2018.3.10⇨2020.4.17更新
前回
歌詞については掲載しておりませんので
https://www.uta-net.com/artist/2750/
こちら等にて確認ください。
続 ガールフレンズ
トリッキーなイントロ。主人公の戸惑を表現している、と言えば言い過ぎでしょうか。
ダイアモンドの街角
"待たせたら消えてしまいそうな恋"
"遅いワイパーはため息の音"
"待ちわびた電話は狂おしい催眠術 どこへでも私を呼び出せるのね"
歌詞がこの曲は神がかっています。メタファー天国。
メタファーとは音楽を共感覚的観点から考える4
Aメロ(アルバム収録タイム 0:32-)
E♭M7 |D7 |Gm7 Gm7/F |E♭M7 |
A♭M7 |G7 |Cm7 |Fm7 B♭7 |
E♭M7 |D7 |Gm7 Gm7/F |E♭M7 |
Dm7 Gm7 |Cm7 F7(♭9) |B♭M7 Cm7/F Cm7/F/B♭(または後半二拍B♭7sus4) |
=degree=
(key=Gm)VI♭M7 |V7 |Im7 Im7/VII♭ |VI♭M7 |
(key=Cm)VI♭M7 |V7 |Im7 |IVm7 VII♭7 |
(key=Gm)VI♭M7 |V7 |Im7 Im7/VII♭ |VI♭M7 |
Vm7 Im7 |IVm7 VII♭7(♭9) |III♭M7 III♭7 |
近親調GマイナーとCマイナーが交換。
ここではFm7-B♭7がpivot。
同展開でII♭M7-I7の慣習性を活用されています。
Aメロの最後は、IVに向かう為の常套句としての雰囲気を持っている(Vm7-I7)。しかしベースが動き、和声が固定されている為、性格がにじんでいます。
Fm7-B♭7とあからさまに弾いてしまうと、この曲の「そっぽを向いたようなすました感じ」は上手く表現できないかもしれません。
何をどのように表現したいかを明確に意図したうえで曲を作る、というのはセオリーだとしてもめちゃくちゃむずいですよね。どんな和音を使っていいかわからないし、言葉にならない部分をどう表現していいかわかりません。
そんな時のために、好きなアーティストの分析をしておくとそれが引き出しになります。
霧雨で見えない
"歩き出せば、追い越すヘッドライト 長い影 生まれては消えてゆく"
ぱっとイメージできるシーンです。
自分が歩き始めると、後ろから車が来て自分を追い越していく。
その車のライトとともに自分の影が伸びたり、縮んだりしている。
これのいったい何がストーリーなのでしょう。
自分を照らすライトは、自分を注視し、そして追い越すと、もうそのライトは自分を見てはいない。自分に興味のある男性が近寄ってきてもてはやし甘い言葉をささやいては、興味がなくなるとくらい闇に自分を取り残していく。
そんなある女性の人生の象徴のようだ、とでもいっているのでしょうか。
もし駅から自分の家まで歩く間、こういう状況をいくつ記録できるでしょうか。
人はたいてい自分に差し迫っている問題のことを考えたり、歩きスマホしていたり、と、そこにある世界を見ようとはしません。
やはりユーミンの音楽は、聴くだけ、ではもったいないですね。
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