音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

ポールのコードに頼らないメロディ着想の凄さ;I'm Down~ビートルズ楽曲topic

ビートルズの不定調性コード進行研究

ビートルコードができるまでを探る〜Past Master/Cover 2

4、シーズ・ア・ウーマン -She's A Woman

この曲は別段不定調性、というわけではないのですが、ブルースを聴き慣れていると、あれ?って思う人はいるかもしれません。
ブルース的なんだけど、ブルースじゃない。
これって、ブルースという形式を求めているんではなく、ブルージーな要素を普通の曲に入れている、と考えたほうが良いです。

 


The Beatles HD - She is A Woman (Remastered)

 

AD

 

A7 |D7 |A7 | % |
A7 |D7 |A7 | % |
D7 |% |% |% |
A7 |D7 |A7 | % |
E7 |% |D7 |% |
A7 |D7 |A7 | % |


というのが一つの区切り。そして

 


C#m |F#7 |C#m |D7 E7 |

いわゆるタイトルコールパートですね。


というCメロのような部分があります。ここがビートルズ的な感じがしますね。
なかなかこうした「おまけ」=良い意味での付加価値的な音楽ラインが入ってくるから、演奏していても楽しいし、ストーリーの展開が見えてきます。

これって最初の八小節ができたら、たいていはブルースに吸い取られて終わりなんじゃないでしょうか。


だってブルースにした方が受けがいいし、分かりやすいし・・・。

 

ビートルズの発想は、やっぱりそれじゃだめだ!ということなのでしょうか。

 

AD

   

 

 

5、アイム・ダウン - I'm Down

ビートルロックンロールの名曲がこれじゃないでしょうか。
一瞬聴いていると、ロックンロールに聴こえますが、中身は全然違います。

G7 |% |% |% |
C7 |% |G7 |% |
D7 G7 |N.C. |D7 G7 |N.C. |

という14小節でまとまっているスピーディーなロックナンバーです。

ブルージーな要素をふんだんに入れていきながら、チャック・ベリーのような感じを残しつつ、ブレイクなどのロックの間を作りつつ、メロディ優先、というか、メロディ構造優先でコードが当てられています。ちょっと天才なんじゃないか、とおもってしまう。

あ、天才か、、。

ロックンロールとは、Gなら
G7 |% |% |% |
C7 |% |G7 |% |
D7 |C7 |G7 |D7 |
という12小節が定型です(これ以外にも型は沢山ありますが)。


たとえば、これって試してみて頂きたいのですが、
最初の四小節ありますよね。これだけモチーフとして与えられた、としましょう。

それでその先を皆さん、作ってみてください。

これ、そのモチーフが与えられても、なかなかこの曲の感じ以外の「いい感じな展開」を作るの大変だと思います。


普通はブルース進行に吸い取られたりしてしまいます。または「あんまり良くないな、この感じ」と言ってボツになってしまう可能性もあると思いませんか?

 

「こんなありきたりな展開で、真新しい曲なんてできっこない」


なんて思ってしまうかもしれません。

 

この曲はシンプルイズベストの教科書みたいな曲だと思います。

またポールのコードに頼らないメロディ着想の凄さを感じさせる曲だと思います。

 

6、イエス・イット・イズ - Yes It Is
展開部にVm7-I7-IVの初期得意の展開が入っています。


E A |F#m7 B7 |
E A |D6 B7 |
E |A D6 |C#m E |~
Bm7 E7 |A F#m |Bm7 E7 |C#m C#m7 |
F#7 B7 |~

 

Bm7-E7の所ですね。
これで三曲目になります。この展開は、いってみれば部分転調に相当するのですが、彼らにとってはミクソリディアン的な雰囲気を持ちながらもダイナミックな展開を作れる進行としてマイブームだったのかもしれませんね。

何よりコーラスがなんとも言えないビートル装飾ですね。

 

AD