音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

作曲と知識と直感と不定調性論とビートルズ~ペイパーバックライター★★★

2017.12.23⇨2019.10.19更新

ビートルズの不定調性コード進行研究

ほぼ全曲ビートルズのコード進行不定調性考察「Hey Jude」1(2017)

米国編集版の続きです。

   

1、ペイパーバック・ライター - Paperback Writer
この曲コードが二つしかありません。

open.spotify.com

G |% |% |% |% |% |% |% |
C |% |G |% |

 

メロディは、D音をセンターに置いたようなかんじですので、
GからみるとGミクソリディアンモードの曲であり、メロディだけ見たら、Dドリアンの曲、って云ってもいいでしょう。

 

"「ペイパーバックライター」ってさぁ、(G)ミクソリディアンだよねぇ。。"

 とか言ってみたくなる?です。

 

この曲のメロディ音を取り出して、ピアノなどでGから並べてみてください。
G-A-B-C-D-E-F-G
という音階になります。

 

ということは、コードがCとGだから、
あ、なんだCメジャースケールじゃないの??と思うかもしれません。

でも終止和音はGなんです、というかフェードアウトですが。G一発です。

キーは別にどっちでもいいんです。

そうやって適当に弾いていたら、なんかメロディが浮かんで来て、いつの間にか歌になて、何度か繰り返しているうちに整合性ができてしまった、、これがポピュラーの作曲方法の初歩です。これができる人は音楽理論的なアプローチにとんでもいいでしょうが、これができない人は音楽理論そのものが意味不明でしょう。

「なんとなく作曲ができる」というスキルこそ、音楽理論というアプリケーションを起動させるアクティベーションコードなんですから。

 

ためしにGを弾きながら次の文章にメロディをつけて歌ってみてください。

俺の財布は空だぜ baby

 

中にはちょっとブルージーな感じになった方もおられるでしょう。

文章がどことなく、ブルースしてるからかもしれませんね。でもそれって

ミクソリディアンを使いたかった、訳ではないでしょう?

なんとなく節をつけていませんか?コードに合ったような、と感じるメロディを。

それが整合性を感じるスキルであり、 作曲の初歩でもっとも重要なスキルです。

このメロディを見てラップしか出てこない、朗読しかできない、という場合は、作曲のスキルがないか、勉強不足です。作曲に興味があるなら、ちょっとは専門的に勉強してもいいでしょう。その代わり、ちゃんとこうしたスキル面について解説してくれて、これこれの能力が鍛えられたら、いついつまでに作曲がこの程度まではできる、と明言できる講師がベストです。

いきなり音符の読み方、から始まっても作曲にたどり着くのは二年先です。そういうやり方はレッスン泥棒、と言います。コンビニに入っておにぎりが欲しいのに、200ものアトラクションを超えてからじゃないとおにぎり買えない、みたいなコンビニに行きたいですか?笑

     

 

例えば「できたメロディが普通のドレミファソラシドであった場合、シに当たる音が出てきたのなら、それをシ♭にする」というのが知識です。

これでミクソリディアンのメロディになりますからね。 

例えば、こんな風に作ったら、(コードはGです。)

f:id:terraxart:20171223174909j:plain

このメロディの中のf#をfにすれば、

f:id:terraxart:20171223175129p:plain

Gの上で歌えば、Gミクソリディアンになります。

 

自然に歌って、こうなる人もいるでしょう。ビートルズもブルースロックは散々聞いていた訳で、ブルース的なメロディになるのはなんら不思議ではありません。

 

そしてそうなった時

「これ、あってるのかな??」

とか、考えなくていいんです(まずはね)。

あなたがそれでいいと思うか、だけで良いと思うのです。

そういうのを繰り返してると飽きるし、先に進みたいって強く思うので、それまでは安易で結構です。そこから100曲ぐらい作れる人じゃないとプロには慣れませんし。

100日連続で牛丼食べていたら流石に頭も体も何か新しいことしたい、と思うものです。大抵はそこに行かずに「飽きてやめてしまう」んです。

よっぽど好きじゃないと100日牛丼は続けられません。そしてそういう人だけが牛丼作りのスペシャリストになれます。

あなたはどんなことだったら100日続けられますか?

 

 

この曲を、
例;
G7 |% |% |% |% |% |% |% |
C7 |% |G7 |% |
としてみてください。


これはブルースです。

 

でも完成したビートルズに曲は全編7thコードではありません。ひょっとすると「それだともろブルースだし、ビートルズじゃないから、普通のトライアドにした」
のかもしれません。そういうことが「知識」ですし、それもどんどん直感で出てくるようになります。

直感で作る、という作業の例を以前動画にしました。

www.youtube.com

なんとなくつまみを動かしなんとなく音源を選び、なんとなく音を配置しがら、どんどん曲を作って行きます(ここでは現代曲ですが)。

この作業が淀みなく進むことで、最初は当てずっぽうでも、どんどん知識ではない別の感覚が鍛えられて行きます。

 

知識はこの直感のための呼び水にすぎません。

知識があっても曲はできないんです。

この直感、感覚性、行動力、動機、欲求の方を鍛えるのが先です。また、簡単です。

しかし時間がかかります。知識は本を読めばすぐ得られるので時間はかかりませんが、燃料がないのに薪を集めるような作業でもあります。

 

この曲、2コードしかないのに、いろいろ考えさせる曲ですね。

 

そしてコード二つしかないのに、力強く進行していくメロディです。私はポール・マッカートニーという人は、コード進行に支配されない真に優れたメロディメーカー、だと思っています。