音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

日本語は貴方にとって万能ではない;Sexy Sadie~ビートルズ楽曲topic★★★

2018.1.3→2019.11.21更新

ビートルズの不定調性コード進行研究

ほぼ全曲ビートルズのコード進行不定調性考察「The Beatles」5(2017)

11、セクシー・セディー - Sexy Sadie 

open.spotify.com

イントロ
C D |G F#7 |F D7 |
Aメロ
G F#7 |Bm |C D |G F# |
C D |G F#7 |F D7 |
Bメロ
G Am7 |Bm7 CM7 |G Am7 |Bm7 C |
A7 AbM7 |G F#7 |
半音で動くラインですね。
ポールも使っていましたが、このときのマイブームだったのでしょうか。

 

G-F#7-FでのF#7はC7の裏コードということもできます。

この半音下降のサウンドに「けったいな感じ」という印象が伴うことを、実感していたジョンが「おもしろい!」と思ったとき、それが裏コードであるか、という概念はすぐどうでも良い、となります。その和音があなたにどういう感じを与えるか、その流れがあなたに何を表現しているかを理解できるのはあなただけです。だからこの流れを聴いて、「あ、これは裏コードだ」って感じる必要はないんです、そしてそういう知識にも絶対的な必要性がない、ということがわかるでしょう。

 

またこのぼやけたピアノの音、偶然か意図的かは別にして、「印象的」と思いません?濡れて滲んだような、ぼやけてべろんべろんになったような。コードの響きももちろん大切ですが、楽器の音色、リズムのグルーブ、声色、すべて同じように感じられると良いと思います。そしていつもどれか崩れ、どれか不完全で、どれか100%納得はいかないものです。

そうやって自省し、向き合い、表現活動に真摯に取り組んでいけば、そこまで誰かや社会に敵対心を燃やさなくても済みます。一番ふがいないのは自分だ、と知るからです。自分すらまともにコントロールできないのに、他人をコントロールするなど傲慢です。

 

曲の後半でも、
A7--AbM7--G--F#7
と半音下降を作っています。

ジョンの皮肉っぽさ、の表現がうまく、けったいな印象で表現されている進行だと思います。

 

ちょっと例を作ってみましょう。
例;たとえば、
C |Bb |Ab |G7 |
という進行があったとしましょう。
これを半音進行します。
C B7 |Bb A7 |AbM7 |G7 |
これと。
C Bm7 |Bb Am7 |AbM7 |G7 |
どちらがどんな印象ですか??
では、
C Bdim7 |Bb Adim7 |AbM7 |G7 |
はどうでしょう。

C Bm7(b5) |Bb Am7(b5) |AbM7 |G7 |
これは?

それぞれが風景を持っていませんか?何も浮かんできませんか?

模様でも、雰囲気でも、なんかガチャガチャしたもの、といった曖昧な表現もかまいません。こうやってうまく表現できなくても気にしないでください。

言語で全てが表現できるはずがありません。言語は人工のものです。

しかしあなたが脳で感じた何らかのものは宇宙誕生以後から作られた物質が引き起こしたものです。そしてそれはまだまだ未知のものです。だから日本語は貴方にとって常には万能ではない

んです。あなたに順応したあなただけの言語は、あなたが感じたそのイメージです。それは絵でも言語でも表わせません。そのイメージ=クオリアとしてしか感じないものかもしれないんです。だからそれを上手に扱いましょう。

それはあなただけのもので、人と共有できないかもしれません。

またはこれから人が進化してテレパシーみたいなものによってしか伝えられないものかもしれません。

感じたことを何で表現し、どう扱うか、を本気で考えていると、一番時間を掛けなければならないのは社会でも他人でもなく、自己だ、と感じるのではないでしょうか。

 

12、ヘルター・スケルター - Helter Skelter

open.spotify.com


ビートルズ的近未来ブルース。

ポールの声はまさに七色の声ですね。音楽のイメージが表現されています。すごい。

E7 |% |% |% |
E7 |G |A |E7 |
A |E7 |A |E7 |

という12小節のブルースが見えてきます。変わってます。

 

確かにこれ、スリーコードで作られていますが、へんてこりんなスリーコードです。

これもブルースなの?

 

どうなんでしょう。

でも作ってしまって、売れてしまって、認知されてしまったものは仕方ありません。
「ヘルタースケルター」という音楽になってしまったんですね。

 

ブルースを教えるときに、オーソドックスな進行、すなわち。

I7 |IV7 |I7 |I7 |
IV7 |IV7 |I7 |I7 |
V7 |IV7 |I7 |V7 |

をしっかり叩き込んだら、自分なりの展開も「発明」してみましょう。

例えば、

I7 |I#7 |I7 |IIIb7 |
IV7 |IV#7 |IIIb7 |I7 |
V7 |IV7 |IIIb7 |IIb7 |

とか。まあ何でもいいのですよ。「常識の枠」をいつでも外せる感覚を身につけ、そこに価値を感じる感覚も身につけておけば、流行に敏感な身体になると思います。ポピュラーミュージックではとても大切なことですもんね。  

もちろんコードはセブンスコードでなくてもかまいませんよ!!

   

 

バンドスコア ザ・ビートルズ 

 真実のビートルズ・サウンド完全版 全213曲の音楽的マジックを解明