音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

<不定調性論用語/概念紹介12>基音が生成する音、基音を生成する音

基音が生成する音=上方倍音列

基音を生成する音=下方倍音列

です。

これらの二つを基音を取り巻く音群として、不定調性論では扱っていきます。

本来は機能和声論もこの形式を内在させていたのですが、下方倍音列の存在を回避してした形での方法論になっています。

ゆえに主要三和音への理解が独自なものになっています。

 

不定調性論では、

基音cに対して、

gは基音が生成する音であり、

fは基音を生成する音になるわけです。

 

下方の領域を用いることで、12音の関連性をスムーズに拡張できます。

 

機能和声論はどうしても「低音優先」を考えなければならないので、下方倍音のように「高音が優先される世界感」が入り込んでくると理論が明解ではなくなります。

 

しかしながら、そもそも「低音が優先される」という発想自体が、幻想であるとすると、逆に「高音が優先される世界」を考えてみるきっかけになります。

 

たとえば、メロディ。

 

低音が優先されるなら、なぜ人は高音であるメロディに注視できるのでしょうか。

人の感覚は、自分がどこに注意を向けるかを自由に選択できることが分かります。

 

そうなると「基音」というのは"安定する"、とか、"重心"ということではなく、数理的な「中心」になる、概念上の音、という風にしかできないのではないか、という発想になります。

 

そうなりますと、C△のcはcを基音とした上方3,4,5倍音で出来た和音であり、

Csus4はcを中心にした、上方と下方の3倍音で出来た和音であり、CM7(9)というのは、その作成の起源はメジャースケールから生まれたものですが、その音自体の構成は、

CM7=C△+G△

とか

CM7=C△+Eu4

とか

Gul3+E5

とか、様々に分解できる、二つの基音の関連音による集合である、と拡張して理解することができます。

 

CM7(9)はアイオニアンから生まれたものだ!!!という理解は、起点にすぎず、もっと様々な理解が及ぼせるではないか、という提案です。

 

そうなって初めて、なぜCM7でアイオニアン以外の音階が使えるのか、ということが分かります。私も高校の頃、スティーブ・ヴァイがリディアンを使ったからCM7ではリディアンが使える、という理解しかありませんでした笑。

 

しかし機能和声論を否定しているわけではありません。

サブドミナント=下方のドミナント

と解釈することから拡張しますので、表面上は、何ら問題ありません。

学習時の意識の拡張として使うだけで、実際にこういうことを演奏時、作曲時に必ず考え無ければいけない、というものではありません。

音楽理論が「あなたに何かを押し付けている」と潜在的に音楽家は感じています。

「楽譜に演奏させられる」

「結局、何かを要求されてやることになっている」

といった精神が少しずつ、攻撃的な態度に人を変えていってしまいます。

ゆえに学習時、あなたの意思で音楽を考えることのできる余裕を感じて頂くためにこの方法論を作りました。これは学習時ちょっと考えるだけで、後は忘れて頂いて構いません。あなたの潜在意識が、もっと余裕をもって音楽に取り組めるようにしていきたいのです。 

 

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不定調性論における基音の関連音表。