2018.7.16→2020.11.10更新
下記は『枯葉』的なコード進行です。
Dm7 | G7 | CM7 |FM7 | Bm7(♭5) | E7 | Am7 | A7 |
Dm7 | G7 | CM7 |FM7 | Bm7(♭5) | E7 | Am7 | Am7 |
次は上記をリハーモナイズしたものです。
D7(#9) | C#7 | C7 |B7| F7 | E7 |Am7 | A7|
D7(#9) | C#7 | C7 |B7| F7 | E7 |Am7 | Am7|
慣れている人なら、このコード進行でも「"枯葉"を感じる」事が出来るでしょう。
しかし冷静に見るとこのコード進行の雰囲気には原曲の綺麗なダイアトニックの流れは希薄になった、と気づくでしょう。
ジャズが苦手な人の中には、なぜこのコード進行が最初のものと同等である、といえるのか、理解に苦しむかもしれません。
原曲のコードを変えても良い、というのがジャズの特徴です。
変えなければ進歩がないという強迫観念すら沸き起こる時があります。
しかしながら原曲がしっとりとしたバラードだった場合、テンポ230の4ビートで二番目のコード進行を演奏してしまったら、別の曲と思われても仕方がありません。
この発想を「原曲概念」という考え方として教材には掲載しています。
これはもとの「原曲」の存在があれば、どのように改編するかはアレンジャーの嗜好次第、という考え方です。またこれがジャズの醍醐味でもあり、不定調性進行的アレンジを可能にする思想です。
天邪鬼になる必要はありませんが、音楽表現において、
『本当は私はこうしたい』
を一度やってみて下さい。そしてそういうことをしてしまう原因を考えてみて下さい。そこに自分の音楽がいかなるものか、そのブラックボックスを開ける手がかりになることでしょう。