音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

あらゆる人にとって正しい一つの方法はありえない~ビートルズ楽曲topic★★★

2017.12.14→2019.10.12更新

ビートルズの不定調性コード進行研究

ほぼ全曲ビートルズのコード進行不定調性考察「The Beatles」7(2017)
13、サヴォイ・トラッフル - Savoy Truffle

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ジョージの不定調性ナンバー。

   

E7 |E7 |F# |F# |
A |A |G |G |
B |B |
Em C |Em6 C |C |G |E7 |~

 

キー表記はEメジャーですが、続くF#からもうキー感覚から離れていきます。

これらのコードを自在に弾きながら、繋がった感じを模索し、歌いながら曲を作る、というのは、機能和声的、というよりも不定調性的発想、と考えていただいた方が良いでしょう。

こういった「テキトー」的な作風を、機能和声論は良し、としないでしょう。

厳密な宗教観が深いところに前提としてあるからです。

そうした伝統学習の身をしたあなたはこう思うでしょう。

 

オレ、ちゃんと勉強していないのに、一曲できちゃったよ。

ぜったい、これテキトーだよなぁ。いいのかなぁ、、

皆はきっとイイって言ってくれるだろうけど、

でも「お前のはインチキだ」っていわれたらどうしよう。。。

 

ちゃんと勉強しなきゃなぁ、っておもって今日まで来てしまったことに対して、感じなくてもいい罪悪感を感じ、インターネットの音楽理論のページを見て、雑誌の楽譜解説のページを見て、テレビでイケイケのラッパーが音楽理論的な事を話しているのを見て、

 

ああ、ちゃんと勉強しないとなぁ

なんて感じてませんか?

でも不定調性論がある限り、

 そんなこと思う必要は1ミリもない!!

と、言って頂きたいです。一曲できたんだ、それを歌って、もっと上を目指してどんどん精進すればそれでいいじゃないか!!

 

同曲の進行でいえば、Gや、BというコードがEマイナーキーを示唆している、と考えることもできるので、自然とEmがしっくりはまってしまう、とも云えます。

これが不定調性的思考の良いところ、です。

思わず機能和声の気持ちいいところだけ吸い上げて自分の曲に使ってもOKということ。境界や制限がないからです。あるのはあなたの自由意志だけ。

     

14、クライ・ベイビー・クライ - Cry Baby Cry

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サビ
G Am |F G |Em A |2/4 F |
Aメロ
Em EmM7 |Em7 Em6 |C7 G |~

センターコードはGです。

Em-E6は「クリシェ」、不定調性論でいう「掛留概念の拡張」進行です(そんなのどーでもいいことです)。

調性感を持たせながら、どこかで聴いたことのあるような進行を匂わせ、新しい印象観を作り出しています。

この曲はC7が強烈ですね。
いきなりブルージーでロックな厳ついサウンドです。

 

ここで下記のような配置がされ、コードが使用されます。
G=I
Am=IIm・・・GメジャーキーのIImの印象
F=VIIb・・・同主短調のVIIbの印象
Em=VIm・・・平行短調の印象
A=II・・・GメジャーキーのドッペルドミナントII7の印象
これらの印象を借用し、つなぎあわせているんですね。

それは機能和声論じゃないか!

そうとも言えるし、そうでないとも言えます。

 

あなたがイイなと思った機能和声的な要素を転用しているだけ

 

です。あなたなりの解釈と印象をそこに用いているだけで、別にEmが「ここで平行短調の印象を用いる事こそ正しい音楽なのだ」と訴えているわけではありません。

 

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一子相伝でかつあらゆる人にとって正しいたった一つの方法

など、音楽にはあり得ません。

実は完璧に頼れるものなどないんです。

音楽を勉強したら曲が浮かんでくるか、と言うとそうではありません。

学習したら、または学習しながら「自分は何をやりたいのか」を問い続けてください。そしてヒント!を感じたら、いち早くトライしてみてください。その先にきっと自分の道が用意されています。