音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

「6th」のテンションのニュアンスを学べる曲〜ビートルズ楽曲topic★★★

ほぼ全曲ビートルズのコード進行不定調性考察「Magical Mystery Tour」2(2017)

2、フール・オン・ザ・ヒル - The Fool On The Hill

   

 ==コンプリートバンドスコアより解釈==

Intro

D6  |D6  |

sectionA

D6  |D6  |Em7/D |Em7/D |

D6  |D6  |Em7/D |Em7/D |

sectionB 

Em7 |A7 |D6 |Bm7 |

Em7 |A7 |Dm Dm(+5)|Dm |

Dm(+5) |    |C7  |   |

Dm  |Dm7 |D6  |D6  |

-Intro-sectionB-Intro-SectionB-SectionA

====

解釈コード。拍長は上記の1/2解釈ですね。

D6 |G6 |D6 |G6 |
Em A7 |D Bm |
Em A7 |Dm Bb Dm |
Bb |C |Dm |D6 |
笛の音が「ほんわか感」が出してます。
このほんわか感を倍加させているのが6th音です。

ポールはこの6th音を、どんな印象感で入れたのでしょう。。

「ぼやっとした感じ」でしょうか。この曲の主人公にぴったりで、その印象力に脱帽です。このアレンジによって、6thを「ぼやっとした感じ」と私は覚えてしまったのかもしれません。

そんなふうに思わせることのできるのが音楽の素晴らしいところ、です。

6thはテンションかもしれませんがここではふわっとした感じを出しています。

(※バンドスコアの解釈では違いますが、結果的にサウンドの統一が図れている点をご確認ください。)

(注Dm(+5)=d,f,a#=b♭,d,fでBb解釈できます。ベース音がdを保っているのでDm(+5)解釈されています-教科書上はavoid noteですので、不定調性的にその発想を咀嚼して活用ください-。)

といいますか、テンションという存在名自体が少しおおざっぱに括りすぎで、本来コードトーンは様々な表情を持つもので「コードトーンとテンション」と分けられる、わけではない、というのがポイントです。

またただの無知なロックバンドのはずのビートルズがこうしたことを最初から理解していて、しかも映画音楽のように豊かな色彩感で音世界を作っていたことが素晴らしいのですね。

 

この笛のアレンジではなくて、別のアレンジでこの曲を表現しようとすることはなかなか難しいです。ビートルズを超えるブランド力が問われるので難しいですね。それなら原曲をリスペクトして無難に笛を使ってビートルズ感を出した方がマシかも、って思わせる強烈なビートルズの才能。

 

この曲、コーラスの最後にDmに同主転調するんですよね、これがまたびっくり。


ビートルズは、このダークなマイナー感を楽曲の中でカッコ良く用いる作品が多いと思います。チャラチャラしてるようで音楽的な色彩感が大変豊かです。

空気感を一定させないので飽きません。

 

 

3、アイ・アム・ザ・ウォルラス


I Am The Walrus


Aメロ
A A7 |C D E |A A7 |C |D |A |
Bメロ
A A7 |D F G |A A7 |F |
B |B |C |D |
E |~

Cメロ
B A |G F |E F |
B |B |C |D |
E |D |A A7 |C D E |~

もうビートルコードの嵐ですね。


もう恐れるものは何もない!という感じのメジャーコード攻め。

彼らの自信と確信と挑戦を感じます。

メジャーコードだけで作られる曲の印象は、
「不可思議」
という感覚が伴うと思います(個人差あります)。

 

それを前面に出した感じですね。歌詞といい、サウンドといい。
この曲のこのおかしな印象を、まずは「不定調性感覚」と呼んで、まずは皆さん各位でいろいろカテゴライズしてみてはいかがでしょう。

 

私はこの辺のビートルズの曲を聴くと、

「言い知れぬ不安感」

を強く覚えます。正直、あまり楽しめません。どこか「怖さ」を感じるんです。

閉塞感とか、現状にいたくない恐怖、というか。

でもそれは音が持ってる不安定感に起因しているのかもしれません。

そしてこういう曲に惹かれます。

より楽理的な分析はこちらで。

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