2018.4.7→2020.9.10更新
Dream / John Cage
淡い色彩感を持った文字通り、夢見心地の楽曲です。
ピアノのペダルを生かして、音を伸ばし、和音を混じらせることで「余韻」を発生させ、それが=夢というクオリア、と思わせてくれます。
逆に旋律はなんでもいい、ともいえます(スミマセン)。
一つの一時的解釈として、です。
これを体験するために、みなさんピアノの一番右のペダル(サスティンペダル)を踏みっぱなしで、なにか演奏してみてください。
そう思って弾いてみると、どこか想い出の中にいるような不思議な雰囲気になりませんか?音の混じりが気になる、とかを忘れられる人にとっては特に。
それは才能だと思いますよ。
ケージがこの感じをどう思ったかはともかく、
"音がぼやけた感じが、これはこれでいいなぁ"
って思えたとしたら、それも音楽の表現として伝統技法とは別に存在してもいいんじゃないかな、って思います。
この音楽は"花だよ"、と思ってもいいし、この音楽は"曇り空だよ"って思ってもいいと思うのです。
もしあなたが他の人と違う感覚を持っているなら、きっとあなたならではの創作活動ができると思うのです。
不定調性論は、そうした他人や社会や一般常識と自分との差異を認め、その差異部分をむしろ活用して自分なりの「音楽の作り方」を創作していく方法論づくりの考え方です。
<おまけ>
またこの曲の旋律の下記のようにポピュラーコードをつけて還元してみました。
あくまで一例として。不定調性的な響きがします。
AbM7 |D7(b13) |AbM7 |Cmadd9 |
Bb7sus4 |AbM7 |Gm7 |AbM7(#11) |
G7sus4(b9) |AbM7 |AbM7(#11,13) |AbM7 |
Cm7(b13) |AbM7 |Cm7(b13 |AbM7(9) |
Bb7(9) |Cm7(9,b13) |AbM7(9) |AbM7 |
Bb7(13) |AbM7 |G7sus4(b9) |Cm7(9) |
G7sus4(b9) |
G7 |AbM7 |Bb7 |AbM7 |
Dm7(b5) |G7(#9,b13) |AbM7 |Dm7(b5) |
G7(#9,b13) |AbM7 |Cm7 |G7sus4(b13) |
AbM7(#11) |Cm7 |AbM7 |Cm7 |
AbM7 |Cm7 |AbM7 |Bb7sus4(13) |Bb7(13) |
「1.2.
Cm7 |Dsus4 Gm/D |AbM7 Dsus4 |Gm/D AbM7 :|
「3.
Dsus4 Gm/D |AbM7 BbM7(13) | ||
時々あれ?っていう響きが入って、これがまた"摩訶不思議さ""奇異さ"を演出していて聴き手にいろんな不思議なイメージを与えるように思います。