音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

アナログな言葉の模様感~ユーミン歌詞・コード考50

ユーミンの不定調性コード進行研究

ユーミン歌詞・コード考 / アルバム「DAWN PURPLE」2

 

   

サンド キャッスル

 

"ナイロンのコートのすそが そよ風に泣いているわ"
これな。


転がった鉛筆一つでも、前後のストーリーに影響を与える作り方、というか技法というか、表現なんですがもう既に技法化されている、という現実を受け止めましょう。

だからその先の歌詞を書かないと新しくないって言うことを、作詞のレッスンとかでは教えることになります。


9月の蝉しぐれ

 

漢字読めなかった。。。。「はけ」ね。

 

夏の緑がひとはけだけ、薄れるみたいに感じる感情って、どんなでしょう。
いいえ、どんなか分からなくても良いんです。
何となく感情より先に、夏の緑が目の前で薄れていくような気持ち。

これを感情ではなく、体感として理解するのがユーミン技法を堪能する唯一の方法かもしれませんね。

 

優れた感覚の持ち主は、これを言語にできるのでしょうけど。

 

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/ アルバム「TEARS AND REASONS」1

無限の中の一度

アルバム文化って、この「一曲目っぽい曲」が来ることを期待してましたよね。

 

別れの輪廻という発想。

"なんであんな恋をしちゃったんだろうな。"

は"生まれ変わっても私はこれを繰り返す"と考えるとなんとも不思議な気分ですね。


サファイアの9月の夕方

 

 

このアナログな言葉の模様感がニューミュージックの魅力ですよね。

刻んだ文字を指でなぞる、なんて久しくしていないような。。

 

=====(下記はユーミンレポートより抜粋)

サビ始まり(アルバム収録タイム 0:31-)
B/D# |A/C# |B/D# |A/C# |
B/D# |A |E |E |
B/D# |A/C# |B/D# |A/C# |
B/D# |A |E |E |
Aメロ
B Baug |B6 Baug |B7 |E |
GM7 |GM7 |B |B |×2
Bメロ
A♭ |B♭/A♭ |Gm7 |Cm7 |
D♭M7 |Cm7 |B♭m7 |E♭7 |E♭7 |


サビは、分数コードの色合い。

B/D# |A/C# |B/D# |A/C# |の流れはB=Iのように感じさせ、AはVII♭のように聴こえ、メロディもbナチュラルに重心を感じる。

そして六小節目のAで重心がコードのルート音に戻され、Eに落ち着くことで、B=V、A=IVなのではないか?と感じさせる。

「転調が起きたと錯覚させるところ」のポイントを聴き込んでコンセプトを盗むといいだろう。

Aメロでは、B7-EがEメジャーキーなのではないかと思わせるが、GM7によってVI♭感を作り、セクションの最後ではBがトニックであることを示す。

 

Bメロはそこから短三度下がって、得意のメジャーコード→半音でm7の進行となっている。そしてサビに行く手前のコードはE♭7または相当する分数コードD♭/E♭であろう。そこからBに戻るのである。ベース音はD#であるからそのままなのだが、これは言ってみれば、III7→Iというケーデンス感である。普通は「サビに行くには弱すぎるケーデンス」とされるかも知れない。しかしこのサビ自体がキャッチーであるため、移行感は弱くてもサビの印象に呑み込まれるように進行してしまうのではないだろうか。

「つなげてしまえば印象ができる」ことを知っているのか、まさに手品のようなコード進行である。

 

DAWN PURPLE 

TEARS AND REASONS