音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

制作メモ;耳コピの話。

盲点ですよねぇ。。制作における耳コピの重要性とか。

 

コツはあるんですか、みたいな話になるじゃないですか。

 

予測して聞いて確認、というのがコツだと思います。

合わせて普段音楽をたくさん聞いて、弾いてください。要領がいい人は初心者でもできます。勘違いしやすい大雑把な人も向いています。

 

ちゃんと聴取らないと殺される、って思ってる人が一番向いていない作業です。

   

例えば私は次のように聞きとっていきます。

バズドラ

スネア

ハット、シンバル

パーカッション

ベース

FX類(サウンドエフェクトもの)

15分休憩

ピアノ、鍵盤もの

ギター、刻み系

ストリングス系上物

15分休憩

他。

 

みたいな感じです。同時に打ち込んでいくんで4−6時間ぐらいじゃないですかね。

 

バスドラやスネアから始めるのは、聞き取りやすいからです。

人の耳は「ちゃんと聞こうモード」になると、微妙な音も聞こえるようになります。

でも最初は「耳が寝てる」ので聞き取りやすいやつから聞きます。

ミックスの時、あんまり聞きすぎて「耳がバカになってる」のはめっちゃ耳コピしてる時と同じ、聴覚神経おっぴろげすぎの状態です。

 

 

バスドラはよく聞こえます。スネアもよく聞こえます。それぞれ一個一個集中して聞くことで分散聴取に耳が慣れてきます。

そのあと目立つ楽器、コード楽器を取っていきます。

不定調性論のおかげで、コードは「雰囲気」で取れます。IにはIの、IVM7にはIM7の雰囲気があります。それぞれテンションが乗っても「ああ、9thね」みたいに感じるわけです。コード進行の詳細は聞き取りません。

 

だいたいミュージシャンが弾いている音も、そんなにがっちり理論的ではありませんし、ミスもあります。勢いで録音した弾き倒した感じがコードとは違うけどいい、なんてものもたくさんあります。

 

だから聞いてて「ああ、ここVIだったんだろうなぁ」みたいな想像力は必要です。

この辺は不定調性論的に音楽に付き合うのが一番自分にフィットした方法が見つけられやすいのではないか、と思います。

 

一音一音構成音まで聞き取るだろう、と思っておられるかもしれませんが、弾いてない音もありますし、倍音が響きすぎて勘違いしちゃう音もありますから、その部分の楽曲全体のコードが何か、という推測をしてから答え合わせするように確認していきます。合っていたら、次にトップノートを置き、あとはヴォイシングの厚みの感じをだいたいでおきます。

(実際、コードの構成音は暗記していなければこのスピードではできないかもしれません。感覚でわかる人はそれでも結構ですが、F#m7(b5)!!って言われたらすぐに構成音が言えない場合、耳コピは2倍以上の時間を食う人もいるかもしれません。勉強すれば聞いた瞬間、m7(b5)の音であることがわかります。)

 

でもコードはだいたいなんです。

 

で。

 

ピアノ、ギター、その他plcukものやpadものなどどんどん打ち込んでいきます。

 

その他の作業。

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楽器をある程度打ち込んだら、耳がその楽器を追っているうちにPANや音作りをある程度やっちゃいます。次の楽器に行ったらまた耳が変わってしまうからです。

 

これらの作業をリズミカルに行って、最後にバランスをとります。

原曲がある場合は簡単です。原曲と同じようにしていけばいいんです。

楽器の音色とか、微妙に違う場合はちょっと変わりますが、そこは不定調性。とにかくその質感がどう感じるか、それだけに集中していると、あ、これバスドラが固いんだな、とか、ストリングスのアタックが弱いんだな、とかわかります。原曲と違ってもどうすれば原曲の雰囲気の類似性を作れるかがわかります。それは耳で聞く、というよりも、内面で聞く、っていう感じですよね。

この時「このギター左チャンネルより、右チャンネルの方がいいじゃないの?」

みたいなことはしません。これは制作者としての気概を尊重したいからです。バンド全員がそれがいいと思った!っていうものに対してこちらも「いいっすね」って反応できる感覚がないと社会と仕事はなかなかしづらくなります。

この辺は、あなた自身に聞いてください。ルールを設けようとは思いませんので。

 

あとはEQを見る。

そして時々EQで、実際どこがどうなっているのかを目で見ます。

見やすいのは、やっぱりFF。

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これも好みですが、実際どのつまみを動かした時、どこがどれだけ上がる、っていうのが主観ではなく、絶対的なデータで観れる、っていう確認経路がないと、それこそ本当にオレ流の俺の自由、みたいな音作りになってしまうと思います。

 

自分の感性を優先するのはもちろんなのですが、それが一体どういう特性を持っているのかを把握した上で、この曲はこのオルガンのせいで、ここが集まっちゃってるので、もうちょっとここを絞ろう、みたいに自分の感性の良いところを変化させて対応させる、みたいなことができたほうがいいのかな、と感じています。

 

で、最後はモニタリングなのですが、これはなかなかまだまだ微妙で、私レベルの機材知識では教えることができません。

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banvoxさんみたいに、windowのスピーカーでマスタリングまでやっちゃう、なんて人も出てきた時代です。「マスタリングしないで欲しい」みたいなインタビューを読んだ時は、拍手しました笑。

元々の音源やDAWが作り出す音がそもそもある程度のアベレージになって出てくる、という時代ですから、あとはそれこそ自分の信じる感覚の感じをどこまで貫けるか、で、目を瞑って、どのくらい崖の端まで歩けるか、っていう自分との勝負ですよね。

で、結局その人が作った音が、その人のマスター音源になるので、それがいいか悪いか、ではなく、好きか嫌いか、だけです。

 

いかにもな嫌いな理由をあまり設けてしまうと、それもまた攻撃的な人になるだけかな、と。

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お気に入りのチャンネルで昨日アップされた作品。これ0:47からのバスドラって割れてます?

「さすがに割れた音は絶対NGだろ」

っていうのとか、あるじゃないですか。

じゃあ絶対割れてない作品しかこの世の中にはないのか、そういう作品は論外としてその存在を忘れればいいのか、みたいな話になります。それでもYoutubeっていうのは広告媒体だから、貼られた広告から広告収入が発生しているが、これは媒体として機能している、という結論になぜあなたはならないのか?っていうと、きっと殻に閉じこもって反論されることでしょう。

 

勇気を持って「音楽自体に実は意味などない」「自分が健康で今日を生きられればあとは遊び」って覚悟していれば、こういう作品は、興味深い「考える素材」になります。

「ルールを設けると途端に安心し、しばらくするとつまらなくなり、ルールを破る人間を攻撃したくなる」という性質があります。講師にとっては致命的です。

 

嫌いなやつは全部排除してビジネスしていく、っていう人がいますが、それよりも、嫌いな人には、制作交渉時に高額を請求して向こうに断ってもらう、っていうのが戦略上は有意義かと思うのです。好きな人とだけ仕事はできません、ていうのは非現実的です。伴侶が一生涯に一人しか出逢えない場合が多いのに、自分が気に入った人に何人会えると思ってんだよ、っていう話です。

 

 

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で、ブロガー時代ですから、はっきり申しますが、これらの"音楽家が生きていく上で譲れないところとして人と共有できる数少ないルール"みたいになってるようなものからも解放されるべきなんだと思います。あまり大声では言いませんが笑。

もちろん、お客様が「これ割れてない?直して?」って言われたら直せる素直さがあればいい、って意味です笑。

もし元が割れていたら、De-Clip。

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これ、確かにある程度なら直ります!!!もちろん最終手段ですが。

ってことは、AIが進化したら「clip」は完全修正可能な時代になるかもしれませんよ?

だから絶対ClipNGじゃない時代が来るかも。。

というか音楽文化そのものが人の手から離れる時代が来ることも考えるほうより現実的じゃないかな。

 

それについてどう思いますか?とりあえず今は忘れますか?それとももっと自分を柔軟にしますか?

 

水がなくなったら、町外れの川まで水を汲んで行かなきゃいけない、と思い込んでいませんか?お金持ってコンビニ行こう。川の水でお腹痛めるかもよ??

 

ルールはどんどん変化していくので、もしあなたがそれに興奮するなら、なんか理由があるから変でも自分に耐えてとにかく発信して?

 

 

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耳コピをどうしても今からやりたい、という人は一日1小節でいいので、寝る前に15分ギターソロとか、単音フレーズを採譜するところから、DAWに落とすところから、自分で弾くところから始めてください。これは絶対にやらないとできません。ここで書いたコツは、そうやって3ヶ月後わかります。