音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

ブルースの7thの話の一環;34, Now is the time /Charlie Parker★★★

チャーリー・パーカーの不定調性進行

34, Now is the time /Charlie Parker

 

 

 


F7 |F7 |F7 |F7 |
Bb7 |Bb7 |F7 |D7 |
Gm7 |C7 |F7 |C7 |


Charlie Parker - Now's The Time

ジャズブルース、ビ・バップによるブルース進行です。


ジャズ理論がI7をトニックコードだ、としてしまったがゆえに、機能和声論の拡大解釈をさらに加速しました。

 

I7はドミナントではなくトニックとできる、となれば、
Dm7-G7-C7という終わり方もできますし、「ブルース7thコードで終わった」的な印象を与えることも持つこともできるようになりました。

 

c,gの音程を完全五度と取るのが従来の機能和声であり、これを完全五度または完全四度の2タイプに分けていくのが不定調性論になります。

 

四度が基本音程になる場合、というのは、
C-F-G-Cではなく、
C-G-F-Cというのが基本進行になります。五度の裏をメインに考えるからですね。

 

C7もC7omit3という和音が四度領域の和音になります。

 

不定調性的な表記をしてみますと、パーカーのFのブルースは、
Fu4 |Fu4 |Fu4 |Fu4 |
Bbu4 |Bbu4 |Fu4 |Du4(またはGm7のセカンダリードミナントD7) |
Gm7 |C7 |Fu4 |C7 |
となります。ドミナント7thとブルースコードが混ざっています。


本来はこれがブルースの機能和声的な解釈である、とも言えます。
機能和声論には四度を基本に音楽理論を再考する、ということが行われなかったため、区別して考える、という段階をスルーしてしまっている、と考えるわけです。

youtu.be

概略はこちらにも出しています。

 

つまり、

ブルースの7thコードをそんなに簡単にこれまでの7thと同じ、っていう見方で見てると、音楽理論がおかしくなっちゃうよ!!!っていうことを言いたいだけです。

でもこれ、知らなくてもいいです。

あんまり関係ないので実際演奏する人、作り人に言わせれば。

でも不定調性論では、そこに「考え方」を置いておくことで「なんでもありなんじゃん」というところにクリエイターを行かせず、「俺はこう考える」って、ちゃんとなった上で創造していくスタンスを取っていただきたいです。

決して音楽理論がなんでもいいと言っているのではありません。

現状ではまだまだ不十分なだけで、これから形成される、という時代の過渡期にたまたま私たちは全員いる、というだけです。

 

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C△+G△=c,d,e,g,b,では中途半端な音集合です。

そこにF△が足されてメジャースケールができる、という発想があります。

 

しかしペンタトニックスケールはcとfの四度領域でできてしまいます。

Cu4+Fu4=c,e♭,f,g,b♭
Cマイナーペンタトニックができてしまうので、ブルースはこれだけでできます。

五音音階は四度領域の和音の組み合わせでできます。

七音音階は五度領域の和音の組み合わせでできます。

まあ、これも特に理解しなくてもなんら生活に支障はありません。

ただ

「七音音階の何音かを外すと、五音音階になる」

という発想だけでは、ペンタトニックは「欠落した音集合」みたいな差別感が出てしまうので、そうではない発想もある、ということを同時に教えていただければ幸いです。

 

またブルーノート、C7においてEb、Gb、Bbのブルーノートが使えるのはなぜか?
ということについてですが、これも不定調性論では「数理親和音モデル」によって解決させます。まあ難しいこと言っちゃてるやつ、、になるのでここもスルーで結構です。

circle.musictheory.jp

 

またブルースは独自に発展した旋律癖(=リック)があるので、ブルーノートと組み合わされたこうしたフレージングがブルース感覚を作っていると思います。さらにジャズにおいてはそれらが和声化されたので、
C7(b9)
C7(#9)
C7(#11)
C7(b13)
C7sus4
C7(#5)
C7M7
C7(13)
などほとんどの音がそれぞれの雰囲気を醸し出し、様々な状況で用いられるため、どこかで自分の音楽性の線引きをする必要があります(どこまで使うか)。

 

また四度領域論を用いて、ブルーノートに対称的な、レッドノート(♭9th、マイナーコードにおけるM6th)という発想も生まれました(不定調性論第六章)。

 

つまり、"ブルース"という孤島に身構えるのではなく、五度と四度の違いによって生まれる様々な音楽性を分けて把握する学習段階を設ければ、ブルースの7thってなんでつかえるの??みたいな疑問になりません。

 

この辺に興味のある方は、多分直接お話ししたほうが良いレベルです。。。

作曲編曲でこの方法論自体を使うことはありませんし、知らなくても音楽活動に支障はありません。ただだいぶ現状の音楽理論の区分け、特にジャズ理論の何でもかんでも包含してしまっている状態を把握しておけば、いろんなことをそれっぽく言われる業界でもある海原で、変なことを思う詰めることもなくなるでしょう。

「君にはスタイルがないなぁ」

「君のはパーカーの影響が感じられないからビバップではないよ」

みたいなわけのわからないことを言われた、とある高校生が相談に来ましたが、はっきり言います。

 

無視しなさい。

 

ビバップをやろう、となった時、確かに中途半端なパーカーフレーズを繰り出すと、殺されます。そういう業界なのであきらめてください、そこは。

でも、飛んで来たシンバルを避ければいいんですww

出入り禁止になってもまた行けばいいんです。次回はもう前回のことを忘れてますから。

ケチられたらもう一人前です。あとは揺るがぬ信念で10年続けられるか、でしょう。基本そのプレイが認められるのはあなたが死んでから。っていう世界ですからそれでもよければ、ていう人しかできないので皆真剣にやっています。その意識に食らいついていく、というだけかと思います。

きっとまたパーカーのような人が生まれるはずです。そして天地がひっくり返る日が来ます。それはAIかもしれない、っていうから恐ろしいですね。