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音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

b9thの”ざわめき感”~ユーミン歌詞・コード考42★★★

ユーミンの不定調性コード進行研究

ユーミン歌詞・コード考 / アルバム「ダイアモンドダストが消えぬまに」1

歌詞については掲載しておりませんので

www.uta-net.com

こちら等にて確認ください。

 

1,月曜日のロボット

 

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土曜日は大キライ!から続くような楽曲ですね。

 

 

Bメロが5thのクリシェ的になってて、焦燥感のような気持ちを感じます。

 

 

2,ダイアモンドダストが消えぬまに

Aメロ
FM7-- Gm7/F--GmM7--Gm7/C--FM7
Bメロ
Bbm7--Bbm7/Eb--Cm7--F7(b9)
DbM7--Bbm7--C7sus4--C7

それぞれの印象を感じてみてください。
FM7-- Gm7--GmM7--C7--FM7
というのがもとの進行といえば、もとの進行です。これではシンプルすぎる、と思えるかどうかでしょうか。


この分数感が、私には、海に浮いている感(?)、海中感(?)をつくり、楽曲の雰囲気を作っています。

 

AメロではGmM7が、切ないコードです。


Bメロのb9thコードがまた”ざわめき感”を感じます。

 

ジャズ理論ではメジャーキーにおいて短調のテンションをのせる手法が使われます。
Dm7--G7(9)--CM7
ではなくて、
Dm7--G7(b9)--CM7
です。プチせつない!ですね。

 


真夏のクリスマスというテーマ。水中の感じを歌にしているようなCメロ部分。

振り回される人の心は変わっても、海の青さはずっと同じ的な。

 

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(ユーミンレポートより)
Aメロ(アルバム収録タイム 0:16-)
FM7 |FM7 |Gm7/F |Gm7/F |
GmM7 |Gm7/C |FM7 |FM7 |
Bメロ
B♭m7 |B♭m7 |Cm7 |F7(♭9) |
D♭M7 |B♭m7 |C7sus4 |C7 |
=degree=
(key=F)
Aメロ
IM7 |IM7 |IIm7/I |IIm7/I |
IImM7 |IIm7/V |IM7 |IM7 |
Bメロ
IVm7 |IVm7 |Vm7 |I7(♭9) |
VI♭M7 |IVm7 |V7sus4 |V7 |
Fメジャーキーにおいて、FマイナーのダイアトニックコードであるIVmやVmなどが単品で使われている。ここでのIVmは短調のIVというより一般的なIVm感を挿入した感じもする。巧みに同主短調のダイアトニックコードを挟みながら雰囲気を作っている。

IImM7はふわりと海中の光に照らし出された空間を感じるし、B♭m7は風の印象を受ける、と思えば「貿易風に運ばれてきた」という歌詞をみて納得する。コード感と歌詞のイメージ、又はコードが持ってる言葉のイメージをコントロールしている好例と感じた。

 

3,思い出に間にあいたくて

最終電車に間に合うように行動するか、そういうリミットを設けないか、そういうのって、その時の精神状態に凄く左右される話だと思います。

 

冒頭を"今、とても落ち込んでいるの、まだ失恋の傷が癒えない"と歌うより、最終電車を題材に、用いたほうが「作詞的」です。


なかなか真似のできる芸当ではないかもしれませんが、そういう方法論もユーミンの技法の一つだと思います。

 

ダイアモンドダストが消えぬまに