音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

ユーミンのVIIb~ユーミン歌詞・コード考46★★★

ユーミンの不定調性コード進行研究

ユーミン歌詞・コード考 / アルバム「LOVE WARS」1

 

歌詞については掲載しておりませんので

www.uta-net.com

こちら等にて確認ください。

1,Up townは灯ともし頃

なかなか凝ったコード進行。
ちょっと高音で歌われていますね。少女の小さく無謀な覚悟の感じがうまく表現されていると思うのですがどうでしょう。

 

FM7 |CM7 |Fm7 (Bb7) |EbM7 |
FM7 |CM7 |BbM7 |CM7 |

Fm7 Bb7 |EbM7 |Fm7 Bb7 |EbM7 |
Gm7 C7 |FM7 Ab/Bb |EbM7 Gb/Ab |DbM7 F/G|

 

と云う不定調性。
 

 AD

   

   

 

 

 

3,届かないセレナーデ

 

====
(ユーミンレポートより)
Aメロ(アルバム収録タイム 0:41-)
Dm7 |B♭M7 |Am7 F7 |B♭M7 |
Gm7 Gm7/C |A7 Dm7 |Cm7 Cm7/F |B♭M7 A7|
Bメロ
Gm7 C7 |Dm7 |Gm7 C7 |FM7 |
B♭M7 A7 |Dm7 |Gm7 A7 |Dm7 |
=degree=
Aメロ(key=Dm)
Im7 |VI♭M7 |Vm7 III♭7 |VI♭M7 |
IVm7 IVm7/VII♭ |V7 Im7 |VII♭m7 VII♭m7/III♭ |VI♭M7 V7|
Bメロ
IVm7 VII♭7 |Im7 |IVm7 VII♭7 |III♭M7 |
VI♭M7 VII7 |Im7 |IVm7 V7 |Im7 |


四小節目のB♭M7への流れは、長調でI→IVに流れる際に、I-Vm7-I7-IVと流れるその感覚をDmからスタートする曲で用いていることになる。

この不思議さはAm7からD7に行かず、わざわざIII♭のF7に飛んでいるせいであろう。

このAm7はあくまでDmにとってのVmであり、本来B♭M7に向かうのであれば、Cm7-F7-B♭M7と進行するのが普通である。

 

これまでの進行感をまとめると、ユーミンにはいくつものトニックに戻る手法があることになる。キーをCでまとめると、
F |G |C |
F |Fm |C |
F |F/G |C |
F |B♭ |C |
F |A♭/B♭ |C |
Dm |G |C |
Dm/G |G |C |
G |Dm/G |C |
D |Dm/G |C |
...etc
さらに、FM7 |GM7 |CM7 |やFM7 |B♭M7 |CM7 |という用な解決も、ユーミン楽曲が産み出したコード進行概念の先にはあるのではないだろうか。こうした進行可能性を模索するのがポップスのコード進行の発展につながるであろう。

 

Good-bye Goes by

 

(ユーミンレポートより)

Aメロ~(アルバム収録タイム 0:21-)
A♭/B♭(またはCm系/B♭、Fm系/B♭以下同) |A♭/B♭ |B♭ |B♭ |
A♭/B♭ |A♭/B♭ |B♭ |B♭ |
Bメロ
Am7 |Am7 |Gm7 |C7 |
FM7 |Em7 |Dm7 |Dm7/G |
サビ 
Fm7 |Fm7/B♭ |E♭M7 |Cm7 |
Fm7 |Fm7/B♭ |CM7 |CM7 |
Fm7 |Fm7/B♭ |E♭M7 |Cm7 |
Fm7 |G7 |Cm7 |Cm7 |


調的な展開はCメジャーとCマイナーを曖昧に行き来している。


AメロのA♭=CマイナーのVI♭、B♭=CマイナーのVII♭という理解で良いだろう(またはE♭メジャーキー)。

 

そのままBメロではFメジャーキーのような流れを持ち、サビはIVm7-VII♭7でCマイナーキーとCメジャーキーのサウンド感をそれぞれ経過していく。二つのキーを混ぜ合わせるようなコンセプトなのだろうか。

 

二つのキーに共通するようなメロディ音を縫いながら、新しい音楽の響きを模索しているような作品が続く。

 

コードについてのみ注目しているが、本来はこれらの脈絡を導いているのはメロディである。コード進行だけを弾いても楽曲の脈絡は理解できないので、必ず原曲のメロディと一緒に鑑賞いただきたい。


ANNIVERSARY ~無限にCALLING YOU~

 

 

こういう言葉って、至宝だから。

カラオケで歌ったり、ドライブで聴いたり、ということ以上にブログで語りまくる、って言うようなことをされるだけの「噛みしめがい」があると思います。

苦悩して作って、10年経ったらはいさようなら、という歌詞ではない、と思います。

 

ユーミン歌詞全般に言える事ですが、この歌詞が特定のシチュエーションを歌っている、と理解してしまうと、音楽がちっさくなってしまいます。

 

音楽とは、人が現実的に理解できないことを歌にすることができる、という点で素晴らしい芸能です。だからこの言葉の意味とか、歌詞の持つ意味とかははっきり言ってどうでもいいんです。それがあなたの中に入って、どんな意味になって、あなたをどんな気持ちにさせてくれるか、がとても大切です。自由に解釈して良い、はずです。

それができるからこそ、音楽は可能性に満ちた存在に成り得るのではないでしょうか。

 

 

(ユーミンレポートより)

Aメロ(アルバム収録タイム 0:17-)
B♭ |E♭ |F |Gm |
B♭ |E♭ |F |Gm |
Bメロ
A♭ |Gm |A♭ |E♭
A♭ |Gm |Fsus4 |F |
サビ
E♭M7 F |Gm |E♭M7 F |B♭ |
E♭M7 F |Gm |E♭M7 F |B♭ |
=degree=
Aメロ(key=B♭)
I |IV |V |VI |
I |IV |V |VI |
Bメロ
VII♭ |VIm |VII♭ |IV
VII♭ |VIm |VI♭sus4 |VI♭ |
サビ
IVM7 V |VIm |IVM7 V |I |
IVM7 V |VIm |IVM7 V |I |


ここではVII♭であるA♭が使われている。これがVImに流れている。

 

メロディ音はB♭メジャースケールで作られており、転調感は無い。

 

和声の色彩によって背景だけに同主短調の色合いであるVII♭が添えられている。

 

ちなみにこの曲のBメロ頭のA♭に移ったときの印象は、奇抜、ではなく、「降りそそぐ」という歌詞にぴったりの雰囲気を備えている。


言い方を変えて例えるならば、VII♭というのはメジャーキーのダイアトニックコードに昇格してしまった、そんな表現ができないだろうか。ビートルズのVIIbではない。

 

 LOVE WARS