音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

作者の意図を答えよ。~ユーミン歌詞・コード考52

ユーミンの不定調性コード進行研究

ユーミン歌詞・コード考 / アルバム「TEARS AND REASONS」3

 

   

冬の終り

 


Aメロ
BbM7 Cm7 |Dm7 Gm7 |AbM7 Gm7 |Am7 D7 |
Gm GmM7 |Gm7 Gm6 |EbM7 Dm7 |F7sus4 F7 |
BbM7 Cm7 |Dm7 Gm7 |AbM7 Gm7 |Am7 D7 |
Gm GmM7 |Gm7 Gm6 |EbM7 F7 |BbM7 |
Bメロ
Dm7 Gm7 |Fm7 Bb7| EbM7 D7 |Gm GmM7 |
Gm7 Gm6 |
EbM7 F7 |Dm7 C#dim7 |Cm7 F7 |BbM7 |

エッセイソング。

BbM7 Cm7 |Dm7 Gm7 |までくるとダイアトニック進行ですが、ここからAbM7にいく所が不定調性的な発想。


これはIIbM7への進行感を知ってるかどうかです。


無意識的にでも意識的にでもどちらでも構いません。こうした不定調なコードが展開をさらりと引き締めてくれます。

次に出るAm7は合ってるかどうか分かりません。ただここもAb-G-Aとどこに行くかワカラナイ感じを出しておいて、D7というIII7がきます。
これが来れば次は、Ebに行くか、Gに行くかです。だからD7が来てしまったらもう次の展開が読めてしまって、曲の流れを読まれてしまうので、D7までをいかに持っていくかが腕の見せ所なんですね。

そしてそこからはクリシェがそのまんまの雰囲気を作り出してくれます。Cm7まで下がらずにF7sus4に行く感じが、閃きか!と思うようなきらめきがあります。

このクリシェはとても特徴的ですね。これを出したら、この進行に曲は支配されてしまうので、後々困難になる場合があります。

この曲ではその困難を、「もう一度この進行を入れる」ことで回避しています。二回出てくると、今度は意味のある進行となり、ちょっとアレンジを変えて、起承と転結を作っているように感じます。天才かよ!って叫びたくなりますね。

 

「恋人も濡れる街角」手法、といいますか、この曲はクリシェではないのですが、この曲は、AメロもBメロも、サビも全部サビみたいです。
だから、最後のサビで凄く来ターーーーーー!感があります。

恋人も濡れる街角 中村雅俊 - YouTube

桑田氏の作品、、、すごい歌だなぁ。。。この日本の文化感。日本の文化は日本人が作った、というよりも、こうした文化を支えた人によって作られている、というのが分かりますよね。

だから皆さんも文化に流されず、自分で文化作ればいいんです、創れなくてもそこにチャレンジしたい人はぜひチャレンジしてください。あなたの文化ができますから。

 

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SO HIGH

コード進行が凝っていますね。
AbM7 |CM7 Am7 |Dm7 G7 |CM7 |
Fm7 | CM7 Am7 |Dm7 G7 |CM7 |

GM7 |DM7 |GM7 |Dm7 |
CM7 (F#7)| Bm7 (E7)|Am7 B7 |E7 |

Fm7 (Bb7) |EbM7 |
Fm7 (Bb7) |EbM7 |
Dm7 (G7) |Em7 Am7 |Dm7 G7 |CM7 |~

II-Vの活用がここでもみられます。
CのキーとGのキーを微妙に行き来する以前も出てきたグラーデーション転調がみられます。

 

恋の一時間は孤独の千年

この歌詞の作者の意図を答えよ。

という問題があったとして、あなたは何と答えますか?

 

不定調性論的には、その回答欄に、あなたが感じたままを書けば全部正解です。

ただし本当に何も感じないのであれば「まだこの歌詞に感じるほど自分の印象力は成長していません」とかけば正解です。

 

そんなの意味ないじゃん、と思われる方もおられるでしょうが、では作者の意図、なんてホントに分かるの?です。

 

「恋の一時間は孤独の千年」

という文章も、ニュアンスやジリジリした感情は理解できると思います。

でもそれはあくまで文字面の伝える情報です。それははっきり言って形骸化された、定義された一般概念です。ユーミンが思う「恋の一時間」は言葉では説明できないし、「孤独の千年」もぴったりの言葉は存在しないでしょう。だから「恋」「孤独」「60分」「1000年」というイメージが作り出す空虚感とか、"理解できない感覚"がイメージとなって心にぼんやり浮かべば、それがあなただけの答えです。

それをテストで書いてもバツをもらうでしょう。

テストが間違っているからね(テスト教育は別に構いません、現代日本における教育程度の確認としての手段として珍妙だと理解していればOKです)。

そういったものにごまかされず、心の中の自分自身の居場所をしっかり確立して大人になってください。


Carry On

だーんだーん、だーんだーん
というベースのリズムはどこか、深遠な世界に響く鐘の音のように聴こえます。

Gm7 EbM7 |Dm7 Gm7 |EbM7 Dm7 |EbM7 F7sus4 |~

別に関係ないでしょうが、オフコースの「言葉にできない」のサビが持つパワーに似たようなものを感じます。

ああなた自身が感じる、何かが取り憑いているようなぐらい美しい珠玉のメロディだと思う曲を勉強しましょう。

 

そうしたポイントが一人一人違うので、音楽理論も微妙に「個人専用の音楽理論(みたいな、個々の信念)」を構築する必要があると思うのです。

このIm-VIbM7というのは切ないですよね。
これはいついかなるときに使っても切なさを出してくれる、自動的な魔法の言葉のような進行だと思います。

 

TEARS AND REASONS