音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

平行短調のサビが終わるときカタルシスが訪れる~ユーミン歌詞・コード考

2018.2.17⇨2020.1.28更新

ユーミンの不定調性コード進行研究

楽曲目次はこちら

『ひこうき雲』のII-V省略技法。ユーミンレポート3

ユーミン歌詞・コード考4 / アルバム「MISSLIM」1

 

歌詞については掲載しておりませんので

www.uta-net.com

こちら等にて確認ください。

   

 

 

150,生まれた街で

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エンディング前サビ(アルバム収録楽曲タイム2:38~)

A♭M7 |Gm7 |A♭M7 |Gm7 |
Fm7 Fm7/B♭ |E♭ |
A♭M7 |Gm7 |A♭M7 |Gm7 |
B♭m7 B♭m7/E♭ |A♭M7 |

エンディング(フェードアウト)
D♭M7 |Cm7 |D♭M7 |Cm7 |~
=degree=
(Key=E♭)IVM7 |IIIm7 |IVM7 |IIIm7 |
IIm7 IIm7/V |I |
IVM7 |IIIm7 |IVM7 |IIIm7 |
(Key=A♭)IIm7 IIm7/V |IM7 |
エンディング(フェードアウト)
(Key=A♭)IVM7 |IIIm7 |IVM7 |IIIm7 |~

一貫してE♭メジャーキー(Es dur)ですが、最後の最後で、A♭メジャーキーにおけるIIm7=B♭m7が現れ、II-Vを汲んでIVM7であるA♭M7に帰着して(つまり四度転調)「浮遊感」が現れます。

IVM7にII-Vを設けただけとも言えますが、メロディ音は同じなので、一瞬聴いただけでは新たなIM7か元のキーのIVM7判別できない工夫がされています。

・転調していないように思わせる転調

・華麗な無理転調

転調には大きく二つの効果があります。ここでは前者です。後者は不定調性的でもあり、フュージョンミュージックで使い尽くされてきました。ゆえに劇的な転調でも「ふーん」で終わってしまうほど、音楽を聴き慣れた人は素通りしてしまう、という弊害があることに当時は誰も気にしていませんでした。

音楽も技巧も流行なのだなぁ、と感じます。フィギュアスケートや床競技のようにとにかく難度の高い技を積み上げていかないと行けなくなっちゃったんですね。


エンディングは、曲がそれ以上続くこともないので、本来自由な展開が可能です。主調に戻る必要もないし、いっそ大きく展開したいと思うなら、この曲のように、最後で転調を試みるのも面白いでしょう。

 

同アルバムでは「あなただけのもの」もエンディングでの転調が発生している。

 

 

153,瞳を閉じて

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 (旧ブログ記事より)
I-IIm-IIIm-IV


のダイアトニック進行は「着実に」「少しずつ」という印象を持ちます。


いつも見ている海、毎回見ているんだから、どこにどんな島があるか分かっているのに、霧が晴れて高いところに立っても、新しい島なんてみえるはずがない、というのが現実的思考ですよね。

 

これも歌詞の手法がですね。 

例;「今日、あそこのパン屋さんに行って、店主の機嫌がもし良かったら、カレーパン一個おまけにつけてくれるかもしれない」

というようなことを詩的に表現してみてください(笑)。

 

"明日になれば、きっと物事は良くなっているはず"

根拠のないことを願うことは歌の中では許されます。歌を歌いましょう。

 

154,やさしさに包まれたなら

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 (旧ブログ記事より)

このサビの部分、平行短調、つまり暗い曲調なんです。

こんなに明るい曲なのに、何でサビが暗いんでしょう。

 

でもこれがこの曲の良いところですよね。切ない感じがいいです。

 
「カーテンを開いて 静かな木洩れ陽の やさしさに包まれたなら」
普通のおっさんなら「ああ、良い朝だ」と思う程度です。

だから素晴らしい光なのに、曲調が短調で、大人感を感じてしまうんです。

これこそユーミンの超絶技巧です。

そして当時のフォークシンガーのテクニックの凄さを感じます。

 
”こんなに良い朝なのに、全く今日は散々だぞきっと”
なんて思ってしまう大人の悲しさを戒めてくれてます。そんなつもりないでしょうが、弱い僕らはせいぜい冷静になるのが精いっぱいです。

 

「きっと 目にうつる全てのことは メッセージ」
と良くも悪くも示し得ない言葉で、大人の悲哀を包んでくれるこの歌詞とメロディ。歌い方とか、等身大過ぎて泣けます。

なんで自分は頑張れないんだろう、、って思うじゃないですか。

 

このサビは、
D#m |B |D#m |B |
B |G#m7 |A#m7 |D#m |
B |G#m7 |G#m7/C# |G#m7/C# |
です。せつない!これを、
例;
F# |B |F# |B |
B |G#m7 |A#m7 |D#m |
B |G#m7 |G#m7/C# |G#m7/C# |
としてみてください。ただの少女の歌になります。

目に見えるものはメッセージのはずだ、それを受けとってみよう!
と子供の頃の自分が大人の自分に訴えている、そんな映画のような光景が目に浮かびます。

 

この曲の切なさは、この平行短調への移調サビにあるのかな、と、感じました。
A#7→D#mが切なすぎ、そういう映像が浮かんできてしまいます。

 

またサビが過ぎるとまた明るく戻っていくところとかも「開けた感」がすごいです。

カタルシスを感じます。やっぱりがんばろー!!って感想で思いませんか?

またはそれに似た慰めを。

短調から抜ける長調が引き起こすクオリアをこの曲は的確過ぎるほど的確に曲の効果で使っています。

こういうのを理屈ではなく、感覚で落とし込んでいくのだとしたら、それはやはり祭神のなせる技でしょう。

平行調、とかって知っているだけでは、それがどのような効果を歌詞や曲の流れで引き起こすかを計算できません。

そのためにはどうするかって???

それは脳が引き起こした奇跡です。人はまだ解明できていないんです。

そしてそれを引き起こすモデルケースを先人が作っています。

 

とりあえずAIが作曲き出るまでは、ひたすら1コーラスを作り続ける日々の中でしか、この瞬時的な感覚を作り上げることは難しいです。

それにプラスして音楽的なクオリアや心象力、自己を信じる力を当ブログの体面などから色々みなさんで模索いただけると幸いです。
 

MISSLIM 

   

   

==コーヒーブレイク〜M-Bankロビーの話題== 

時間がない!アイロン使わないで一瞬でシャツのシワ伸ばしたい!時用に良くない!w(゚o ゚*)w

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