音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

起立/礼のピアノから和声機能の問題を考える

我らの幼少時から体験して身についてしまった起立礼のピアノです。

ジャーン(起立)、ジャーン(礼)、ジャーン(直れ、着席)

のあれです。「修礼」といってましたね。

  

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調べてみますと、起源は少なくとも昭和初期に起こったものである、と何となく分かったとして、問題はあのコードと、あのコード感が脊髄反射のように人の意識に入り込む、まあ、少なくとも日本人の心に発生する「起立礼感」です。

コード表記で言えば、

C-G7-C

 

このアドレスでも→(♪(音符)マークをクリックすると音が出るよ。)

http://www.rittor-music.co.jp/app/shibanzukun/bloguitar/bloguitar.html?b=3&c=0xFFFFFF&m=d&x=b&s=1&p=on&v=25&n1=C&r1=6&f1=855578&n2=G7&r2=6&f2=364353&n3=C&r3=6&f3=855578

いわゆる「T-D-T」、トニックードミナントートニックという和声機能の流れとなっています。

 

"トニックは安定している"、"ドミナントは不安定"というふうに覚えている人もいるでしょう。
つまりこの進行は、安定ー不安定ー安定となっているから、何となく落ち着くのだ、と刷り込まれているはずです。

 

不定調性論への理解としてまず大切なのは、この「刷り込まれている」という感覚に気が付くことです。

 

この進行を聴いても、我々が予想する感覚とは異なる感覚を感じる民族だっているはず、と考えておくわけです。

 

トニックは安定している、というのは、自分たちの価値観を真ん中に置いた考え方にすぎません。

 

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実験してみましょう。
最初のジャーン、ジャーン、ジャーンを、
C(どーみーそ)
G7(そーしーれーふぁ)
C(どーみーそ)
とします。

 

これを、
G7(そーしーれーふぁ)
C(どーみーそ)
G7(そーしーれーふぁ)

と弾いてみてください。これで解決感を感じた人は、ブルースマンです。

 

このアドレスでも→

http://www.rittor-music.co.jp/app/shibanzukun/bloguitar/bloguitar.html?b=3&c=0xFFFFFF&m=d&x=b&s=1&p=on&v=25&n1=G7&r1=6&f1=364353&n2=C&r2=6&f2=855578&n3=G7&r3=6&f3=364353


そしてこれが感じられないと、ブルースはできないでしょう。慣れなければ、

G7(そーしーれーふぁ)
C7(どーみーそーら#)
G7(そーしーれーふぁ)
で慣れてからにしてみてください。

 

このアドレスでも→

http://www.rittor-music.co.jp/app/shibanzukun/bloguitar/bloguitar.html?b=3&c=0xFFFFFF&m=d&x=b&s=1&p=on&v=25&n1=G7&r1=6&f1=364353&n2=C7&r2=6&f2=8898a8&n3=G7&r3=6&f3=364353

 

現代ポップスにおいては、もはや両パターンとも音楽で存在しているわけです。

 

C(どーみーそ)
G7(そーしーれーふぁ)
C(どーみーそ)

と弾いてG7がトニック(安定和音)であることを感じることは難しいでしょう。

これが刷り込まれた感覚です。

C(どーみーそ)
G7(そーしーれーふぁ)
G(そーしーれ)
このときのGだって安定和音です。

 

このアドレスでも→

http://www.rittor-music.co.jp/app/shibanzukun/bloguitar/bloguitar.html?b=3&c=0xFFFFFF&m=d&x=b&s=1&p=on&v=25&n1=C&r1=6&f1=855578&n2=G7&r2=6&f2=364353&n3=G&r3=6&f3=300023

でもなんか変ですよね。これを曲でやっているのがビートルズの「Help!」です。
記事の参考は、

www.terrax.site

をご覧頂けましたら、と思います。同曲ではA7-Aです。

===

「ドミナントモーションは、あのピアノの起立礼のかんじ、終わったかんじしない?」
といえば、理解できる方は多いでしょう。

 

つまり、ジャーンジャーンジャーンを疑うところから、自分だけの和声機能の確立は進むのではないでしょうか。たとえば、
CM7(どーみーそーし)
GM7(そーしーれーふぁ#)
CM7(どーみーそーし)


はどうでしょう。これ理論的なトニックはGM7です。でもこのようにCM7で”終わせる”人もいるでしょう。

 

このアドレスでも→

http://www.rittor-music.co.jp/app/shibanzukun/bloguitar/bloguitar.html?b=3&c=0xFFFFFF&m=d&x=b&s=1&p=on&v=25&n1=C%E2%96%B37&r1=5&f1=35453n&n2=G%E2%96%B37&r2=6&f2=200023&n3=C%E2%96%B37&r3=5&f3=35453n

 

 

つぎはどうでしょう。
CM7(どーみーそーし)
Fm6(ふぁーそ#ーどーれ)
CM7(どーみーそーし)
なんか礼を忘れて遠くを見つめてしまうような(笑)、起立礼ですね。

 

このアドレスでも→

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ではつぎ、
CM7(どーみーそーし)
F#M7(ふぁ#ーら#ーど#ーふぁ)
CM7(どーみーそーし)

 このアドレスでも→

http://www.rittor-music.co.jp/app/shibanzukun/bloguitar/bloguitar.html?b=3&c=0xFFFFFF&m=d&x=b&s=1&p=on&v=25&n1=C%E2%96%B37&r1=5&f1=35453n&n2=F%E2%99%AF%E2%96%B37&r2=6&f2=223342&n3=C%E2%96%B37&r3=5&f3=35453n


これは、なんだか魂が離脱して幽体のみが礼をしているようです。普通の起立礼でも、一人だけ礼をしなかったその子は言いました。
先生「なんでC君はみんなと一緒に礼をしないの?」
C君「僕の幽体が、先生のG7に反応し、確かに今、礼をしました。霊だけに。」
しかしながら、音楽的実験というのは、こうした強烈な個人の感覚(冗談とかではなくて)によって生まれるのです。

 

===

どんな和声を二番目に持ってきても、何らかの「礼効果」を考えることができる、といえます。

こうした感覚を持っている多くのクリエイターには、現行の理論は,レッスンとしては物足りないでしょう。

 

不定調性論では、これらの様々な和声進行を同列に扱います。
C-G7-Cは基音の表面上方領域和音への進行であり、CM7-F#M7-CM7は、基音の裏面領域への進行です。

こんな具合にドミナントモーションという言葉は、一旦掲げながらも、その他の進行概念の発想を併記して、同列にしてしまうわけです。

 

理論的な区別が無くなります。あとは自分の感覚と照合していくだけです。

 

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