音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

68, 未来 / Mr.Children(2017)

Mr.Childrenの不定調性進行分析

68, 未来 / Mr.Children

   


Aメロ
B7 |E7 |B7 |E7 |B7 |E7 |B7 |E7 |
B7 |E7 |B7 |E7 |B7 |E7 |B7 |E7 |

AメロのB7--E7--はいわゆるブルース進行ですね。正確に言うとブルース進行の応用です。

はいだからブルースです、と言われてしまえばそれまでですが、そもそもの問題は何も解決しないことに気が付きましょう。

「ブルース7thって一体なんだ???ドミナント7thとどう違うんだよ!」

と思いませんか?

 

一般には、ブルースの7thコードはメジャートライアドにブルーノートが乗せられた和音だ、等といったりしますが、ブルーノートを乗せるって、そもそも一体どんな動機だったんだ?と思うのです。そんな必要性はあるのか?とか思いませんか?それでブルースになるのか?そうしてなったブルースは本当にブルースなのか?

演歌の和音にはこぶしの音を和音に乗せなくても演歌は演歌だろ?

なんでブルースにはブルース7thがいるんだ?何が違うんだ?

この音楽の本質はどこだ?

www.terrax.site

(こちらもご参考まで。)

     

「メジャーコードにブルーノートを乗せることで現れる効果。」
それがブルース7thだというのです。
ではマイナーコードにブルーノートを乗せてはいけないんでしょうか??
7thコードには?マイナー7th♭5には?
なぜメジャーコードだけなのでしょうか?

 

そう考えるとブルースの歴史だとか、伝統和声の歴史だとか、民族性のようなものを解明していかなければならないと思うのですが、それは一個人では大変な研究量になってしまいます。

そこで不定調性では、7thコードを創り出すために「動和音」という考え方を用いています。


一つの和音の構成音の裏領域にある音(増四度の音)を追加することで、7thコードと同様の形態の和音を、現代的な発想、というコンセプトで創っちゃうわけです。

 

B△--E△--の各和音にm7th(M3rdの音の裏領域音=増四度音)を追加することで、
B7--E7という流れを作ります。


この作業自体はブルースと関係がありませんが、結果的に I7--IV7の印象とマッチし、「ブルースっぽい」「泥臭い感じ」「ロックテイスト」な流れを作ることができます。
こうしたコードの印象を沢山把握できればいいわけですね。

 

その他の裏領域音追加和音の進行もC△-F△で感じてみてください。

C7--F7--
C(#11)--F(#11)--
C(b9)--F(b9)--

7thがブルーなら、#11がのるとシルバー??、私個人の印象ですが。
さらにb9になると、ダークレッド??みたいな感じでしょうか。

 

少し話は飛びますが、これがCM7になると、サウンドはさらに斬新になります。この辺りから未知のコードを想定する不定調性論ぽくなっていきます。

C7M7-F7M7
CM7(#11)-FM7(#11)
CM7(b9)-FM7(b9)
CM7(11)-FM7(11)

これらの音を組み合わせたり、省略しても構いません。
C7sus4(b9)--F7sus4(b9)
このサウンドは、じつはC△--F△--という進行の各和音の裏領域を追加してアレンジした進行とも言える、わけですね。

 

7thコードって一体なんだ、という問題の先にある問題を、裏領域の利用というコンセプトで塗り替えていくことで、ブルースがもたらした音楽の新しい印象の可能性を、ブルースに留めず考えていくわけです。

概念そのものの拡張であり、これは最終的に「あなたの音楽性はどういうものか」という答えに行き着く思考過程です。

 

「ブルースってなぜブルースなんだ」という答えを、勉強や研究から紐解いても「人の答え、人の考え」に翻弄されるだけです。プロ研究者として一生をそれらの資料の収集に捧げるならそれでOKですが、あなたは音楽家です。自分の音楽をひたすら残して行く必要があります。だから見つけるべき答えはあなたの中に埋まっているものを掘り出し構築することでしか生み出すことはできません。

 

適度にいろいろな勉強をしたら、自分がどう思うか、を進化させる作業に徹してみて下さい。答えはあなた自身が作品作りをすることでしか得られないことが分かるでしょう。