音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

心の中には時間概念はない~ユーミン歌詞・コード考62

ユーミンの不定調性コード進行研究

ユーミン歌詞・コード考 / アルバム「Wings of Winter, Shades〜」

 

 

Bonne annee
「恋は突然 終演のアナウンスで 電波の届かない エリアにいるというの
もしかして フラレたの それなのに 2幕目の開演のベル待ちつづけている」
「気の抜けたジェラシーを 飲み干せば ほろ苦く 思い出すのは楽しかったこと」

ある体験を別のありふれた体験に置き換える、という表現技法、としても良いのではないかと思います。人生を山登りに例えたり、するのと同じです。応用できそうですね。

 

展開部がおもしろいので書いておきます。
CM7 |F#m7(b5) Fm7 Bb7 |AM7 |Am7 D7 |
GM7 G#m7 C#7 |F#M7 Gm7 C7 |FM7 F#m7 B7 |EM7 |Bb7sus4~

II-Vの表記はここまで厳密ではないかもしれません(IIはなくV7だけかも、、)。

Wings of Winter
「会えなくなって気づいた愛もあることを 私はひとりの部屋で迎えるはずのクリスマス」
「窓には冬の翼が白いダウン降らせている」
「忘れかけてく素直な気持を 指先だけが勝手につづるの
窓には冬のメールが白い文字積もらせてく」

AbM7 |Gm7 Cm7 |
というサビが印象的です。これ、キーがCmですから、AbM7はおなじみのVIbM7です。

 

northern LIGHTS
不思議な曲です。北欧の空を歌ったものということです。

この曲はAm7 →G →FM7 →E7という流れと、FM7→Em7という流れが印象的です。
おなじようにここでもFM7がキーAmのVIbM7です。
ここではVIbM7が北欧の空になっているんですね。

"何だ同じコードの使い回しじゃないか。"

と、まあ一見そうなのですが、それを言ってしまったら「音楽は皆同じ」です。
ぜーんぶどんなポピュラーミュージックもピアノで弾けるんですから、トポロジーの考え方を活用すれば、ポピュラーミュージックは全部同じ、という話になってしまいます。

そうではなく、この絶妙な機微を感じ取れるかどうかがポピュラーミュージックに限らず、必要になる心の感覚だと思います。

"何かトライできる所はないか"
そう思って探し続けると必ず発見があるから、音楽はおもしろいです。

 

「いつもはじめて出会う新しい和音だと思って取り組め」
と先生が教えてくれたことがあります。これって本当に飽きてしまってすべてを投げ出した後に、気が付く境地なのだと最近思います。最初からこの心境で音楽ができるほど甘くはないです!ね。

 

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ただわけもなく
「気まぐれな メロディーを逃がさないように
口笛で書いた 草と風のノート きみの手のひらに そっとしがみついた」
「何もかも 変わっても 変わらないのは 心の瞳に まぶしかったもの」

ジブリのような色合いですね。青空が浮かんできます。
でも同時に夕焼けも同居しているような不思議な空の感じを素直にイメージ出来ました。

心の中には時間という概念がないんですね。昼間と夜が同居できるのが心の中の空間であり、不条理や非常識が勝手に妄想を繰り返す場所です。

クリエイターはここから音楽を生みだすので、4次元の常識にとらわれず、自由に心の中に湧き起ころものと付き合うことで、潜在意識をコントロールしているのかもしれません。

 

Rodeo
サビの進行を見てみましょう。
DM7 |% |AM7 |% |
DM7 |% |Dbm7 |Gb7 |
Bm7 |E |DM7 |% |~

キーはAですが、サビの入りも終わりもDM7でIVM7が使用されています。
これが爽やかな感じ、飛んでいく感じを出していると思います。

次の進行でマスターしてしまいましょう。下記は参考用に考えたもので曲とは関係ありません。
紛らわしいですが、あしからず。
例;
Aメロ
CM7 |Dm7 |Em7 |FM7 |
CM7 |Dm7 |Em7 |E7 |
Bメロ
FM7 |% |Am7 |% |
FM7 |% |G7 |E7 |
サビ
FM7 |% |CM7 |C7 |
FM7 |% |Em7 |A7 |
Dm7 |G7 |AbM7 |% |

IVM7と同様にVIbM7であるAbM7も「飛び立つ感じ」ありますよね、ですのでここでも使ってみました。

 

雪月花
「昔会った頃とは もうちがってる 私達」
「口に出して 言わなくても 微笑み合えたなら いいの」

「満ち欠ける 月のように 日々に姿が変わっても
いつも あなただけは 私のことわかると信じていた
吹きすさぶ粉雪に ひとり閉ざされていても きっと 私だけは
あなたのことわかると思った」

「春が来て 緑は萌えて 今日の景色もまぼろしになる
そして また 冬が来るとき 今日の瞳に励まされる」
「満ちて来る 陽の光に 雪解けの音がきこえる
やがて 哀しみにも時は流れ 海へと注いでゆく」

エッセイソング。


Painting the sea
「おろしたての絵の具 深いブルー 筆に含ませ ただ 海に向った
小さな岬から もう誰もいない砂浜を ひとりで抱きしめてる」

「澄んだ光を 追いかけて キャンバスに集めてゆくの
済んだ哀しみ見送って あなたのいない景色を描くの」

「無限のたてがみが あらわれては砕けてゆく まだ 台風を残し
今まででいちばん 晴れわたった水平線 あなたに見せたかった」

「ほんのわずかなまばたきで 風は色彩を変えるの
こんな痛みが気づかせる あなたがくれた世界を描くの」

「あなたを失った人の心情」を描いた歌だそうです。

 

絵を描くユーミンにしか書けない心情。

 

"そうか、一人で海を見ているとき、というのは、海を抱きしめているのか"
なんて感動したり。

"海のたてがみ"。。。
歌詞の教科書ですよね。

 

 

Wings of Winter, Shades of Summer