音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

不定調性希機能進行~モードマトリックス

 

モードマトリックス

この"口に出して言いたい横文字"(笑)は不定調性論の用語です。

 

 

 

 

「So What」のテーマは、D DorianとEb Dorian

を行き来しますよね。

これをDマイナーとEbマイナーがチェンジする、と考えてしまってはモード音楽の解釈を誤ってしまいます。モード音楽の意味がありませんし、それでもいいじゃん?となったのはずっと後になってからです。

 

このDm7→Ebm7を考えてみましょう。

それぞれV7を置きます。 

A7→Dm7

Bb7→Ebm7

(本来のモード音楽、においてはV7によって「キー」「調性感」を想起想定させるような手法は御法度と教えられます。

 

そして、これがV-Iです。これが混ざるわけですから、この二つが切り替わるときに、

Ddorian |Ddroian |E♭dorian |E♭dorian |

という切り替え個所において、

A7 |A7 |Ebm7 |Ebm7 |

というようなことも起きるわけです。

これはDm7に行くと見せかけて、Ebm7に移行する意外性、スリリングさ、楽しみがあります。

 

つまり、コード進行として、

 

A7→Ebm7

 

が成り立つ状況を引き起こしてしまったのです。

 

そうなると、

 

あるキーのV→別のキーのI

 

という進行が音楽的に活用され、そのコード進行が一般の人の耳に入り、その意外性は「スティービー・ワンダーっぽい進行」などといわれて浸透します。

 

「複数のキーの間の機能コードを連鎖させる進行が一つの方法論として展開できる」

ということになります。

 

やってみましょう。

Cメジャーキーのスリーコード(I,IV,V)

C F G

Aメジャーキーのスリーコード(I,IV,V)

A D E

Bbメジャーキーのスリーコード(I,IV,V)

Bb Eb F

 

ではこれをI-IV-V-Iで自在に連鎖してみましょう。

 

C |D |E |C |

これはCメジャーキーのIとAメジャーキーのIV,Vを用いた例です。

 

C |Eb |F |C |

これはBbメジャーキーのIV,VをCのIと組み合わせた例です。

 

まるでビートルズ進行ですね。

 

AD

   

   

 

 

では、マイナーキーも入れてみましょうか。

Cメジャーキーのスリーコード(I,IV,V)

C F G

Aメジャーキーのスリーコード(I,IV,V)

A D E

Bマイナーキーのスリーコード(I,IV,V)

Bm Em F#m(またはF#7等)

 

C |D  |F#m |C |

これはAのキーのIVとBマイナーキーのVm用いた例です。

えーそんな進行あり得ないよ、いうかもしれません。

今は確かにありえないかもしれませんが、100年後も未来永劫あり得ない、といえるでしょうか。そんなことは誰も分からないのです。

 

そして

Cメジャーキーにおいて、ivの音、viの音を有する和音がサブドミナント機能を持つ和音とされます。

 

つまりd音とa音です。

 

これを拡張しますと、dとa音を持つ和音は広義な意味で、Cメジャーキーにおけるサブドミナント機能を代替する可能性を含有していると考えることもできる、という理解に発展させられます。

 

たとえば、D7、DmM7、BbM7、Bm7、Asus4、Gadd9、EbM7(b5)、F#7(#9,b13)、、、

などなどいくらでも出てきます。

 

これをどこで線引きしても、伝統理論の制限を活用する必要があります。

そしてその制限を設けないと、

Cアイオニアンから発生する和音、

Cの他のモードから発生する和音、

機能的に関連モードから発生する和音

という段階によって、マトリックスを作って表にすることができます。

 

教材の付録についています。

こういうやつです(抜粋)。

f:id:terraxart:20180412173756p:plain

 

機能感というのは、ただの刷り込みである、とします。

この刷り込みを活用することで、さまざまなコード進行が可能であり、それによって音楽表現を展開できるわけですから、それが出来る以上、それをまとめた表にしておく必要があります。

 

一つ例を出しましょう。Cメジャーキーのとき、
例;Dm7 |G7 |CM7 |
というときのG7をA7(9,b13)におきかえます。
例;Dm7 |A7(9,b13) |CM7 |

G7はf,bのトライトーンを持っているが故にドミナントです。不定調性ではこのf,bを持つあらゆる和音を列挙した表があります。その中にこうしたA7(9,b13)も列挙できるわけです。

さらに、CM7はBメジャーキーのIIbM7でもあります。ということは、Dm7-G7-CM7のとき、このCM7はBメジャーキーに転調している、と想定することもできます。すると、G7の位置にBメジャーキーのドミナントを持ってくることもできます。すると、

例;Dm7 |F#7 |CM7 |

という進行も拡大解釈すれば設定することもできます。

 

これらを用いた進行を「不定調性希機能進行」とも呼んだりしています。

 

このマトリックスは、作ることに意味がありました。

どこまで自由な進行は思考可能か、なぜ機能性を無視することができるのか、複数の解釈が生まれてしまう可能性、等をこの表の存在自体が物語ってくれるからです。

 

その他モードマトリックスや、セカンダリーコード機能代理拡張表、ハーモニーユニット表なども一度ご覧いただければ幸いです。

 

モードマトリックス

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