音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

<コラム>各種音楽理論と不定調性論は何が違うのか

機能和声論との違い

皆様がご参照戴けるサイト様の内容を参考にご説明申し上げます。ご批判ではありませんのでご安心ください。

※全部は語れませんのでかいつまんで大きな違いや思考のウエイトの違いなどを申し上げます。

誰でもわかる!音楽理論

機能和声論はこちらのサイト様のリンクを貼らせていただきます。

たとえば、最初に上記のサイト様を完全マスターしますよね、その後不定調性論を覚えたとき

「何だ、最初に学んだものは全然役に立たないじゃないか!」

とは100%なりません。すべて覚えたことが役に立つように不定調性論は構成されていますから大丈夫です。つまり専門学校での音楽学習、弟子入りしての音楽学習、音大での必死になった四年間を丸ッと武器にして活用できるのが不定調性論の強みです。

不定調性論はプラグインです。又は拡張機能です。

たとえば皆さんがブログを始めたとします。自分でサーバーから立ち上げない限り、「どこかのサービス」に属してブログを運営するはずです。音楽でいえば「どこかのサービス」が機能和声論です。

最初は楽しく運営できても、「もっとここをこうしたい」「これをブログに添付したい」「広告はこう出てほしい」「このフォント使いたい」みたいな希望が出てくると思います。しかしそれが「どこかのサービス」ではできない場合はあきらめなければなりません。アメブロのようなサイトでは広告営業で儲けることはできませんよね。それはそのサイトでのルールですから仕方がありませんが、そこに不定調性論というプラグインを指すと、いきなりアメブロで広告収益があげられるようになってしまうんです。常識的に、法的にはあり得ないことがあり得るようになります。まずこの常識論から逸脱できる、という感覚に慣れて頂く必要があります。

 

長三和音(メジャートライアド) / 誰でもわかる!音楽理論

また、機能和声論では、上記のように三度堆積の和音形成は絶対です。でもこれが「何故絶対なのか?」という問いを一度持つと、全ての理屈が崩れていきます。

この"和音の常識"をここで「和音の作り方1」としましょう。この三度堆積法だけで機能和声論はすべて語り尽くせます。しかし実際には四度体積、二度堆積、ミラーハーモニー、ネガティブハーモニー、クラスター・・本来はいろいろできますが、機能和声論が固まった当時、これらの手法はあまりメジャーではなかったため、伝統の形成が遅れただけです。そこで不定調性論では、和音の作り方を「和音の作り方1~100」ぐらいまで列挙する勢いであらゆる構築法をたったひとつの数理から可能にしています。

それはつまり振動数の数理的関連性による和音構築法です。

機能和声論は上方倍音の数理のみですが、不定調性論は下方、側面、相似、トポロジー的発想まですべて含めて様々な三和音を作ることができます。

たとえば「四度堆積和音」っていうと、三度堆積の音楽理論とは外れた考えをしないと作れませんよね。でも一度そこに不定調性論的発想を入れれば、それらはすべて同じように作ることができます。機能和声論は、低音優先の三度堆積によってできる集合が作る調的枠組み、というガッチガチのルールがありますが、実はこれらはあとから定めたルールですので、これらを取っ払っても音楽を作ることは可能です。だからどのように理屈で伝統を取っ払うか、なのです。その方法論がまちまちだったので、不定調性論的に取り外せば良い、という発想を提示する事で、後は皆さんそれぞれが自分なりの方法に応用していけばよいのです。

小学校のクラスなどは、まだ外国人はほとんどいないでしょう。ちょうど三度堆積の和音しかない状態ですよね。しかしやがてアジアの皆さん、アメリカの皆さん、中近東の皆さん、と世界中の人が日本に移住し勉強をして行くでしょう。またはその逆。そこに一つの論理は当てはまりません。そしてそれが普通であり、あとは選択の問題、意思の問題、自分で考える問題が生じます。それが自然な状況です。

また大災害などが起きて、誰もが人生のこれからに悩むような状況も、それに似ています。これまでは大体常識の範囲で生きていればなんとかなったのですが、そうならないような理不尽な状況が訪れた時、人は自分で考えなければなりません。不定調性論的発想とは、いわばそういったことを全部超えた状態に置かれても自分の意思が発揮できるか、を問いかけようとしています。。。偉そうに言うとまあそう言うことです。

 

c-c-g-c-e-g-b♭-c-・・・・

が機能和声が和音を作る根拠と材料になってます。不定調性論は、

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このように拡張し、さらに

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12音の立体キューブにまで関連性を拡張しますので、音楽を考える幅は広がっていきます。普段は「ああいう難しい音楽は好かん」と思っているからこうした拡張にも興味はないでしょうが、いざ興味を持ってくると、必ずこの絵に辿り着きますので先にそれを示しておくわけです。

 

で、不定調性論を覚えるのに、これらの仕組みをマスターする必要があるのか?というと、その必要はありません。もしあなたが機能和声論をマスターしているなら、全く不定調性論の仕組みを理解する必要はありません。

 

これはなんで携帯電話のGPS機能が使えるのかのその構造的根拠である量子力学を知らなくても、その機能が使えるのと同じです。プラグインとして挿して電源を入れれば、勝手に起動できるようになります。

でも「挿す」ためには、このブログをせめて50記事ぐらい熟読いただく必要があります(たとえばです)。それで「音楽の自由をもたらす根源的存在」が何か、分かれば、それは上記のようなモデルを理解したことと同じです。

教材では音楽理論的なアプローチでこれらの根拠と仕組みを解説しています。実際に曲を創りたい人には一部退屈な内容かもしれません。

 

音階もありません

音階とは? / 誰でもわかる!音楽理論

不定調性論には音階、スケール、モードがありません。これらは皆さんがこれまで勉強してきたものをそのまま流用できます。だから知っていればいるほど便利です。

教材第四巻には、あらゆるスケールについての構造的な表も掲載されています。

音楽の可能性を求めるなら、これらをすべてマスターしていく必要があるのかもしれませんが、それはこれからは人ではなくAIにプログラムすべきものでしょう。人が一度に覚えて瞬時に選別、演奏できる量ではないからです。

 

調性もありません

下属音と属音って何? / 誰でもわかる!音楽理論

不定調性論はその名の通り、調的枠組みがありません。枠組みの中で行う音楽を「機能和声論」というわけです。

CM7  |DM7  |EM7   |FM7 |  

というような和音進行を機能和声的にアナライズしてみて下さい。恐らく煩雑になるでしょう。それを理解しながらこの進行を弾いている人がどれだけいるでしょうか。

ギターなら、これは同じフォームをスライドしていけば二日酔いでも弾けます。

理論的発想もこのような現場で行われる思考形態に沿うこと、ができる方法論があることと考えています。

じゃ、この進行で何が起きているのか??

「君がそれを了承して弾いているだけ」

であると思います。究極のアナライズです。そして「君が何をなぜ了承したか」ということは曖昧で良いんです=クオリアを感じること。そして「そう弾きたい」と思っている感覚こそが、音楽の動機であり、音楽が生まれる最も重要な原因、とするわけです。

「そうなると機能和声論勉強する意味ないじゃん」

そうではありません。それを勉強したからこそ、自然とそういう表現回路が作られているんです。繰り返し繰り返しやったからこそ体は自然に動くんです。それが脳のプログラミングであると思います。

そしてその表現回路の引き起こす音楽の仕組みを「不定調性論」という形でまとめたわけです。そのために膨大な根拠を上げる必要がありましたが、別に演奏の際は必要のないものです。大事なのは、

「あなたがそれをしたい、と感じたことを根拠なく信じて実行できるか」

というところに行き着きます。これができる人は、不定調性論的なアプローチがすでにできています。高校生とかでそれが出来ている人もいます。そういう人が「音楽を専門的に学びたい!」と望むのは良いことですがこれまでは反面悲劇でした。既存の学習によってわざと枠組みの中にその才能を押し込んでいくのですから。

 

でも私がこうした発想の音楽の考え方を発信していれば、きっと誰かが気が付いて、身の回りの才能あふれる高校生に、勉強の仕方、自分らしくあるべきバランスなどを教えてあげることができる、と信じています。

機能和声論を自分の中に絶対的枠組みとしてではなく、逆に「プラグイン」としてあなたという枠組みのどこかに挿す、という発想で良いのではないでしょうか。

 

和声について

これも機能和声論を学習したらそれがそのまま流用できます。

例えば平行八度、平行五度、のような禁則も自在に使えます。ただしあなたがそれを心地よいと思っていれば。

 

ジャズ理論と不定調性論

netJazzTime(ジャズ・プレーヤー・サイト)

今度はこちらのサイト様を。

ジャズは「アドリブ理論」「編曲理論」です。

それに対して不定調性論は編曲手法も含んだ、作曲技法です。作曲に特化している、と言っていいでしょう。だから不定調性論をアドリブ学習のために学ぶことはできません。しかし「なんかつい思いっきり適当に弾いて我を忘れたけど、今夜のアドリブはそこが一番盛り上がった」理由を不定調性論は説明できます。

 

テンションという発想もない

和音の「基底部」という考え方がないので、テンションという考え方も不定調性論にはありません。

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これが不定調性論の一つの中心音から和音を作る可能性の表ですが、機能和声論は、この中の

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この部分だけで作りあげられる音楽理論です。この制限感がやはり機能和声論の素晴らしいところ。将棋は駒の動きが制限されているから面白いんですよね。不定調性論は、いきなり、チェスのクイーンとナイトの動きが合体した駒が突然現れてもイイよ、と言っている方法論なので、ルールを厳密に守っている方からしたら迷惑かもしれません。

しかし音楽は将棋ではありません。

表現の自由、発想の自由が許容されています。そう言う安易で適当な風に見えるものは売れないでほしい、という世間の潜在的希望が売れない音楽とさせているだけです。誰かがそれは素晴らしい、と言えば、それは素晴らしくなるんです。あとはどうそれをプロモーションして行くかです。

だから、あなたの音楽があなたの能力ゆえに売れないのではないわけです。その程度の人の音楽が売れたら困る、という判断が人々の潜在意識の奥の方にあるためにあなたが売れないだけです。

もしあなたが自分の音楽を信じるなら堂々と発信し続けましょう。いつか世界は変わります。あなたが諦めない限り。

だからあなたが望んだ方法論が"世間的に見てへんちくりんな方法論"であるからといってめげてはいけません笑。

 

和音の表と裏と上下左右の領域がある

ジャズがオルタードの概念、ネガティブ・ハーモニーのような概念を創り出しています。それが全方向に存在できるとしたらどうなるか、ということを不定調性ではまとめています。結局それは1音が、12音にどれでも代理できる状況を作るだけです。

そこに立体的な座標のように音を配置する事で、様々なサウンドをイメージすることができます。あとはあなたの希望、意思、好みだけです。

ジャズ理論も自由であり、最後は「色々試してみてほしい」で文章が締めくくられているはずです。この「色々試すため」には、あなたの意思が必要です。そして音楽的意思とは、試しながら初めて生まれるものです。

だから試しただけで終わると「やっぱり、教科書のこの手法が一番いいなぁ」で終わってしまいます。これはビジネスですからそう仕向けているだけで、やはりその先に行かなければなりません。そこはあなただけの世界ですから、教科書にもネットにも書いていない世界です。そうなると不安ですよね。でもそこに切り込んでいくことで、生まれて初めて「自分」に出会えます。Artが生まれる瞬間だと思います。

だから「色々試して」その先に「自分はもっとこうしたい」を見つけ、「あれ、これってなんかヤバい方法?」みたいなところに自分の意思が辿り着いて、自分なりに工夫し、5年ぐらい活動すると、個性の芽が生まれます。そしてそこから10年、20年ってやっていくわけです。だから気付きは早い方がいいですよね。そして信じていないと長続きできません。だってそれから毎日のように否定、阻害されるんですから。せめて自分だけでも気持ちよくなければ続けられません。

いずれにせよ、ネットのメジャーなところにはどこにも載っていない方法に辿り着いてしまったら、それがあなたの個性かも。または先人が先にやっていて、「これだ!」って思うこともあります。この辺も個人差があるので色々試してみてほしい笑。

 

リディアンクロマチックコンセプトと不定調性論

http://dangozaka.la.coocan.jp/njthatten.htm

ジョージ・ラッセルは、基本となるスケールは宇宙の仕組みから見てもリディアンこそ真理だ!と限定してしまいました。

ゆえにCM7でCリディアンではなく、Cアイオニアンでも使える理由は何?とされると答えが難解にならざるを得ません。

 

そこで不定調性論は、CM7において、

・アイオニアンが使えるのは、あなたがそれを勉強してきて、使えると信じているから 

であり、

・リディアンが使えるのは、モードの勉強をしたり、リディクロのような存在も知っているので飛び道具的に使える、と信じているから使える

となります。そして

・CM7でCミクソリディアンやCフリジアンを使える、と信じることができるのは、不定調性論的な立体的な協和感に基づいて使える感覚を得ているから使える

となります。

 

これは本人がどの程度その効能を本当に知っているか、です。

CM7でCフリジアンを弾くと、酸っぱい味が浮かぶ、という人がいましたが、これはまさに個人的なイメージが出来ている例です。

であれば、使う機会も見つけられるでしょう。

そしてこの人が有名になり、音楽雑誌やテレビなどで宣言したら、その手法は一躍有名になるでしょう。それは確率の問題です。

あなたがそうしたいのに、そう出来ない理由が、「一般的でないやり方であるから」だとしたら、その点はすべて不定調性論が理論的な正当性を補いましょう、というわけです。

 

基本は和音の自由な使い方、連鎖の方法から不定調性論は入っていきます。その考え方をリズム、作詞等の作曲の他分野へ、プロモーション、ライブパフォーマンスなどの音楽活動全般に、そして最後は人生経験そのものへのアプローチにまで拡張しよう、というものです。

 

あなたの一回きりの人生があなたの望む通りに進めていけるように心から願っています。

(どんなまとめだよ笑、でも、真の音楽論なら生き方まで辿りつきたくないですか?笑)