音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

不定調性論ってなに?(2019)★★

こんにちは。
普段はmusic school M-Bankの運営やレッスン、音楽制作などを行っています。

音楽表現について考えているブログです。

各記事は数年程度一般音楽理論の学習を経た方が対象になりますが、言葉のイメージだけを感じ取って読んで頂くだけでも十分です。

これから音楽を学校でしっかり学ぶ、という方は学校で教えていただく内容を真ん中にしっかり置いてください。その過程でどうしても感じてしまう"違和感"を同時によく覚えておいてこのブログに来ていただければ嬉しいです。

の「違和感」こそが、あなたと社会を隔てるもの=個性です。

そしてその個性と社会との違和感を表現活動に生かす試みが不定調性論の一つの目的です。

 

不定調性論は、もともと文字通り、調の定まらない和音進行楽曲の作曲方法論です。

このブログではその方法論をベースに、12音を柔軟な感性と研ぎ澄まされた信念で取り扱うための作曲・編曲・音楽理論学習について全方位に話題を拡張しています。

 

作曲そのものは実際に作っていかないと始まりません。

コツはとにかくひたすら作る

それだけです。

自分の方法論はそうやってはじめて掴めます。そのときに、自分のやり方に疑問を感じないようにできるのが不定調性論的思考の利点です。

昨今個人の感性を使ってどのように音楽学習を進めるかについて書かれた理論書やブログ、サイト、動画などが増えてきました。その根源となっている一つが2000年頃から発信続けている我らが不定調性論です。ここまで独自性を保ちながら体系として完結してこれたのはひとえに皆様に温かく保全頂いた善意でございます。

ありがとうございます。

粗を探したら一瞬で吹き飛ぶような内容かもしれません。

 

 

何より大切なのは次の世代が以前よりも独自のやり方で音楽制作に邁進できる思想環境を整えることですから、形はそれぞれでありながらわたくしも若手の思想的作曲環境整備のために今年も真っ直ぐ頑張って参ります。

 

<方法論概略>

皆さんの中に、周囲と同じやり方や考え方で音楽をやることに妙な閉塞感を感じている人はいませんか?

あまりに自分と世間がかけ離れているにも関わらずその違和感を押さえ込んだり、我慢して周囲に合わせたりして空虚さを味わったりしていませんか。

このブログでは、あなたが感じている違和感を理解し、貴方らしい生き方を取り戻していくことのために話し、さらに意欲を得た後、自己の方法論の確立のために邁進できるようにサポートいたします。

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不定調性論」のコンセプトは既に広く活用されています。

「このコード進行の雰囲気は、まるで〇〇〇〇〇のような風景だ」

というような音楽の具体化や、

「この音色は、自分には〇〇〇〇のような印象を覚える」

という主観論や

「この曲は理論によらず、自分の感じるままに作った」

「このメロディはフォルダにあったサンプルをただランダムに張り付けて感じるままに作っただけだ」

というような表現を見かけたことはありませんか?

この手の発想は昔からありました。

このような主観的感覚で出来た音楽は突発的な霊感によってできた特殊な存在だ、と思われがちでした。

不定調性論ではこうした作品制作観点こそ本来の個人の音楽制作観である、とします。

 

教科書に「あなたがどうすればいいか」の答えは書かれていません。自分で決意して作るしかないんです。でもどう考え、どうすればいいかわからないと思います。そこで自分論をどう作るかの一例として不定調性論のやり方が少しでもご参考になれば嬉しいです。

 

その学習過程で伝統技法への憧れを本当に感じたら、ちゃんと勉強してください。伝統の音楽や技法は深く、面白いです。それぞれ私とは比べものにならないくらいの異人変人が人生を賭けて作った記録です。

不定調性論は伝統技法やルールを一切否定しません。自在にあなたが気に入った手法をあなたなりに用いて行ける精神的土壌を作っていきますので安心して既存の学習と並行してお読み頂ければ幸いです。

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教授法の良い例がありますので添付します。

NHK趣味百科ショパンを弾く レッスン篇Vol.5 NHK Chopin masterclasses Vol.5 - YouTube

カツァリス先生に限らず、音楽を理論的解説ではなく、鮮やかに具体的に「解釈」することができる人がいます。音符の音を自分に向けて翻訳し、自身が見える風景にまで昇華して解説しています。一見達人の思考に思えますが、訓練すればある程度できます。クオリア、共感覚的に人生を感じられれば鬼に金棒です。

それはあなたにしか見えない風景だからです。

これは、もっと分かりやすい例にすれば、

好きな人の声を聞いたら、気持ちいいなぁ、と感じることを自分に認め、上司のイライラした声が聞こえてきたら、やだなぁ、と感じることを自分に認めてあげればいいだけです。

それが音の翻訳です。我慢しなくてよいのです。自分の感じた感覚を自分で我慢しなくてよいのです。それを素直に認め、しっかり咀嚼し、最終的には作品制作へのモチベーションにまで繋げていきます。

そもそも、

あなたがどう感じるべきかについて、教えてくれる本はないんです。

ゆえに、ブログ記事をいくつか読んで自分の感情に素直になれたら、自分の意思で自分の能力を開発する、という決意に繋げてください。

 

たとえカツァリス先生の言葉でも鵜呑みにせず、自己のイメージで解釈し活用してください。

(そうなるとショパンの楽曲においてショパンの解釈を越えてしまう場合があります。そういう人は純粋なクラシック音楽の再現芸術の美学の探求はできません。どんどん自己解釈が進む人は、"できれば"再現芸術ではないポピュラーミュージックやジャズを志しましょう。)

 

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Em7というコードを、「これはCメジャーキーのIIIm7でありトニックの代理コードです」というよりも、「甘くてセツナイ、いい感じの音」と感じられることのほうが大切です。前者の主張には進化はもうありませんが、後者の主張はあなたの経験によってどんどん深みのある表現になっていくでしょう。「枯れ木の最後の葉が誰も知らない夜更けに静かに落ちるような和声」みたいに実際に絵が浮かぶようになれば、その和音の連鎖をどのように弾いたらいいか分かるはずです(それを表現するフィジカルなテクニックはひたすら練習してください笑)。

こうした音色の感覚は経験で変わってきます。変わって当然です。それに順応すればいいだけです。教科書はいつも開くと同じことが書いてありますが、あなたの細胞は11ヶ月で全て入れ替わってしまいます。一年前の物質的なあなたはもうそこにはいないんです。

変わって当たり前です。

「IIIm7だ」というのは単に合理性を学んだだけです。

それは知識ですが、あなた自身の人生にはさほど関係はありません。

 

印象力は音楽以外でも使えます。デザインの色の組み合わせや、今日自分は何を食べたいか、という何気ない意思も豊かになります。

IIIm7という解釈は音楽分析でしか使えませんが、「冬の感じ」という印象を明瞭に感じられる感性があることは、音楽だけでなく色々な人とのコミュニケーションを豊かにしてくれます。別に芸術家だから物分かりが悪い、変人であるべき、という必要はないと思います。

 

人生がたとえ虚構でも、ただの空気の振動である音に感動できれば人生は素晴らしいものになります。

 

あなたは自分にしっくりくる自分だけの方法論を持つ権利があります。

※しかしそれがたとえできても他人に強制してはいけません笑。他人には通用しません。

※あなたの発想に心から同意してくれる人がいますが、それは同じような思考の型を偶然持った方かもしれません。あなたたちが誰かより優れているわけではありません。それよりあなたの思考に似たその友を大切にしましょう。

不定調性論が例えあなたに合ったとしてもあなたは自分自身の原則を改めて自分で作る必要があります。考え方に同意できるからと言って拙論の根拠にまで従う必要はありません。

 

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<ブログでは...>

実際の曲のコード進行解説から前ブログはスタートしました。これは別に「コード進行が大事」という意味では決してありません。コード進行分析は楽曲の理解の最もシンプルな入り口である、というだけです。コード進行への理解が進んだらどんどん旋律、ジャンル、時代背景、歌詞、民族性、作家の人生に興味を拡張していってください。最終的には、

古典和声学

現代和声学

古典旋律学

現代旋律学

古典詞型学

現代詞型学

古典編曲学

現代編曲学

をそれぞれの各国の理論家が自国の音楽についてまとめ上げ、体系にして初めて音楽理論は完成と言えます。世界の音楽理論はまだ未完成なんです。

完成まであと何年かかるでしょうか。

でもAIが本当に稼働したら、3ヶ月ぐらいでまとまりそうな感じもします。そのあとは脳にダウンロードしてそれぞれ作りたいときに作りたい知識をクオリアとして起動させれば良い、という時代になります。そういう時代が来るのはいつでしょうか。

それまでは圧倒的に知識が足らないので私たちが持っている自分自身のスーパーコンピューターである脳が自在に働くように自己に自己を赦してあげる必要があります。

 

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<教材では...>
本教材の方では「不定調性論の根拠」を列挙していきます。
12音の関係性を再構成し、現行の音楽理論そのものを一旦解体し、和音を作り直し、和声を作り直し、価値観を再構成していきます。

music school M-Bank 不定調性音楽論一般教材お申し込みフォーム

※一度ご購入いただきますと、翌年よりご希望があれば無償で改訂版を送らせていただいております。ご活用ください。

www.terrax.site


 

動画で概略を解説するシリーズもございます。

www.terrax.site

動画シリーズはかなり端折った内容ですが、体系の概略は全てつかめます。

あとはブログ記事を追っかけて頂ければ、大切なことが「不定調性論を学ぶことではなくて、自分自身を知ること」であると分かると思います。    

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もしあなたが十分自分が納得出来る曲を作れるなら、不定調性論は必要ありません。既に自由な感性を扱う能力が備わっています。

 

では、自由な感性、独自の解釈とはどういう感覚のものでしょう。


たとえば、このロールシャッハテストの絵、皆さんはどんな絵に見えますか?

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わたしは、テーブルの上で左肘を付いて拳を頬に当てて物思いにふける女性・・・。に見えました。

「いやいやそれはないでしょ」と第三者が言っても、これは個人の感覚ですから、他者が巧みに否定しようとしてもどうにもなりません。


人と人との感じ方の差異があるからこそ、同じコード進行でも異なるメロディができるのだと思います。

では「この場合こうする方が良い」と言っている音楽理論はいったい何なのでしょう。

拙論も「自分の方法論を作るべきだ」と言っていますが、これそのものにも縛られる必要がない、ということになります。

最後に見えてくるのは「矛盾する両者」です。

この矛盾に対して反論を述べ続けるのではなく矛盾が持っているバランスを受け入れることで自分の立ち位置を見つけよう、というのが奥義ではないかと考えています。

矛盾を本当に受け入れられるか、なんて死ぬまで理解できそうにありませんが。

首尾一貫できるのは神だけです笑。または星の一生、宇宙の一生ぐらい長い時間の中でならあらゆる矛盾は他愛のない一貫性のある流れの中に存在できるでしょう。しかし量子そのものが矛盾しているのですから、それと大して変わらない私たちの人生の中で相反する事が両立してしまうことは避けられないように思います。だから赦す必要があります。そして気持ちが穏やかになったら、開き直ってあなたがこの人生で本当にやりたいことの0.0001%でも良いので実践してみてください。自分が少しでも幸福にあれば、他者の幸福に同調できますから、あなたの周囲にも豊かな人が集まります。

矛盾を受け入れられる人間になる、これが2017版ぐらいからの最終テーマです。

また他のサイトや、専門文献も同時に参照ください。
知識は常に未知な部分が常にあります。これも矛盾ですね。
300年後の人達から見たら、私たちの知っている範囲もかなり限られている、と考えるべきです。同時代人どうし、批判し合うのではなくお互い高めあえれば幸いです。

 

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→こちらもどうぞ

www.terrax.site

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不定調性論は不定期的に研究発表しております。
日本音楽理論研究会
日本リズム協会 

※教材初期段階では自然倍音列の数理、和声の構造分析などを詳細に行いますが、これはあくまで理論的根拠を構築するためのステップですので、プレイヤーの方、実際に作曲を活用されたい方はすっ飛ばして頂いて、何ら問題はございません。
※受講内容の性質上、どのような方が受講されているかは一切外部に口外しておりません。