめた文を考えてみてください。

・あなたが子供のころ、または強烈に頭に残っている音楽は何ですか?(好き、嫌いに関わらず)

 

・あなたがその後好きになった音楽、嫌いになった音楽は、最世に印象に残った音楽のエッセンスがどこかに含まれていませんか?

 

・あなたが今"良い"と感じる音楽は、あなたの最初の好み、または後に派生した音楽の各エッセンスを持っているからではないですか?

 

 

 本を聴くって質の高い時間ですよ。 

 

いかがでしょう。

もしそれがわかったら、最初に一回好みを返上する必要があります。

そうしないと自分の好きをコントロールできないからです。

 

万人がルパン三世の音楽が好きではありません。

 

聞いて熱くなってしまうのは「パブロフの犬」状態です。一般人ならそれでもいいですが、音楽を仕事にしているなら、もっと柔軟に理解しなければいけませんでした。人には人の好みがあるんです。それは理解できなくてもその存在を受け入れて対応できなければ少なくとも音楽業界では働けません。実際私は働けませんでした。

 

メジャーなグループでヒット曲を歌って、勢いで独立して独自路線を貫きヒットしない、という人の中に、この「自分がパブロフの犬状態になってしまう音楽がやりたくてやりたくて仕方なくてヒット路線から去る」という人がいます。本人は「こっちこそ本当の音楽だ、これこそ自分がやるために生まれてきた音楽だ」と強く信じているからです。いえ、その好みはあなたが植え付けられたものであなたはそれをしなければならない理由などに固執する必要はないのです。食えなくて苦しんでもいいなら別ですが、そうした不遇が人生を諦める理由になってはいけません。

 

全部たわいない昔の音楽習慣によって刷り込まれた幻想である、としたら。

 

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www.gizmodo.jp

彼等はsportfyでの数字データを利用して、どんなテンポのどんなテイストの曲が一番よく聞かれているかを調べた上でリリースした、と言っています。

これが本当のヒットの作り方です。

 

だから自分のやりたいことをやる、という不定調性論の構図は気をつけないと、ヒットが作れる人間であるはずなのに、ヒットから遠ざかる可能性も持っています。理解して覚悟して遠ざかってください。

 

だから「好みをリセット」しないと、「自分の追求したい音楽こそ最高」となってしまいます。こうなると盲目になってしまうので、自分がこれまで経験してきた音楽体験をただ復唱するだけの人生になってしまいます。

 

シミュレーションしてみましょう。

 

・自分が強く影響された音楽、この音楽こそ最高と思っている音楽を特定する。

 

・最近のヒット曲50曲を調べる。

top40-charts.com

www.oricon.co.jp

 

・その中で自分が現状のまま好きになれる音楽スタイルがあれば、それを追求しても良い。

 

・ヒットしている曲調を「まず理解できないまま受け入れ」「真似て作ってみて」「かつ自分がこだわる要素も入れてみる」1コーラス完成させる。

 

・その作品がニーズに沿うものかどうか確かめる音楽活動を始める(マーケティング)

 

あとはこれを繰り返すだけです。これが音楽業です。好きな音楽を自由に発信できる、というのはあくまでこの業界に就職させるためのうたい文句であって、売れないと人格すらなくなってしまう古い体質のある業界です。

 

で、この構図が飽和した時期に、動画サイトなどの躍進が始まったのは奇跡的でした。ニーズがそれを作ったのか、たまたまだったのか。

 

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プロになるなら、あなた自身の「好き!」を冷静に見つめてください。

「あなたが好きになるには要因がある」

と考えてください。音楽は、ですよ?それ以外もそうかもしれませんが、それを言い始めると人生になりません。

「この、自分が"いい"って思っちゃう感じ、どっから来るんだろう?」

と考えてみましょう。

 

そしてヒットアーティストのヒット曲についても考えてください。

「みんなが好きになるには要因がある」

「この、みんなが"いい"って思っちゃう感じ、どっから来るんだろう」

 

こうやってアーティスト研究が始まります。インタビューや自伝を読んで、彼らが昔衝撃を受けた音楽を調べます。そしてそれを借りてきて聴いてみて、その後どんな人生を送ったがゆえに、現在のスタイルになったのかを調べてみてください。

他人を見るとやり方が見えてきます。自分のことは分かりづらいものです。

 

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この学習時に「あなた自身の解釈」が生きてきます。

 

人は異なる存在ですから、全く同じにはなりません。

そしてそうしたことを全部理解した上で、自分の好きなことをやってください。それで生活が出来なくなってもあなたの責任です(こりゃ、ワタクシ自身に言ってるんだな、きっと笑)。

 

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大野ミュージックのコード進行、メロディのガッツリさ、テンションの使い方、フルートのイメージ、枯葉進行への思い入れ。全部知らずしらずに影響を受けています。

だからパーカーとか最初に聴いたとき、「なんだこの薄いのは?」なんて思ってしまったものです。もうこの時点でジャズはできないですよね。

大野ジャズを聴いていると、これがジャズだろ!!!とか本気で思っていましたから。

 

でもマジョリティはパーカーなんですよね。歴史を見ても。その感じを大野さんが巧みに自分の音楽に仕上げ、それを少年期に聴いてこちらの遺伝子にまでしみこませてただただ反逆を感じながらジャズをやらなかった、という構図が見えてきます。

あまりに強烈な音楽だったので、その後20年ぐらい、「ルパン三世以上に強烈な音楽は出てこない」なんて思っていました。単純に自分が刷り込まれただけなのに。

そしてそれに気が付かないから、ポップス作ってもあんな感じにしようとしてしまうし、「カッコいい系」とか言われるとルパンが出てきたり。これでは本人にとってもストレスなだけです。自分の感じる「カッコいい」を一度ほどけばよかったのです。ヒット曲の勉強をすれば良かったのです。

今からでも遅くないから、少しずつ合間にやっています。

だいぶ他者の事が理解できるようになっているのは、このブログを読んで頂いても分かると思います。最初からこんなに物分かりが良いわけではなかったんです笑。

 

だから少年期に良い先生に出会い、自分が何者かを教えてくれ、自分の才能を伸ばしてくれる先生に出逢うことはとても大切であると思います。

 

なんで周囲は分からないんだろう、とか感じたら、自分の隠れたこだわりに目を向けましょう。というお話でした。