音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

FmM7/B;A HAPPY NEW YEAR ~ユーミン歌詞・コード考30★★★★

ユーミンの不定調性コード進行研究

ユーミン歌詞・コード考 / アルバム「昨晩お会いしましょう」3

歌詞については掲載しておりませんので

www.uta-net.com

こちら等にて確認ください。

各種レポートはM-Bankにお問い合わせいただければPDF似て無償で配布しております。宜しくお願い致します(日本音楽理論研究会にて発表も行いました)。

 

グレイス・スリックの肖像
(ユーミンレポートより)

 

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Aメロ~(アルバム収録タイム 0:30-)
Fm7 |Cm7 |Fm7 Fm7/B♭ |E♭M7 |
A♭M7 |D♭M7 |Cm7 Cm7/B♭ |G7sus4 G7 |→Fm7
=degree=(key=Cm)
IVm7 |Im7 |IVm7 IVm7/VII♭ |III♭M7 |
VI♭M7 |II♭M7 |Im7 Im7/VII♭ |V7sus4 V7 |→IVm7

 

(ところどころ中略、追記)

IVm7から始まる緩やかな印象。

 

E♭M7→A♭M7→D♭M7という流れに脈絡を捉えられるようにすることでこうした進行を使いこなせるようにする。

 

またここでも結果的にD♭M7→Cm7というIVM7→IIIm7と同じ半音でのM7→m7コードの流れが一つの雰囲気として確立されている。

 

グループ
(ユーミンレポートより)
イントロ(アルバム収録タイム 0:00-)

Aメロ
F#m7 B7 |E |F#m7 B7 |C#m7 |
F#m7 B7 |C#m7 |AM7 |G#sus4 |
F#m7 B7 |E |F#m7 B7 |C#m7 |
B♭m7 E♭7 |Fm7 |D♭M7 |Dm7/G |
=degree=
イントロ(key=C)
IVM7 |IIIm7 |IIm7 IIm7/V |IM7 I7 |
IVM7 |IIIm7 |IIm7 IIm7/V |I |
Aメロ
(key=E)
IIm7 V7 |I |IIm7 V7 |VIm7 |
IIm7 V7 |VIm7 |IVM7 |IIIsus4 |
IIm7 V7 |I |IIm7 V7 |VIm7 |
(key=Fm)IVm7 VII♭7 |Im7 |VI♭M7 |(key=C)IIm7/V |


イントロのCメジャーキーのCM7からAメロのF#m7への根音増四度進行が見られる。このときメロディはCの三度音eがF#m7の七度音に引き継がれる形で歌いだすことになる。


後半でFマイナーキーに転調するが、ここでも前のC#m7の五度音をそのままB♭m7の七度音に引き継ぐ形で歌いやすさを出している。


最後にD♭M7で伸ばしたg音はDm7/Gの11thの音として響き、違和感があるが、こうしたテンション感を巧みに感じ取れるユーミンの感覚が作りだした技法として学習者は一度研究されるべきだろう。

 

 

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A HAPPY NEW YEAR
(ユーミンレポートより)

Aメロ(アルバム収録タイム 0:13-)
E♭m7 |B7(#11) |B♭m7 | B♭m7(9) |
E♭m7 |B7(#11) |B♭m7 | B♭m7(9) |
G♭ |D♭/F |B |B♭m7 |
E♭m7 B7 |B♭m7 |G♭ A♭ |E♭m7 |~
=degree=
(key=E♭)
Im7 |VI♭7(#11) |Vm7 | Vm7(9) |
Im7 |V♭I7(#11) |Vm7 | Vm7(9) |
III♭ |VII♭/II |VI♭7 |Vm7 |
Im7 VI♭7 |Vm7 |III♭ IV |Im7 |~


参考文献では最初のB7(#11)はFmM7/Bという解釈だそうだが、これでは難解過ぎるのではないか、と感じた。

しかしE♭m7→FmM7はm7thコード系の短三度上のコードになるので技法的にはユーミンの得意技かもしれない。


ユーミンが原曲として提出する和音こそがユーミンの原和声感であり、それを聴く事が一つのユーミン音楽の解釈になるかもしれない。


このE♭m7→B7という解釈になると、Im→VI♭M7に該当する和声感になるので比較的分かりやすい。この変化形としてE♭m7→FmM7/BはE♭m7→B7(9,#11)というサウンドに近くなる。これを簡易化してしまえば上記になる。

 

CとC/GとC/Eは異なるコードなのだ、という響きの解釈ができてはじめて微細な際を持つ分数コードを簡易化せずに使えるのである。


またこれができれば自ずと類似コードの引き出しを沢山持てることにもつながるわけであるから、
G7→C

G7→C/G

 

は全く違う意味を持つのだ、ということが個人のコードバリエーションの発展となるだろう。

 

昨晩お会いしましょう 

 

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