音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

アッパーストラクチャートライアド(拡張型冠状三和音)の一覧表(2019)★★★★

アッパーストラクチャートライアド分類表です。

アッパーストラクチャートライアドは、和音を分母と分子を分けることで響きのイメージを視覚的に分別したり、横の流れに脈絡や関連性、シークエンス、整合性を作ることで音楽的な難解な響きに「イメージ」を持たせやすくするための技です。

CM7(9,#11,13)

D△/C△

と表記することで、分母だけのコードスケールや、分母の調性のみへのインポーズなど、また

D△/C△→Eb△/C△→D△/C△

といった対称性や整合性を持たせた上での特殊ケーデンスなどへのアイディアに活用します。

(追記・改訂2019.5)

   

 

ジャズ理論における、

アッパーストラクチャートライアド(Upper Structure Triad=UST)とは??

基本のコードサウンドの上に、コード構成音やテンションを使ってトライアドを作る声部配置のこと。

 

<UST生成の基本的ルール>

下記は不定調性論ではなく、ジャズ理論に基づくルールです。

・三和音はMajor、minorのみ。コード機能に合致したテンションとコードトーンを用いる。

・冠状部と基部の重複音があっても良い。冠状部に三度、七度の音を置く場合、基部に五度を配置しても良い。

・各音の間でb9thが生じないようにする。ただしドミナント7thコード、フリジアン、ロクリアンスケールが適用されるコードでの短二度などは除く。

・それぞれ転回形も可能。開離配置も可能だが、広がれば広がるほどUSTとしての意味合いは希薄になる。

・声部は基本六声。五声では、五度を省く。四声ではニュアンスが出ずテンションコード的な硬いサウンドになる。重複での七、八声も可。

・稀に冠上部にトライアドを配置するためにテンション以外の音を使う時がある。

例;リディアン時ののB△/C△=冠状部にd#音を追加している。または、アイオニアンでもf#とd#を追加しこの和音をつくる時がある。基底部和音の構成音の半音下の音になれば、問題はない、とする発想から。

伝統ジャズ理論におけるアッパーストラクチャートライアドの群はこちら。

www.terrax.site

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以上のような伝統的配置を理解した上で、全てを混合した可能和音の表を作ってみます。ここからが不定調性論です。

 

表 其の一

表の左端は主なダイアトニックコードと該当するモードが必要に応じて書かれています。

黄色いセルは、上部に作成可能なUSTがディグリーで書かれています。

この表では、一般的ではないディミニッシュ、オーグメントトライアド、sus4なども掲載しています。各位の音楽性においてトライアドのみに限りたい場合は、その他の特殊なトライアドを省いてください。

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<算出の根拠>

例えばCM7のコードスケールはCアイオニアンですから、構成音は、

c,d,e,f,g,a,b

です。この場合のボトムである主和音(I△)は除きます。

アボイドはivのfです。

9th=dと13th=a、あとコードトーン(c,e,g,b)を使って作ることのできる拡張アッパーストラクチャートライアドは、Dsus4=IIsus4、Em=IIIm、Esus4=IIIsus4、G=V、Gsus4=Vsus4、Am=VIm、Asiu4=VIsus4、ですよ、ということです。

その他短い音価で用いることがでいるようにアヴォイドノートが乗った和音も赤文字で示しています。

   

拡大してご覧くださいませ。

 
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其のニ

其の二は其の一の表をCのキーで書いたものです。

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CM7の主に使用可能なUSTは、Dsus4、Em、Esus4、G、Gsus4、Am、Asus4であることが分かります。つまり、

Asus4/C

というようなコードがIM7のアイオニアンでは作れますよ、ということです。

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例えば、USTでC△を持つ和音でコード進行を作ると、
Dm7 |C |FM7(9) |G7sus4(13) |
などが、
C△/D |C△ |C△/F |C△/G |
などの分数コードに展開できることが分かります。


また、
C△ |Eb△ |A△ |Bb△ |
は同一和声単位の進行と不定調性論でいうことができますが、これをこじつけて解釈すれば、其の三の表から、この進行は、
C△ |G7(alt)   |G7(lyd) |G7(comD) |
というただのI-Vである、というような機能和声の拡大解釈も可能なわけです。
コルトレーンらが展開して、ビートルズが世界に広めた新たな和声解釈と連結方法です。

 

またこちらでのページに出典がございます、

soundquest.jp(復帰おめでとうございますm(  )m)

 

「Blackadder Chord」についてですが、

これが

IIaug/I

であるとしたら、

これはUSTをオーギュメントコードまで拡張する事でUSTの表に収めて解釈できる和音にすることができます。

つまり

G7   CM7

で述べるなら、このBlackadder Chordは

G7(9,#11)  CM7のaugを用いたUSTの拡張されたコード、とすることができます。

これを分数コードにしますと、

 

G7(9,#11)=g,b,d,f,a,c#=g,b,d+a,c#,f=G△+Aaugで

 

Aaug/G△のテンション部分をトライアド化した

Aaug/G  CM7 |

となり、これが裏コード化した時、

Aaug/G  GbM7 |

 のような進行が作れます。

 

厳密にはD♭augとして表記するのが正しいのでしょうが、展開が自在に可能なaugトライアドの呼び名をいちいち規定するのも現場的に窮屈かなと思います。

先の表ではリディアンm7thスケールを用いる際のIIaugに該当します。

 

 

他の可能性を探りますと、

G7各種において、たとえば、

Absus4、Asus4、A△(b5)、Bbsus4、Bb△(b5),Baug、Db(alt)

といった新たなUSTがみられます(USTって言っちゃいけないのかな・・笑)。

これらはすべて

Absus4/G、Asus4/G、A△(b5)/G、Bbsus4/G、Bb△(b5)/G,Baug/G、Db(alt)/G

というような拡張されたUSTコードに使用される可能性が出てくるわけです。

細かいヴォイシングでは面白そうですね。

 

ここでのBaug/Gはオーギュメントコードの展開可能性から、

Baug=D#aug=Gaug

で、IIIaug/Iとなり、また違うaug感も探せるかもしれません。 

こういうのをアイドル曲にガンガン使うことで、余計にソリッドでカッコよく感じる、という効果が最高ですね。 可愛い声が日常を越えてヒーロー感が出ます。クオリア。

これがまた男性ヒーロー物で使うと、少し殺伐として来るのかもしれません。歌詞の内容によるのかな。。

 

その先がこちら。

www.terrax.site

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2019年度教材には正規版をまとめて付録として付ける予定です。