音楽教室運営奮闘記

音楽と教育と経営の雑記ブログ~不定調性論からの展開

ネガティブハーモニーの展開〜浜辺の歌

作曲や編曲の面からDTMのトランスポーズを使った「ネガティブハーモニー的」な発想の展開を考えてまた不定調性論に戻りたいと思います。

www.youtube.com

こちらみて頂ければわかります。

 

前回の記事で参考にさせていただきました資料から、その先を考えています。

www.terrax.site

 

ここではDP9を使います。老舗です。

 MOTU Digital Performer 9 音楽制作ソフトウェア DP9

 

DTMのトランスポーズ機能はどんどん充実しています。

半音あげたり、全音上げたりはもちろん、モードを指定したり、自分でモードを作ったり。

さらには今回の動画のように、一音一音指定したりもできます。それを利用して、写像が面倒なネガティブハーモニーの音程展開を少し乱暴に応用してみよう、というわけです。

浜辺の歌のmidiは下記のサイトのデータをお借りいたしました。

どんなアレンジにも耐えうる素晴らしいデータでした。

日本の歌・世界の歌・童謡・民謡・わらべうた MIDI(フリー素材) >> ラインムジーク

 

私はネガティブハーモニーの発想は、不定調性論における「マザーメロディ」のような状態に似ているな、と思いました。拙論の説明は良いとして、つまり、

「いかに作者が予想のつかない状態を引き起こして、それを自在に作品にできるか」

という問題です。

あんまりその結果がかけ離れていても応用が利かないし、美しいにもかからわずパッとしない結果が出ても困ります。

ある程度、作り手側がコントロールできる条件下で、本人が予想しない結果を生み出す函数を作る、というわがままな欲望です。

前回の参考リンク先だけでどう勉強すればいいかわかると思いますので、ここでは一気に不定調性的なアポフェニアの完成まで持っていきたいと思います。

 

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動画をご覧いただくとわかりますように、写像のパターンを変えていくと、どんどん自由になっていきます。

 

今回は遊び半分なふざけた写像ばかり試してしまいました。

 

問題は

アイオニアン=フリジアン

という構図は絶対に崩れないので、微細に雰囲気を変えたければ、元々の浜辺の歌のメロディをリディアンにするとか、ミクソリディアンb6にする、などのモードチェンジを行うことで、音階的な変化を反転させてコントロールすることもできるでしょう。

 

または動画でやっている通り、写像の規則を変えなければなりません。これは不定調性論のフィールドになり、作り手の感性がとても重要になってきます。

当然ネガティブ・ハーモニーの概念を飛び越してしまいます。ミラーハーモニーの方に近くなります。しかし扱いが限りなく自由になっていきますし、現れる雰囲気も万化します。

 

つまりネガティブ・ハーモニーはアイオニアンとフリジアンを変換する限定的な方法論であるわけです。

これを展開したものがモードジャズのモーダルインターチェンジである、ということはすぐわかるでしょう。モーダルインターチェンジは機能和声の考え方に沿っているし、

逆行を伴う写像じゃないぶん、予想がつきやすく、原曲のメロディの高低もさほど変わりません。

使いやすさは、モーダルインターチェンジのほうでしょう。

しかしこれでは予想の範囲を超えないので、全く予測しない響きにして、かつ原曲の状態を破壊していいというのであれば、非機能代理、変格リハーモナイズの極致として、ネガティブハーモニーを用いることはできると思います。

 

しかしモードの変換が1:1になってしまい、変化をつけたくても色彩感がひっくり返した時、全て似通ってしまう、という状況も起きるかもしれません。

 

それでも楽曲はとても美しくなりますし、人のバランス感覚では生み出せない匂いがします。むしろ、こういうことはAIがどんどんやって行くべきではないか、と感じます。

 

人間が計算していたら、いちいち面倒なので、補修プログラムを強化して展開していけば、様々な名曲のネガティブハーモニーサウンドが楽しめるのではないでしょうか。

 

音程を対称的に入れ替える、ことで人の手でアナログで対処する、のがネガティブハーモニーのもともとのコンセプトであるとすると、人間の頭ではできないスピードで展開できるDTMの機能を駆使して表現方法を展開できるのがここでのやり方であり、自動的である分AIが理論的に展開できる表現方法のひとつではないか、と思います。

 

 

あとは出来上がった作品をアレンジャーが、自在にいじっていい、とするためには、「最初の対称性を崩すための理屈」をしっかり吟味して定めて行く必要があると思います。

 

私には不定調性論がありますので、そちらの「ベルトチェンジ」のような考え方で、今回トランスポーズを活用してみました。

結果どんなアレンジになっても、私は「情景」を感じました。

また、予測もつかないメロディ、展開、音形が出ていることの面白さも感じました。

しかし、自動的に展開できる分、機械が作るべき音楽創作の方法だな、と感じました。人がやるには面倒すぎるし、コントロールできない。いろいろなやり方を試してその中の一つを人が選ぶ、ランダムに変化したものに人の手を加える、という作業ではないか、と感じました。

 

このアイディアはAIなどの作曲技法に取り入れて、どんどん「人間が作ろうとしない情景」を音楽で表現していただきたいです。

また不定調性論のコンセプトもコンピューターのプログラムに読み込んで展開いただくようなフォーマットに最終的にはまとめなければならないな、なんてまた思いました。

 

頑張ろうっと。

 

参考

Symmetry as a Compositional Determinant: reflection

 

roelhollander.eu

 

自分の過去の記事も「ミラーコード」って言ってるけど全く重要視していない笑

ameblo.jp

 

勝手に独自な解釈で既に進めている笑

circle.musictheory.jp

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