音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

4,涙の乗車券(フリジアンのII♭の利用)/The Beatles(2018)

ビートルズの不定調性コード進行研究

4,Ticket To Ride~涙の乗車券/The Beatles

 

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フリジアンのIIbM7が使われている曲です。サビの部分です。

F#m |D7 |F#m |GM7 |F#m |E |A D |

この曲、キーはF#mです。すると、

Im | VIb7 | Im | IIbM7 | Im | VIIb | IIIb VIb |

このIIbM7がノンダイアトニックコードです。


メジャースケールの各種モードでIm7-IIbM7が出てくるのは、フリジアンだけです。ここはフリジアンのIIbM7が使われていて、メロディが#11thでぶつかります。

 

こうしたノンダイアトニックコードをどうやって使う決断に至ったのでしょう。
不定調性論の教材では「作曲時に使えるコード」のグループを少しずつ拡張するトレーニングを行ないます。

例えば同曲なら、
F#m |D7 |F#m |D7sus4 |~
はどうですか?音楽的脈絡(コードがつながってる感)を感じますか?
F#m |D7 |F#m |F#m7/B |~
はどうでしょう?
F#m |D7 |F#m |E7(13) |~
ではどうでしょ!
F#m |D7 |F#m |C#m7(11) |~
は自然過ぎますかね。
F#m |D7 |F#m |C7(b9,#11) |~
これは?
F#m |D7 |F#m |Eb7(#9) |~
これかっこいい!


どれもメロディに合いそうな音をもってるコードを当てはめてるだけです。

 

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テキトーにやっても、そこに本人が「音楽的脈絡」を感じてさえいれば音楽になります。当然そこには個人差があり、意見の違いがあるでしょう。

Cメジャーのキーで、
level1
CM7-Dm7-Em-FM7-G7-Am7-Bm7(b5)

これだけで曲作ってみるんですね。1コーラスだけでもいいですよ。

 

つぎにlevel2
CM7-Dm7-Em-FM7-G7-Am7-Bm7(b5)
Cm7-Dm7(b5)-EbM7-Fm7-Gm7-AbM7-Bb7

という作曲時に使用する和声グループを少しずつ拡張します。


さらにlevel3で、各種メジャースケールモードのコードを取り入れていきます。
各種モードとは、
アイオニアン
ドリアン
フリジアン
リディアン
ミクソリディアン
エオリアン
ロクリアン
これらの各モーダルコードをディグリーで表現してみます。

level3

アイオニアン=IM7-IIm7-IIIm7-IVM7-V7-VIm7-VIIm7(b5)


ドリアン=Im7-IIm7-IIIbM7-IV7-Vm7-VIm7(b5)-VIIbM7


フリジアン=Im7-IIbM7-IIIbm7-IVm7-VM7-VIb7-VIIbm7


リディアン=IM7-II7-IIIm7-IV#M7-V7-VIm7-VIIm7


ミクソリディアン=I7-IIm7-IIIm7(b5)-IVM7-Vm7-VIm7-VIIbM7


エオリアン=Im7-IIm7(b5)-IIIbM7-IVm7-Vm7-VIbM7-VIIb7

 

ロクリアン=Im7(b5)-IIbM7-IIIbm7-IVm7-VbM7-VIb7-VIIbm7

 

ここからたとえば、Iをピックアップしてみますと、
IM7,Im7,I7,Im7(b5)
などが現れています。

 

これって、I7とかはブルースセブンスとも解釈できますし、セカンダリードミナントとも解釈できますよね。でも機能は考えませんので、Iコードの時に、これら四つのコードの種類を使うことができます。

 

これにより、
Dm7-G7-C7
というような進行も作ることができます。

このときのC7は決してブルースセブンスというわけでもミクソリディアンのI7でもありません。単に、Dm7-G7-C7という進行の進行感があるだけです。これをミクソリディアンのI7と解釈しても構いませんが、あまり意味がないでしょう。あくまでコードの拡張の手段として各種モードを用いているだけです。

 

フリジアンとロクリアンのところにIIbM7があります。
Dm7-DbM7-CM7
とか、
FM7-DbM7-CM7
等と使えます。

 

「モード」とかっていうと、なんだか難しく考えてしまうかもしれませんが、これらのコードはすべて、「どこかで聴いたことのあるような不思議なサウンド」を作ってくれます。先人ミュージシャンが全てトライしているからです。

 

どんどん試して自分のものにしてください。

 

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