2018.3.10→2020.4.19更新
前回
歌詞については掲載しておりませんので
https://www.uta-net.com/artist/2750/
こちら等にて確認ください。
Uptownは灯もし頃
Aメロ(アルバム収録タイム 0:24-)
FM7(9)(またはC/F) |CM7 |Fm7(9) Fm7/B♭ |E♭M7 |
Dm7(11) Dm7(11)/G |CM7 CM7/A(またはAm7) |Fm7/B♭ |CM7 |
Bメロ
Fm7(9) Fm7/B♭ |Cm7 |Cm7 |
Fm7(9) Fm7/B♭ |E♭M7 |E♭M7 |
サビ
Gm7 C7 |FM7 A♭/B♭ |E♭M7 G♭/A♭ |D♭M7 F/G(またはDm7/G)|
〜Aメロへ
いきなりC/F的サウンドから始まるあたりが実験的。
ふわりサウンドのコンセプト曲。
楽器が弾ける人は弾いてみていただくのが一番。
トランキライザー
Bメロ(アルバム収録タイム 0:32-)
Gm7/C(またはB♭/C) |FM7 |Fm7/B♭(またはA♭/B♭) |E♭M7 |
B♭/C(またはB♭/C) |FM7 |
サビ
F/G |Am7 G#m7 |F/G(またはDm7/G) |Am7 D/F# |
F/G |Am7 B♭7 |E♭M7 |F/G(またはDm7/G) |
Bメロからサビへの展開が実験的。
分数コードの曖昧さの活用。
F/Gは
・CメジャーキーのIV/V
または、
・AメジャーキーのVI♭/VII♭
はたまた、
・CマイナーキーのIV/V
変幻自在に動かせるコードです。
こうした「どこにでもつなげられるコード」一つ、ないし二つ持っていれば、自分だけが歌いやすい転調のテクニック、パターンを作れますよ!
分数コードは調の枠組みがにじんで薄められ、他の調の和声に進行しやすくなります。
例えば、II/Iであれば、
C |D/C |
にどんな音楽的なクオリアを感じますか?
私なら今日は「銀色に輝く」というイメージ!
そういったイメージの脈絡似合う曲を作っていけば良いです。
用例としては、
用例;
C |D/C |G |〜銀色に輝く君への想いは〜
C |D/C |Bm7 |Em7 |〜銀色に輝く想いは今は色褪せたけど〜
C |D/C |Bdim7 |A#mM7 |〜銀色に輝く森に流れる空気の声〜
C |D/C |Cm7 |D/C |〜銀色に輝く、光の炎のような〜
しっかり印象の意訳はできなくていいんです(不定調性論)。
あとは「自分が歌うことのできるメロディ」を乗せられればOK。
届かないセレナーデ
open.spotify.com
Aメロ(アルバム収録タイム 0:41-)
Dm7 |B♭M7 |Am7 F7 |B♭M7 |
Gm7 Gm7/C |A7 Dm7 |Cm7 Cm7/F |B♭M7 A7|
Bメロ
Gm7 C7 |Dm7 |Gm7 C7 |FM7 |
B♭M7 A7 |Dm7 |Gm7 A7 |Dm7 |
=degree=
Aメロ(key=Dm)
Im7 |VI♭M7 |Vm7 III♭7 |VI♭M7 |
IVm7 IVm7/VII♭ |V7 Im7 |VII♭m7 VII♭m7/III♭ |VI♭M7 V7|
Bメロ
IVm7 VII♭7 |Im7 |IVm7 VII♭7 |III♭M7 |
VI♭M7 VII7 |Im7 |IVm7 V7 |Im7 |
四小節目B♭M7への流れは、長調でI→IVに流れる際に、I-Vm7-I7-IVと流れるその感覚をDmからスタートする曲で用いていることになります。
この不思議さはAm7からD7に行かず、わざわざIII♭のF7に飛んでいるせいでしょう。
ユーミン氏にはいくつものトニックに戻るケーデンスがあります。
キーをCでまとめると、
F |G |C |
F |Fm |C ||
F |F/G |C ||
F |B♭ |C ||
F |A♭/B♭ |C ||
Dm |G |C ||
Dm/G |G |C ||
G |Dm/G |C ||
D |Dm/G |C ||
...etc
ぼんやり薄い感じ、綺麗な感じ、可愛い感じに仕上げてきます。ヴォイシングやアレンジの力でもあります。わかっていても真似できないものです。
さらに、FM7 |GM7 |CM7 |やFM7 |B♭M7 |CM7 |というような解決も。
Good-bye Gose by
Aメロ〜(アルバム収録タイム 0:21-)
A♭/B♭(またはCm系/B♭、Fm系/B♭以下同) |A♭/B♭ |B♭ |B♭ |
A♭/B♭ |A♭/B♭ |B♭ |B♭ |
Bメロ
Am7 |Am7 |Gm7 |C7 |
FM7 |Em7 |Dm7 |Dm7/G |
サビ
Fm7 |Fm7/B♭ |E♭M7 |Cm7 |
Fm7 |Fm7/B♭ |CM7 |CM7 |
Fm7 |Fm7/B♭ |E♭M7 |Cm7 |
Fm7 |G7 |Cm7 |Cm7 |
CメジャーとCマイナーを曖昧に行き来します。
AメロのA♭=CマイナーのVI♭、B♭=CマイナーのVII♭という理解で良いだろう。
そのままBメロではFメジャーキーのような流れを持ち、サビはIVm7-VII♭7でCマイナーキーとCメジャーキーのサウンド感をそれぞれ経過。
二つのキーを混ぜ合わせるようなコンセプトかな?
二つのキーに共通するようなメロディ音を縫いながら、新しい音楽の響きを模索しているような作品が続くアルバムでした。とっても哲学的。
ANNIVERSARY
Aメロ(アルバム収録タイム 0:17-)
B♭ |E♭ |F |Gm |
B♭ |E♭ |F |Gm |
Bメロ
A♭ |Gm |A♭ |E♭
A♭ |Gm |Fsus4 |F |
サビ
E♭M7 F |Gm |E♭M7 F |B♭ |
E♭M7 F |Gm |E♭M7 F |B♭ |
=degree=
Aメロ(key=B♭)
I |IV |V |VI |
I |IV |V |VI |
Bメロ
VII♭ |VIm |VII♭ |IV
VII♭ |VIm |VI♭sus4 |VI♭ |
サビ
IVM7 V |VIm |IVM7 V |I |
IVM7 V |VIm |IVM7 V |I |
ゆっくりとした時間を演出するようなバラードでアルバムを締めている。
「ユーミンのスタンダード」。
Bメロ頭のA♭に移ったときの印象は「降りそそぐ」という歌詞にぴったり。
言い方を変えて例えるならば、VII♭というのはメジャーキーのダイアトニックコードに昇格させてしまった、というような表現ができないでしょうか。
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