音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

(動画解説・補足)不定調性論全編解説2〜アナタの生年月日は何の音?

動画2本目の補足と解説です。

   


不定調性論全編解説2〜アナタの生年月日は何の音?

 

まず音楽という文化を初期設定に戻します。

現状までの歴史は変えることはできませんが、これから音楽表現を学びたい人にとっての地表を整えることはできます。

様々な音楽理論体系がある中で、その背景にある最も原始的な状態を復活させるわけです。

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自分の何らかの表現方法の手段としてピアノを用いる時、どんなことをしても良い、という状態を「音楽表現の最も根本」に据えます。

法律を超えて存在する自由です。本当に何をやっても良いのです。

その先に自然界の法則があり、各人の倫理観があり、各国の法律があ流、という制限のどこに自分は属して音楽をやりたいかを自分で決めないといけません。

 

だからピアノのそばで裸になって、叫びながら踊りたい、それが今自分が最も世界に訴えたいことだ、という強い表現欲求があるのであれば、それもピアノを用いた表現になる、というわけです。

 

そうなると

「常識に縛られすぎていて自分が何をしたいのかわからない」

という状態になると思います。

でもそこが本当のスタートラインだと思いませんか?

 

このピアノで「ちょうちょ」を弾いてみましょう。というのは「強制労働」であり、人格の奴隷化であるのです。

「このピアノで今日は遊びましょう」

というところから本人がそれをみて、どう思うか、触ってみて、ふたが開くことがわかり、それを触ると音が出ることがわかり、それを発見できた!!というところからが「その人の衝撃」「新たな体験」「未知との遭遇」になり、それから先生が

「これは先人の楽器で、ピアノというものです。あなたが普段見ているテレビの番組のテーマ曲だってこれで自分で演奏できるんですよ、こうやって」と示すことで、なるほど、この鍵盤を使えばあの曲が自分で弾けるのか、となり、じゃあそれをやってみたい、となるか、それよりもお菓子が食べたい、となるか、いや自分はこのピアノの蓋を開け閉めして遊びたい、のかという選択肢が本来の音楽に対する選択肢だ、というスタンスです。 

 

そうした上で、音を使った表現を自在にやっていい、となった時の最初のモデルがピアノの鍵盤の12音を用いて自在に音楽を作る、という方法論をモデルにどんどん音楽表現の自主性を育成していく、ための不定調性論、というわけです。

 

ですから音楽の自由表現を究極にまで推し進めるための一本道を不定調性論によって作るわけです。

でもこれによって伝統音楽の路線が阻まれるわけではありません。

セオリーの枠から外れた時の全ての要素を取り込むのが不定調性論となるわけです。

 

ここから新しい12音の関係を考えていかなければなりません。伝統的な要素とは関係のない、数理そのものの関係性です。

そこでまず音を振動数という数値による類似性のみで分類を試みます。その際に伝統音楽とかけ離れすぎないために、最初の段階を12音とし、オクターブの分類までを揃えます。つまり、

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同じ音名で呼べる種類を2の累乗数で定めます。

そしてあらゆる振動数を12音に振り分けるために、オクターブを24等分して、中点を求め、どんな数値も12音名のどれかに振り分けるように定めます。

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例えばa音であれば、

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こういう不等式の範囲内に収めるわけです。

動画では触れていませんが、万一427.4740というぴったりの振動数が表れる場合にはどちらかに振り分けます。この辺りは作者の意思で行います。この「意思の介在を積極的に行う」点が不定調性論の特徴です。

これにより音は全て数理上での関係性に依存することになります。

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あらゆる数値が音と1:1の対応をする、ということです。

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色々な数字を音名に置き換えてみてください。

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生年月日や電話番号などを音にして並べてみたり、和音にしてみたりしてください。

 

本来の伝統機能和声音楽は、この際に昨日わ正論が必要となり、音の連鎖には調や音階、和音の機能性などに準じて連鎖しなければならないものです。

しかし不定調性論における12音は、単純に数値が音化しただけなので、そこに連鎖のためのセオリーがありません。数字に意味があれば、それを音化して並べたものには、「意味」が生まれます。そして「意味」以外は存在しません。

 

まずそんな不思議な状況を設定するわけです。

 

しかしながらこれが本来の12音の関係性をギリギリまで自然の状態に保った分類になるのではないかと思います。

 

これで「ピアノの鍵盤を自由にどんな風に弾いても、意味を作り出すことができる、という土壌」ができました。

 

あとは「意味」を感じられるか、ですが、ここからは次回、音楽的クオリアを培う段階になります。

 

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