2018.3.8⇨2020.4.16更新
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歌詞については掲載しておりませんので
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こちら等にて確認ください。
月曜日のロボット
土曜日は大キライ!から続くような楽曲ですね。
Bメロが5thのクリシェ的になってて、焦燥感のような気持ちを感じます。
ダイアモンドダストが消えぬまに
Aメロ(アルバム収録タイム 0:16-)
FM7 |FM7 |Gm7/F |Gm7/F |
GmM7 |Gm7/C |FM7 |FM7 |
Bメロ
B♭m7 |B♭m7 |Cm7 |F7(♭9) |
D♭M7 |B♭m7 |C7sus4 |C7 |
=degree=
(key=F)
Aメロ
IM7 |IM7 |IIm7/I |IIm7/I |
IImM7 |IIm7/V |IM7 |IM7 |
Bメロ
IVm7 |IVm7 |Vm7 |I7(♭9) |
VI♭M7 |IVm7 |V7sus4 |V7 |
それぞれの印象を感じてみてください。
FM7-- Gm7--GmM7--C7--FM7
というのがもとの進行といえば、もとの進行です。これではシンプルすぎる、と思えるかどうかでしょうか。
この全体の分数感が、私には、海に浮いている感(?)、海中感(?)をつくり、楽曲の雰囲気を作っています。
AメロではGmM7が、切ないコードです。
Bメロのb9thコードがまた”ざわめき感”を感じます。
ジャズ理論ではメジャーキーにおいて短調のテンションをのせる手法が使われます。
Dm7--G7(9)--CM7
ではなくて、
Dm7--G7(b9)--CM7
です。どことなくムズムズざわざわ、ですね。
Dm7--G7(b9)--CM7と進んでます。
こんなに不協和音なのに、なんでこんなに憂いを感じるのでしょう。まあそういう音楽の乗った映画とかアニメとかをいっぱい見てきたからですね。脳は記憶してるんです、その時に感じたクオリアを。
我々ルパン世代で言うと、もうアニメの段階からあのジャジーな大野サウンドでその意味を知っています。次元のシケモク、ルパンの優しさ、不二子の胸。
もう脳にこびりついています。だから条件反射のようにこのサウンドが美しいことを知っています。ルパンがない人は何の音楽でこのb9thをイメージできるんだろう、ってわからないくらい笑。ジョン・ウイリアムス?
曲は、真夏のクリスマスというテーマ。水中の感じを歌にしているようなCメロ部分。
振り回される人の心は変わっても、海の青さはずっと同じ、的な対比がユーミン氏らしい。
IImM7はふわりと海中の光に照らし出された空間を感じるし、B♭m7は風の印象を受ける、と思ったら「貿易風に運ばれてきた」という歌詞をみて納得。
コード感と歌詞のイメージ、又はコードが持ってる言葉のイメージをコントロールしている好例と感じました。
思い出に間にあいたくて
最終電車に間に合うように行動するか、しないか、そういうのって、その時の精神状態に凄く左右されると思います。
冒頭を"今、とても落ち込んでいるの、まだ失恋の傷が癒えない"と歌うより、最終電車を題材に用いたほうが効果的です。主人公の心のうちが確かに感じられます。
なかなか真似のできる芸当ではないかもしれませんが、そういう方法論もユーミンの技法の一つだと思います。
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