不定調性論とは?
「不定調性」="調性が定まらない音楽状態"を指す私の造語です。
不定調性論は「不定調性」という概念から展開した独自論です。
「不定調性」関連用語はご自由に活用ください。
造語ですから論文などに転用する場合は、より伝統的な用語を補足して説明ください。
「パンダイアトニック」「複調性」などの言葉が歴史にはありますが、これらは調性システムの存在が前提にある文脈で有効です。「不定調性」には「調性という前提自体考えない」「調概念自体が不定な状態こそ本来」という意味も含まれます。
調性や音楽理論的文脈を意識なく作った/出来た音楽が持つ混沌に名前を与えました。
方法論の具体的なアイディアは下記よりリンク可能です。
このページではポリシーを書いてゆきます。
制作/演奏時において「勘でやった」「メチャクチャにやった」「ミスったけど結果良くなった」「あんまり考えてない」という感覚で行われる野生的行動に伴う事項を方法論の中に含めてみました。
拙論自体は私個人が感性*1や直観*2(=音楽的なクオリア」)で制作するための方法論です。
"自己満"という行動自体のための方法論です。適宜満たせたら社会還元のために生きてください。
不定調性≠不定調性論です。また、「理論」ではありません。
「ポピュラー音楽理論」等一般書の理解があれば入れます。
理屈より先に起こる理解
例えば制作していて
C△→F#△
の流れに心を掴まれたら、なぜグッときたかの根拠を考えたり分析せず、感じた興奮の獲得感のみを指針にして、即座にその先の行動に移ります。
拙論では音楽的なクオリアに基づく、と表現します。
「良いと感じたから良い」という回答が可能になります。
様々な根拠を出しても最後にそれでよしと感覚で判断するのはあなたです。
確信があれば論理的でなくても決断はできます。
最終的には時系列情報全てを感性と理知で扱えるよう目指します。
個人の思想によってはハラスメント/違法行為につながるので、積極的には流布しません。その場合は早期にセラピー受診を推奨します。
「社会が間違っていて俺が正しい」的主張は独自論の自覚が足りません。
自己から目を背けると承認欲求を人に向けることになります。
社会は個人の理解を超えて様々な事由から現況を作っていますから、あなたの理想に沿うかどうかは偶然ですあり、全ての面でそうはなりません。
社会貢献活動に進む前に、自己満足を行うことの意義や程度、自己の気質を理解することは重要と私が感じたためにこのような内容になっています。
音は脳の中で作られる
「音は外部に存在する」とする立場に対して拙論は「音認知は脳の中で作られる主観に依存する」と考えていきます。
AさんとBさんは同じ音を聞いても、厳密には個々人の心象を伴い聴くので、同じ音を聞いてる、とは考えません。
これはラモー以前の奔放な価値観を掘り起こす作業とも言えます。
独自論について
「これは私の独自論であり、私はこれでやってみます」
と宣言したほうが楽な人はたくさんいると思います。
あなたにとっての正解を根拠づけるものはなんですか?
私にとっての正解を根拠づけるものは「私がそれで良しと決めたから」のみであったため、私は「独自論で私をつくる」という宣言になりました。
独自論は、オリジナリティのある存在という意味ではなく、自分がそうだと思って判断して行った結果、生まれる判断、思想、方法論を指します。
誰に忖度なくカッコ良さや美しさ、可愛さを感じてしまう時、それを"独自論的感覚=個人的価値"として社会的価値と区別します。
あなたが人生を通して作った感情です。それを無視するのは自己否定です。
メシアンは「偏愛する」と表現しました。フェティシズムです。他衛自衛手段です。
教育現場で学ぶのも「優れた先人の独自論」です。
もし、今あなたが楽しく一般論を学べている間はそれが独自論に代替されます。
先人の教えに"合わない""追いつけない"と感じた時、独自論を育てる必要が生まれます。それによってどのくらい自分が社会的価値とずれているかも把握できます。
自己満足探求の結果、やっぱり自分を理解してもらいたいと思うなら、社会的価値にする努力(慣例に沿う作品制作、論文発表、出版、製品開発、販売売上実績、日々のプロモーション/営業活動等...)が必要です。
独自論と社会的議論が混じってしまう症状の例にはノーベル症といったものまであります。どの社会的権威を持っても独自論と区別がつかなくなる事例はあるようです。
独自論は注目されないように注意する必要があります。
権威や称賛は独自論には害悪であり、批判と非難のみが独自論を鍛えてくれます。
"褒められて伸びる人"は独自論はキツいでしょう。
独自論はすぐに自己に甘えてしまうので、自分を律して、欠点を受け入れて、それを磨く工程(音楽的なクオリアを鍛える)を日々行うことにのみ終始します。
理論闘争グラフ
理論/感性の闘争は、座標の論点が違うときに勃発します。説論は原点(0.0)をいろんな勉強をしつつ、最後は「無」?みたいな感じで判断して表現を紡いでいく、ということでしょうか。実はよくわかりません。
理論は社会的価値、感性は個人的価値です。
脳は楽でわかりやすいものを信じがちです。
不定調性論で作る音楽
再生バー、再生ボタン右横「▶︎|」マークをクリックで次の曲に進めます。
次は、よりディープに考えます。
小史/用語活用
当ページ紹介アーティストの自在な和声のように、小刻みに転調解釈できる和声を「不定調性的な進行」と呼ぶところからスタートしました。
ビートルズのコード進行解説から拙論的解説を始めた理由は、現行の音楽理論では彼らの簡単なコード進行ですら分析しづらいのでは?という無知と傲慢からでした。
07年PDF化した"遺跡"レポート(96-98年作成?)。
00-02年HP公開当時は自分が正しいと信じてました。やがて自分の感覚の方が変だと知り「独自論を作る」という指向になりました、内容も何度か大改変してます。
10-11年にM-Bankにて教材完成。日本音楽理論研究会、日本リズム学会他にて発表実績あり。
一般人から、著名人まで多数の指導実績があります(実績非公開)。
より社会的価値に近づいた考え方については下記などおすすめです。
公式発表レポート。
不定調性論=Theory of Tonal Indeterminacy
学会機関紙掲載の折、川本准教授に英訳頂きました。訳語には未だ抵抗もあり今後変更する可能性もございます。