2017.10.2→2020.6.13
ほぼ全曲ビートルズのコード進行不定調性考察「Magical Mystery Tour」2(2017)
全ての記事はこちらから
フール・オン・ザ・ヒル - The Fool On The Hill
==コンプリートバンドスコアより解釈==
Intro
D6 |D6 |
A
D6 |D6 |Em7/D |Em7/D |
D6 |D6 |Em7/D |Em7/D |
B
Em7 |A7 |D6 |Bm7 |
Em7 |A7 |Dm Dm(+5)|Dm |
Dm(+5) | |C7 | |
Dm |Dm7 |D6 |D6 |
-Intro-B-Intro-B-A
====
笛の音が「ほんわか感」を出してます。
ほんわか感を倍加させるのが6th音、と感じます。
ポールはこの6th音を、どんな印象感で入れたのでしょう。。
「ぼやっとした感じ」でしょうか。何よりこの曲の主人公にぴったりです。
このアレンジによって、6thを「ぼやっとした感じ」と私は覚えてしまったのかもしれません。
(※バンドスコアの解釈では違いますが、結果的にサウンドの統一が図れている点をご確認ください。)
(注Dm(+5)=d,f,a#=b♭,d,fでBb解釈できます。ベース音がdを保っているのでDm(+5)解釈されています-教科書上はavoid noteですので、不定調性的にその発想を咀嚼して活用ください-。)
ビートルズの色彩感が特徴的であるため、かっこいいアレンジやお洒落なアレンジが逆にしやすい(本人達があんまりコマーシャリズムに興味がなかった)というのもビートルズ楽曲がたくさん演奏されてきた理由でしょう。いちいち発見があるんですよね。
"何だボサノバにするとこんなにかっこいい曲だったのか"
"この曲ってこんなオシャレになるんだ!!"
とか。ビートルズ曲あるある。
この曲、コーラスの最後にDmに同主転調するんですよね、これがまたびっくり。
ビートルズは、このダークなマイナー感を楽曲の中でカッコ良く用いる作品があります。このやらんでもいいアレンジがもう耳に残りすぎて、逆に曲が単調にならず、メジャーな曲でも一癖あってチャラチャラせず、どこか哲学的で色彩豊かです。
空気感が一定しないので飽きません。
2017.10.2→2019.9.20更新
アイ・アム・ザ・ウォルラス