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なぜ四度和音が連続的に使いづらいか
今日のお題はこちらです。
この演奏に仮に無理やりコードを付けると、
となります。
四度和音は基本、完全四度か増四度を用います。
後は響きとか好みで。
理屈上は、四度というのは浮遊するから、ベースラインは和音の根音を支えるという点で意味がない、としています。四度は根音がひっくり返えって浮遊しているから、というのがジャズ理論的な理由です。
でも不定調性では、低音のラインは、「通例のポップミュージックにおけるベースラインを想定させる」わけですから、ベース的に弾いてもいいですし、わざと逸脱して解釈をぐちゃぐちゃにする、という手もあります。
いずれにせよ、四度を並行して保つ関係で、あまり激しく動くと整合性がないですし、シンプルに反行とか斜行とか使おうとしても三度になってしまったり五度になってしまったり。そうなると機能和声でヴォイシングした方が良いに決まっています。
もしシンプルなコードで弾きたければ、
Am7(11)、Bm7/E、Dm7(11)、Em7(11)、E7(#9,b5)omit3
あたりでスリーコード的に使うと、なんとも言えないヴォイシングができるでしょう。
このサウンド、気に入った方は研究してみてはいかがでしょうか。