音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

3,Michelle(dimコードの用法と同主調和音の混在) / The Beatles(2017)★★★

ビートルズの不定調性コード進行研究
3,Michelle / The Beatles

まず、この作品の暗めの雰囲気が好きです。

   

この暗くどんよりとしたポールの声が乗った、どこか怪しい雰囲気は好きですか?

この曲を聴くと、「曇り空のパリ・・・車も通らない小さな建物と建物の間の路地にて。」みたいな映像感が子供の頃からありました。不思議ですね。刷り込みみたいになっています。

 

これを不定調性論では「音楽の心象=音楽のクオリア」と呼んでいます。

脳が作り出す音楽が翻訳した映像、ですね。

こうした心象があなたの心に浮かぶことを大切に。

その音を聴くと、なぜか、こんなふうに感じてしまう、みたいなことが実は一番大切なんです。ただの空気の振動現象に、あなたは情感を感じているのです。

空気を食べて栄養を取っているようなものです。仙人並みの能力だと思いませんか?

 

 

F |Bbm7 |Eb |Ddim |C Ddim |C C7 |
歌い始めの部分です。

最初だけFで全体がFmのダイアトニックに支配されています。

 

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Ddimは次のCに結びつくG7(b9)の部分的コードです。いわゆる代理コードですが、直接的にディミニッシュを使うことで「ディミニッシュコードにはどんな使い方があるか」をポピュラーミュージックという土俵で教えてくれる貴重な曲です。

 

最初のFは本来Fmになるべきですが、そうなっていません。

これも不思議な感じです。「不可思議」をそのまま音楽にしたような感じです。

 

このメジャーのFコードの雰囲気は「曇天の中の日差し」というクオリアがぴったりです。

 

     

これらの音楽によって、知ってるコードが6つだけでも、曲想ができるんだ!!

とかって、勇気を与えてくれましたよね。

あとは工夫すればいいんじゃないか!って。難しい音楽の勉強を何十年もしてからじゃなきゃ音楽作っちゃいけない、なんて思わなくていいんだ!みたいなこと。

 

ちなみに同曲の発想は下記の二つのキーのダイアトニックコードを混合手法の発展から展開することができるでしょう。

CメジャーキーとCマイナーキーという同主調のダイアトニックコードを列挙してみます。

<Cメジャーキーのダイアトニックコード>
CM7-Dm7-Em7-FM7-G7-Am7-Bm7(b5)

<Cマイナーキーのダイアトニックコード>

Cm7-Dm7(b5)-EbM7-Fm7-Gm7-AbM7-B7


※島岡譲先生によれば、このCメジャーとCマイナーを一緒にした「ハ調」の概念を用いるべき、とおっしゃっている、日本音楽理論研究会2016.3.27(東京例会)で楠瀬敏則先生が述べておられました。近著が楽しみですね。(2016談)

 

これらを自由に組み合わせて曲を作る練習します。ちょっと極端に混ぜてみます。

 

|:Dm7(b5) |Bm7(b5) |Dm7(b5) |Bm7(b5) |
EbM7 |CM7 |EbM7 |CM7 |
Fm7 | Dm7 |Gm7 |Em7 |
Am7 |Fm7 |Am7 |AbM7 G7 :|

 

さてさて、どんなメロディが乗るんでしょうか?

 

いろいろ試してみてくださいね。