音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

B7sus4(#5) -B7(#5);91, Unrequited / Brad Mehldau

91, Unrequited / Brad Mehldau

Unrequited

この曲、和音もえぐいけど、何より曲がなんとも言えない香しい情愛のかんじが良いです。

 

www.youtube.com

「Unrequited」"報われない愛"についての曲?です。

 

 

 

ダークで憂いを持った進行です。

この曲の持つクオリア(印象)、
愛、信頼、裏切り、迸り、瞬く間、殺意、憐憫、強欲、嫉妬、だから愛。

どことなく、見えそうで見えない主人公の真意。みたいな。

 

良く曲の意味が分からなくても、何か感じるじゃないですか。

知識無くても、ああ、これはなんかこういう感じの感情なのかな?

って思ったら、それでいいんじゃないかな?まずは。

 

それでピアノのそばに「これはラクダと草をを一緒に食べているときのことをイメージした曲です」っていうカンペが書かれていたら、「なんかいいですねぇ、ラクダ。」とか思えばいいじゃないか。

 

だって。人の真意、ってこれまで人生で何回捉えたことあります?

 

一回もないって言う事のほうが多いような気がします。

 

じゃあ、何が大事?知識?感じた事?経験?地位?何を大事にしたい?

 

という時、不定調性論は、というかわたしは「自分が感じた事そのもの」である、とするのはどうか、と提案するわけです。

あんたはあなた自身でそれを見つけてください。

=====


冒頭ピアノがつぶやくように入ると、意味をとらえられぬうちにベースソロが始まる。
社会派映画の導入を観ているよう。

 

音楽を聴くと、映像的情景を感じる人もいるでしょう。カット割りまで見える人もいるかもしれません。「共感覚」です。

不定調性論では、もう少し汎用できる言葉として「音楽のクオリア」と言っています。

 

Em7(11) |C |Am6 |B7(b9) |
Cm |Bb6 |A7 |D7(b5) |
Bb |EbM7 |Am7(11) |D7(b9) |
EbmM7 |Bb/F |D7(b9) |Gm |
BM7aug |BM7 |B(b5) |F7(#11) |
Bbm |F#m6 |A(b5) |E |
A(b5) |Eb7(b5) |G#7sus4(b9) |G#7(b9) |
C#m7 |Am7(9) |F#7sus4(b9) F#7(b9) |B7sus4(#5) B7(#5) |~

(別途参考)

freejazzinstitute.com

 

何となく「憂い」を演出している進行があるように思います。例えば
Am7(11)-D7(b9)
だったり、
D7(b9)-Gm
だったり、
F7(#11)-Bbm
だったり、
G#7(b9)-C#m7
というケーデンスが醸し出す雰囲気です。

 

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コードサウンドにaug、altを用いることでサウンドが翳りを持ちます。

ショパンの和声のような感じもします。

 

こうした翳りの印象を連鎖させるだけでも楽曲の印象が出来上がると思います。

 

短調という概念に対して、変化和音のサウンドが作る、非機能的な翳りです。

たとえば、
例;

C△ |Eb△ |F△ |Ab△ |
のときと、
CM7 |EbM7 |FM7 |AbM7 |
のときと、
CM7(b5) |EbM7(#5) |FM7(b5) |AbM7(#5) |
となると、最初のロックな印象はどんどん無くなります。どっちがいいか、ではなく、どっちがあなたが好きか、で選べば宜しい。

クライアント仕事の場合は、クライアントが好きなのはどれか、を選べるスキルが求められます。そこもやっていけば分かります。

 

和声だけではメロディを統制できないため、こうした進行感を保ちながらメロディ作る際は、必ずメロディも一緒に作成していってください。

 

この曲にも、このブログ初登場のサウンドがあります。後半最後の
B7sus4(#5)  B7(#5)
というものです。こうしたサウンドはまず一つ一つ響きを聴いてみて自分の印象を明確にすることによって曲全体の印象まで発想を広げるのが良いと思います。

 

新しいサウンドを自分の曲に入れたい、

みたいなこともあろうかと思います。わざと探して組み替えて、印象に残るところでバーンと出す!!みたいなことも良くやります。。いえ、無意識にやってるかも。

理論的必要性よりも欲望的露出指向のほうが強い場合もあります。

なので、この和音を理論で解釈しようとせず(ヘタにうまく説明できちゃう奴があるから困ったものです)、聞いた感じで感じる印象を心に留めてみることをお勧めします。


この和音と同様のコンセプトの和音を、Cをルートにすると、
C7sus4(b5)-C7(b5)

Csus4M7-CM7
というサウンドが作り得ます。

 

サウンド確認をしてみてください。

 

こうしたサウンドを、「学校で習わなかったから聞かない」のではなく、人と人との出会いと同様、音楽との出会いを大切に(音楽やる人はね)、一つ一つ自分の中に積極的に捉えていくことで、自分の音楽性は勝手に増強されていきます。

そこから興味が湧いたこと、気になること、にトライしてみて下さい。

 

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