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音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

ジョージがジョンとポールのビートル進行を越えた曲!?:Old Brown Shoe~ビートルズ楽曲topic★★★★

2017.12.29-2019.10.23更新

ビートルズの不定調性コード進行研究

ほぼ全曲ビートルズのコード進行不定調性考察「Hey Jude」2

2、オールド・ブラウン・シュー - Old Brown Shoe

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ジョージの変則ブルースです。印象的な進行で展開していきます。

ブルースを知らないと、え?何が変則なの?という感じですが、しばらく音楽をやっていると、この12小節的な流れが、ラグタイムのような、ロカビリーのような雰囲気を持っているけど、まるで全く違う音楽である、ということに驚きます。

衝撃的新鮮さをいまだに持っています。この曲でジョージは、ジョンやポールのビートル進行とは違う世界を完全に作り上げています。

ジョージのsomethingやsavoy truffleが持っている独特の雰囲気がこの曲でもしっかり生きています。

B7 |% |% |% |
C#7 |% |% |% |
E7 |% |G7 |% |
E7 |D#7 |G#m |% |B7 |B7 |

これはB7をセンターにする、と考えるしかないでしょう。


そしていきなりB7→C#7は「II7に流れた印象」を持ちます。

え??っていう感じです。モードジャズかよ!!っていう流れ。転調感がありますがメロディも上手に共通音が使われていてブルースのI→IVに似ています。

そしてC#7→E7も聴き慣れた進行感です。
同様に対句のように短三度でG7に向かいます。これで一気に加速し、

VIb--V--Imの進行感を用いて、G#mに帰結します。
このG#mがBの平行調になっています。この辺は意図した、というよりも作曲者のバランス感覚でしょう。


なんとなく機能進行のつじつまがあっています。

 ビートルズらしい一曲、といえますね。

 

実際、これを中心軸システム的に考えれば、

I7→II7とI7→IV7においてiiとivは同じサブドミナント軸になるので、ブルースの展開と同じ、ということもできます。しかし中心軸システムはなぜ根音のグルーピングが上部乗る和音にまで絶対的に波及するのかについて述べていません(というか、慣習的なものだ、とスルーしてしまっている)。そこでii-iv-vib-viiを下方領域、サブドミナント領域として考えて上部に自在に和音を作れる、十二音連関表的発想の方が私には便利です。

これは、類似性に基づいて感覚がそれを判断する、というだけ、と考えることで「なんでそれが理論的に可能なのか」について論じる必要がなくなるので便利だ、という意味です。理論が決めるのではなく、個々人のその時々の感覚がそれを決める、というだけなので、それは曖昧であり、その時だけしか作用しません。だから明日は変えられるし、次はまた新しい感覚で挑める分、クリエイティブです。

理論的感覚はどうしてもV7はIに進む、と断定してしまうので"夢がない"のです。

しかしこうした理論的説明があるからこそ、不定調性論は「それが正当か否かを自分で判断して良い」という理屈が成り立つと思います。

 

だから皆さんが、この時どうするべきか!と考えた時、

・教科書に書いてあった方法でやれば無難

・自分がやってみたいことをする方が今求めること

という二つの選択肢を選べる、というわけです。

これが音楽の上で、機能和声論⇔不定調性論のバランス、陰と陽のバランスだと思っていただければいいでしょう。この機能和声論の対極にあるものは皆さんご自身で自由に作ってください。

 

 

 

例えば、

:C7    |B7    |C7    |B7    :|

みたいな進行で、何かメロディやソロを取ってみて下さい。

 

そのとき、無駄にブルージーにできる人は、 どんな曲も7thを連鎖させることでブルースっぽくできます。全く音楽的に意味を感じられず理解できない人は、不定調性論的な発想はまだ早いかも!

 

不定調性論では、これが四度領域音楽の考え方であり、そこから様々な領域の音楽(オクターブレンジの音楽)に意識を拡張させることで、機能和声音楽ではない雰囲気を自在に考えていくことができるようになります。

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