音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

自分のイメージを感じ、具現化する作業を持つことについて

2017.11.13⇨2020.7.21更新

例えば「ビートルズのコード進行は変わってる。」

と一言で済ますのは簡単です。

でもその曲が作られた背景には多くの人の人生が詰まっているわけで、容易に雑誌の記事の文字数の範囲内で評価するように落とし込み慣れるのはリアリティを奪い取るだけです。

   

 

彼らの作品の中にもボツになった沢山の曲があるわけで、発表された曲だけについて語らうことでも、彼らの音楽性を適切に評価できるとは思えません。

また、アーティストを語るなら一曲だけを見るのではなく、全曲聴きこまないといけないし、一人のアーティストだけではなくその時代の別のアーティストも全員、全曲聴くことではじめて適切な自分なりの判断ができるでしょう。そうしないといかにもな独自論が混じってしまうことでしょう。

それはほぼ不可能です。故に「意見」とはその人の知る範囲の独自的見解であり、人の意見を学習したい時以外役に立ちません。

 

みなさんにも変わった癖があるでしょう?

人に言えない性癖があるでしょう?

それこそが自分だ!と声高に訴え続けることが個性の表出です。実に惨めで醜い工になってしまう時があります。「個性」とは「個人の性癖」ではないでしょうか。

なかなか表沙汰にできないと思います。ビートルズはそれができました。

「素人細工の音楽」と言われながら彼らは自身のやっていることを信じ続けて伝説になりました。

ここから学べるのは、

1本当に自分が自然にできることをやる

2その手法手段を発明する

3続ける

の三段階です。例えばブログでも同じですね。書きたいこと、いつどのように記事を書くか、続けられるか、です。

======

ビートルズ的作曲法の浸透は「コードから曲を作る」という作曲法を一新し再確立した、と言えます。 ビートルズが全て最初にやったわけではないでしょうが、彼らの前代未聞の商業的成功により、それらの音楽的スタイルが大きな地位を持ち、意味を持ってきたのは間違いありません。

コードを三つ知っていたら、世界を変えるヒット曲を作れる可能性があるのだ、と改めて世界に示したのです。

音楽大学なんて行かなくても、音楽で世界を変えられる、というわけです。

貧しく教育が受けられなくても、安いレコードしか聞けなかったとしても、音楽で夢を叶える、という可能性は誰にでもあるのだ、という概念を彼らは世界中に示した、という価値観の一新なのです。

 

 

作曲経験者なら楽曲の展開に困った時、コードを並べて曲の展開の概略を作る、ということを試してみたことがあるでしょう。

では「その流れからメロディができるんじゃないか?」とあなたはなぜ思えたのでしょう?
ただキャンバスを目の前に置いたからといって絵が描けるわけでもないのに。

 

メロディ煮詰まったら、コードから作る、って作曲方法論として画期的だと思いませんか?当たり前のようで、実に実用的な作曲技法です。コード進行、という存在もその為に覚えておく方が有利です。

 

和音を並べたらメロディが浮かぶ能力。意外とみなさん持っているけど、それ、どうやって覚えました?

不定調性論はその感覚を共感覚、クオリア、直感、経験的判断などなどに絡めて解釈して、受け入れて音楽制作の道具に用います。

コード響きにイメージを感じ、感情や風景感、模様感、メロディが浮かぶ、という共感覚的資質があれば、あなたはコード進行からの作曲ができます。これは持って生まれた能力に負うところが大きいです。

例えば、


CM7 |DM7 |EM7 |BM7 :|


という進行の上で、誰でも歌いやすいメロディが作れる人、自然なギターソロが取れる皆さんは、不定調性感覚をすでにお持ちです。その"感覚"に私が勝手に名前をつけただけです。

 

 

     

例えば、

I-IV-VIIb-I

という進行は、ビートルズ得意のサブドミナントマイナー終止的な流れですが、これがどういう意味なのか、いつ使うのか、自分にとってどんな音楽的印象なのか、ということは音楽理論の学習では実は学べません。

学ぶべきは、このコード進行が自分にとって、どんな風に感じられ、どういう感情や情況を表しているのか知り、それを実際にその通り使えるようになるためにはどうすればいいか、です。それを講師も問い詰めてみましょう。

それがわかれば、あとはそういう曲を作ってみたり、メロディを乗せてみて歌詞を作るだけです。

「フランジャー」というエフェクターの機能の科学的根拠はわからなくても、どんな雰囲気をそれが作り、どんな時に使うべきか、自分でわかるのと同じです。

 

どういう気持ちを再現したい時、そのコード進行が使えるかを知る必要があるんです。そうすればコード三つも知っていれば、組み合わせでどんな曲だってできます。

C,F,Gという三つがあるだけでも、

C  |F   |G   |C   |

F  |G  |C  |F  |

G  |C  |F  |G  |

の三つのコード進行ができます。これはそれぞれ全く違う雰囲気です。

機能和声理論では、この解釈を学びます。

不定調性論では、自分がいつ使えるかを学びます。

私はこの二つのタイプの学習が必要だと思っているのです。

 

教科書に書いてあるこの方法、俺は好かん。

と思ったら、それはあなたがそういう人物であることを示しています。

だからそれを認知した上で、伝統を受け入れ、自身を追求していけば良いと思うのです。教科書はあなたを鍛えてはくれません。あなたを鍛えられるのはあなただけです。

   ビートルズ楽曲構造の全ての記事はこちらから

www.terrax.site

当ブログの楽理関連記事目次はこちら

www.terrax.site

f:id:terraxart:20200725195907j:plaintopic image