音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

(基礎)スケール/モード構成度数一覧表/avoid noteについて★★

<スケールの名称について>
このページで扱っている音階は、ポピュラー・ジャズミュージックで用いられるものです。そのポピュラー音楽における基本的な音階は、アイオニアンであり、メジャースケールであるため(それが最もポピュラーなため)、それらの名称を基準に各スケール(=モード)との差異を音程を調整し命名しています。
アイオニアンがまず基準となり七つのモードがあり、その他のスケールの音程関係との差異の最も近い音階を該当させています。また2、3、6、7度は「M=メジャー」「m=マイナー」で変化を表記し、4,5度は完全系なので#、♭で表記しています。

   

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<avoid note=回避音について>
黄色のセルは一般的に「アヴォイドノート」といわれる音です。

この音は、そのモード上のコードのコード構成音の半音上(m2rd=♭9th)に該当する音、またはその音を加えることによってドミナントコードなどの機能を内在させてしまう(と考えることができる)音をアヴォイドノートと呼んでいます。つまり「コードの響きを阻害する恐れのある音」または「コードの機能の弊害になる可能性のある音」です。

例えばアイオニアンではIM7というコードができますが、IVの音はIM7の構成音IIIの半音上の音に該当し、この音をIM7に加えると響きが濁る、とされています。濁るかどうかは、状況にも音色にも、主観にもよります。まずCM7にIVの音であるFをテンションとして乗せて弾いてみてください。このときCM7のEの音とFの音が♭9thという音程になり、これは一般的には「濁る」ヴォイシングということができるでしょう。

 

またCM7にFを加えると、CM7のB音とF音がトライトーン(増四度)という音程を作ります。この増四度はドミナントコードにおける特徴的な音程で、CメジャーキーではI=CM7のときV=G7であり、G7の構成音はG,B,D,Fであり、ドミナント7thコードの構成音としてFとBの組み合わせが現れ、この音程がトニックに向かおうといういわゆる「ドミナント機能」を持っているとされています。CM7=IM7は「トニック」という安定させる機能を持つコードですから、不安定な要素を持つトライトーンを含ませるとトニック機能に弊害が出てしまいます。そのためCM7にFは乗せないという考え方も楽理上できるわけです。たいていのアヴォイドノートは音階のトライトーンを作る音に該当します。

(不定調性論ではこのような前提を設けません。意識への刷り込みになってしまうからです。)

 

同様にその他のスケールのアヴォイドノートも同じような理由からそのモードのIを基準に作られるコード上には乗せない、またそのコード上ではあまり長い音価(音の長さ)では弾かない、としてみると、さほどアヴォイドノートを「いつavoid(忌避)するべきか」が分かると思います。使ってはいけない、のではなく、その効果や意味を知ったうえで、避けたり、逆に使ってみたりすれば良いでしょう。

 

モードジャスにおいてはこのアヴォイドノートが今度はそのモードの「特性音」として扱われる場合が出てきます。場合によっては、CM7の上でFを伸ばすことで「和声面でポピュラーなコード進行を想定させないことでモードジャズという存在を明確にする」という考え方もできるでしょう。

ですから和音として使う時も、いかに不協和にならないように使うか、を積極的に工夫するわけです。CM7でのfはc,b,d,aといったテンションを含む和音として、トニック感を回避したうえで、fを鳴らすと、不可思議な感じが表現できます。

 

また以下の様々なスケールでも同様な理由からアヴォイドノートを設定することはできます(ここでは明示しません)が、調を規定するダイアトニックスケールに対してさほどなじみがない以下のスケールではダイアトニックモードほどアヴォイドノートを意識する機会は無いでしょう。

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