音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

<コラム>各種音楽理論と不定調性論は何が違うのか★★★★

2018.5.28⇨2019.1.5更新

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<不定調性論を用いて作った楽曲事例集を下記にまとめました>

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そのルールをいつ破るか

最初に一般的な楽典、音楽理論を学習しますよね(それらを完全に覚えなくても良い)。その後不定調性論を覚えたとき

「何だ、最初に学んだものは全然役に立たないじゃないか!」

とは絶対になりません。ならないように工夫しました。

安心して正統な音楽理論を学んでください。 

不定調性論は思考のプラグインです。又は拡張機能です。それをインストールしても基本的なDAW(あなたの信念やワークステーション)まで変化させる必要はありません。

自由度が増すプラグインだったら、入れておきたくないですか?

よくある具体的な例で申しますと、自分が学習したルールを用いて音楽を行うとき、

ルールに反した技や表現を用いるとき、それを本当に今用いるべきかどうかの判断を不定調性論的思考が役に立ちます。

純粋に対位法の学んだルールに従って音楽を行うときは不定調性論は必要ありません。

しかし、例えば悪魔の世界の映像のBGMを対位法を揶揄するような禁則だらけの手法を用いて行う、というようなミッションがあった場合、いつどのタイミングで汚い響きを用いればいいか、その汚い響きに自分が意味を感じられるか、が問われます。

音には全て意味を作り出せます。それは音が意味を持っているのではなく、あなたがそれを作り出すからです。

普段は「使ってはいけない」とした手法にも実はあなたは心象やクオリアを感じられるはずです。感じようと思えば。

しかしそれは訓練しておかないと、すぐに学んだ(洗脳された)ルールに従ってしまい、自分の欲望を押し殺してしまいます。綺麗な響きを自分が作り上げたものだと錯覚します。いえ、それはどこかで聞いた響きを真似ているだけで、それはただの真似、なのです。それではあまりにも厳しいのでちょっと監視の目を相手に対しても自分に対しても緩めているに過ぎません。

 

今そのルールを破った方が表現として得策か、その規範を破ることで必要十分な自己の表現ができるか?を見定めるために不定調性論的思考の訓練が役に立つ、と申し上げているわけです。

歩道の向こうから地割れが近づいてきたら歩行者は車道に出て回避するしかありません。歩行者は車道にでるのはルール違反です。でも今こそそのルールを破る時です。

簡単に言えばそういうことです。普段それをやればマイナスですが確実なタイミングでルールを打破できれば命が救える、というわけです。

これは訓練していないとできません。そう思っています。

M-Bankでも一人火災訓練みたいなことを想定するのですが(防火管理者だし)実際にテロのような火災ができたら、対処できるかまるで不安です。

そしてこの方法は「自分を知る」という行為そのものですので、あなたがあなたたる所以をきっと見つけられますので、学習者は一度拙論・ブログからインスピレーションを感じてご自身なりに自分だけの音楽を作る創作訓練(?)をされてはいかがでしょうか。私も深夜の空き時間に自作を少しでも作ろうと過ごしております。

 

和音の作り方が違う

機能和声論では三度堆積の和音形成は絶対です。でもこれが「何故絶対なのか?」という問いを一度持つと、いろんな理屈が崩れていきます。

この三度堆積法だけで機能和声論は語り尽くせます。

しかし現実には四度堆積、二度堆積、複層堆積、クラスター・・いろいろ理屈が可能です。機能和声論が固まった当時はこれらの手法はメジャーではなかったため、伝統の形成が遅れています。

そこで不定調性論では、三度堆積も含め上記の近代以降の和音の作り方を数理的な組み合わせからすべて平等に生み出せるように可能にしようと和音作成法の再構築を考えました。

それはつまり振動数の数理的関係性を個人が改めて関係性を作り、それらのモデルから自在に選択する事によって行う和音構築法です。これは「反応領域の設定」という考え方です。基音から響かせる音を自分で選べる方法論です。自己責任ですから、この瞬間あなたは本当に独り立ちします。その怖さに怖れ慄くことでしょう。つい皆が用いている方法論を用いたくなるでしょう。でもそれではあなたはずっと独り立ちはできません。本当に「自分を知る」ためには、自分の欲求に従って追求して対峙するしかありません。

 

たとえば「四度堆積和音」っていうと、三度堆積の音楽理論とは外れた考えをしないと作れませんよね。でも不定調性論的発想を入れれば、それらはすべて同じような思考で作ることができます。和音形成についての敷居や序列がなくなります。

最終的には何も考えず和音を作りながら作曲できるようにします。

この記事での動画での作り方です。

しかしこれらの和音も不定調性は分析時、全て何らかの基音との関係に分類することができるので、あなたは「分析不能な和音を使っている」などと考えなくて済むわけです。つまり不定調性論は和声分析そのものを超えたところで音楽を行うことを可能にしました。

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音階もありません

不定調性論には独自の音階、スケール、モードを用いません。これらは皆さんがこれまで勉強してきたものをそのまま流用できます。だから知っていればいるほど便利です。

そしてモードがないぶん、それらを混ぜて自在な響きや展開感を作ることができます。

モードの重力に縛られるのではなく、あなたがどうしたいか、という欲求が主軸になるからです。そうなるまでの訓練は必要です。そして訓練しておけば、これは通常時の仕事で作る商業的音楽などにも役に立ちます。あなたがリファレンスから解放され、リファレンスが求めるさらに上の世界に行けるからです。

 

調性もありません

不定調性論はその名の通り、調的枠組みがありません。枠組みの中で行う音楽を「機能和声論」というわけです。

CM7  |DM7  |EM7   |FM7 |  

というような和音進行を機能和声的にアナライズしてみて下さい。恐らく煩雑になるでしょう。それを理解しながらこの進行を弾いている人がどれだけいるでしょうか。

ギターなら、これは同じフォームをスライドしていけば二日酔いでも弾けます。

これが先に述べた「イメージがあれば弾ける」というやつです。アポフェニアです。

 

じゃ、この進行で何が起きているからその演奏が成り立つのか??の答えは、

「君がそれを了承して弾いているだけ」

であるとするわけです。

「そう弾きたい」と思っている感覚が、音楽が生まれる最も重要な原因、とするわけです。

「そうなると機能和声論勉強する意味ないじゃん」

そうではありません。それを勉強したからこそ、自然とそういう表現回路が作られているんです。伝統理論学習は一時期絶対に必要です。

また、ソロを取る際も和音に合っている必要はありません。ただし、それは適当に弾くのではなく、そういう感じになることがわかっていて弾く、ぐらいまでの訓練は必要です。オーネット・コールマンの音楽が一つの理想でしょう。彼のハーモロディクス理論でやりたかったことを不定調性論ではまとめられた、と信じています。

 

ジャズ理論と不定調性論

ジャズ理論は「アドリブ理論」「編曲理論」です。

それに対して不定調性論は編曲手法も含んだ、作曲についての方法論です。

作曲に特化している、と言っもいいでしょう。

だから厳密には不定調性論をアドリブ学習のために学ぶことはできません。

しかし「なんかつい思いっきり適当に弾いて我を忘れたけど、今夜のアドリブはそこが一番盛り上がった」理由を不定調性論は説明できます。ただ本人が最高だった、と思っているだけ、ということもありますが、それはまだまだ入り口です。

頭で考えて弾く=ジャズ理論

頭で考えないで弾く=不定調性論

であり、多くのジャズプレイヤーは後者の方法論を行なっています。それがジャズ理論的でないことを上手に説明できないだけです。しかしそれこそが自分自身が訓練してきた結果脳が作り出して強化してきた表現回路の直感が施した最高の即興演奏である、となります。

これができても上手に教えられませんでした。クオリアの正体がうまく伝えられないからです。脳の回路の構造をうまく伝えられないからです。しかしあなたのそのやり方が不定調性論によって承認されるなら、あなたはもっと堂々と自分が直感を用いて弾いたことを述べるべきです。

「あの時頭の中で洗濯機が回ったんだ、そうしたらあのソロが勝手に出てきた」

ということを堂々と言ってください笑。それはあなたの脳が引き起こしたあなたが最高のソロを繰り出すヒントです。そしてそれは誰も真似できないし、共有もできないんです。でも「その境地」を話すことによって若者は、その「境地」を目指さねばならないことを知ります。彼らの頭には洗濯機とはまた違う何らかのクオリアが生まれ出ることでしょう(具体的に言葉に言い表せることすら稀)。

不定調性論的思考は、その「境地=表現活動を活発にする脳回路」の構築のために、あなた自身のクオリアを鍛え上げていきます。これは脳の訓練そのものだと信じています。

 

テンションという発想もない

和音の「基底部」という考え方がないので、テンションという考え方も不定調性論にはありません(もちろんコード論をそのまま流用することができたうえで)。

ヴォイシングを学べばテンションなど存在しない、という段階がジャズ理論にもやってきます。そしてその先はまた最初の手放しの状態に戻ってしまうのです。その時頼っていた理論的土壌という足場が無くなります。

そして新たな足場はあなた自身の意識で作り上げます。

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これは不定調性論の一つの中心音から和音を作る可能性の表ですが、機能和声論は、この中の

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この部分だけで作りあげられる音楽理論です。この制限感がやはり機能和声論の素晴らしいところとも言えます。将棋は駒の動きが制限されているから面白いんですよね。不定調性論は、そう言った駒の動きの制限のない将棋なのでルールを厳密に守っている方からしたら迷惑な話です。

 しかし音楽は将棋ではありません。表現の自由、発想の自由が最終的には許容されていきます。難しいのは、どうやって自分らしく音を選択しながら作るか、です。

 

これらの感性を鍛える具体的実践としてこのブログを書いていますので、もしよろしければひとつずつ記事を読んでいただければ幸いです。順番はバラバラでもOKです。

内容を理解しなくてもOKです。

「自分は自分のやり方を追求すれば良いのだ」

という思いだけ持ち帰ってください。これがとても大切な感情です。

「このサイトのいうことを信じる」というのは洗脳です。そうなってはいけません。

「こいつがこうやるなら、自分はこうやる」

となればいいんです。

 

リディアンクロマチックコンセプトと不定調性論

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ジョージ・ラッセルは、基本となるスケールは宇宙の仕組みから見てもリディアンこそ真理だ!と限定してしまいました。

ゆえにCM7でCリディアンではなく、Cアイオニアンでも使える理由は何?とされると答えが難解にならざるを得ません。

最初の精神的な音楽方法論でしょう。

 

不定調性論では、CM7において、

・アイオニアンが使えるのは、あなたがそれを勉強してきて、使えると信じているから 

であり、

・リディアンが使えるのは、モードの勉強をしたり、リディクロのような存在も知っているので飛び道具的に使える、と信じているから使える

となります。そして

・CM7でCミクソリディアンやCフリジアンを使える、と信じることができるのは、不定調性論的な立体的な協和感に基づいて使える感覚を得ているから使える

となります。

 

これは本人がどの程度その効能を"知っているか" "理解したいと思っているか"です。

願望があると感覚は変わります。

あなたが信じる定義は、あなたが信じているからです。

そしてそれを信じようとしない人とあなたは対立します。なぜ信じないのか、と。

あの女性こそ最高に美しいと思わないか?と誰かに言えばケンカになるでしょう?どんな美人が対象でも。

CM7でCフリジアンを弾くと、酸っぱい味が浮かぶ、という人がいましたが、これはまさに個人的なイメージが出来ている例です。

それが分かっていれば、使う機会も見つけられるでしょう。

そしてこの人が有名になり、音楽雑誌やテレビなどで宣言したら、その手法は一躍有名になるでしょう。

あなたがそうしたいのに、そう出来ない理由が、「一般的でないやり方であるから」だとしたら、その点はすべて不定調性論がその根拠を補填しますので、堂々と発信し続けてください。人の命を身勝手に奪うことでもない限り、擁護できるところはします笑。

ただし「自分はこう思う」と決め付けること自体が矛盾します(それ以外を否定しかねない)ので、私自身、今自分が決め付けていることを「こうだ、こうに違いない」としがみつくことだけはしないように発信しています。あなたを尊敬する人がいればそれを信じてしまいます。それは正しさが認められたのではなく、あなたの人徳というだけで、真理はもっと曖昧で壮大で人智を超えたものだ、と思っておきたいものです。

だから当ブログからも意気込みとか、エッセンスだけ持ち帰っていただきたいです。これは研究者の論文ではできないことです。

矛盾を認め、矛盾が持つ壮大さから自分がなすべきことを知ろう、とかっていうのは自分でも笑っちゃいます。

 

少しでもあなた自身のやり方で日々が送れますように。

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==コーヒーブレイク〜M-Bankのロビーの話題から==

スマホがリモコンになったらなぁ‥・・あるよ(ノ゚ο゚)ノ オオオオォ

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