音楽教育活動奮闘記

不定調性論からの展開~音楽思考の玩具箱

<不定調性論教材紹介11>基音の反応領域2

目次一覧に戻る 

倍音列のオクターブレンジをみていると、段階的に音楽の構造のモデルを得ているような錯覚を覚えます。

一つの基音から完全八度を生み(単音の認知とそのオクターブという範囲の設置)、次に完全五度と完全四度に分割されます(複音の認知と基本音程の設置)。そして次に三和音とテトラコードの分割になり(三和音の認知とテトラコード的分割の認知)、続いて全音・半音分割による音階が生成されます(音階の認知)。これは音楽の基本的構造の人々の理解の進化の過程を追うようです。

倍音を感知することで音を聴き分けてきた人間の耳の認知そのものなのかもしれません。

 

次に進む前に音と時間について整理しておきましょう。

人は体内に時間を感じる仕組みを持っています。

一つの基音から音を生み出し、奏でていくと上記のように記録できます。基音が「原点」です。

ここでの座標軸は、時間の流れ(横)と音高(縦)となっています。

 

では、負の時間、負の振動数は存在し得ないのでしょうか。

不定調性論的世界を考えるためには、この座標に現れた負の領域の振る舞いを決めることがとても重要になります。

 

時間を進ませる、という行為と、時間を負に進ませる、という行為を分けるという不思議な世界観を作っておく必要があります。この時、時間は「概念」になります。

時間軸をe=存在 Ne=非存在の象徴とします。

c→e→gと演奏した過去を録音してひっくり返してもg→e→cと響くだけですが、人間はもっと違う考え方をします。あれは良かった、あそこはこうすれば良かった、とシミュレーションをします。

この考え方で未来を見ると、人間は未来の出来事も、リアルタイムに変幻自在に扱えます。

この軸については下方倍音を導入してから考えます。

 

この「軸という関係性」を頭に入れておくことで、音楽の旋律が上がったり下がったりする、その概念を整理できます。

 

目次一覧に戻る